第21話

ここは居酒屋いこい

厨房で項垂れてるのは光樹だ

親父からどうしたと言われる

だってみおりさん来てくれてないからと言うと

言われて見れば確かに

ここ最近来てない


もしかして何かあったんじゃと思った

親父から会社へは行ってる姿を見てるから大丈夫だと言う

仕事が忙しいとかなのか

それならそれで喜ばしい事

けどここ数週間ほど来ていないのは可笑しい

何故ならお気に入りのお店としてに1、2回ほど来るからだ

今日も来ないのかと嘆く


途端にガラガラガラッと店の戸の音が

もしかしてと思った

厨房からソーッと覗く

親父がいらっしゃいと言う声が

見えたのは男性客の2人

違ったかと心で呟く

料理の注文が入り作り始める


客足が増えお客さんの話し声が聞こえる

どんな事があったかとか

愚痴の話し声

そこに聞きたい声は無い


数時間後


ようやく落ち着いたなと親父が言う

時刻は23時を指そうとしていた

途端にザーッと雨が降りだす

客足途絶えないかと心配する

店内にはお客さんが10人ほど


数週間も来ないとなると気になる

親父からきっと来るさと言ったのだ

何かと忙しいのかも知れない

会社勤めは多忙だったり

暇だったりで波があるのです


そうだなと言って厨房に入る

その途端にガラガラガラッと

店の扉が開いたのだ

それは会いたい人だった


「久しぶりだな 何かと忙しかったのか」


親父がそう聞くと悪いけど急いでるからと言う

何だか慌ただしい様子

素早く注文をすると持ち帰りでと言ったのである

その間携帯で誰かにメールを送っていた

こんなこと初めてだ勿論持ち帰り事態も

仕事で忙しい訳では無さそう


待つ間に誰かにメールを送っていた

できたよと言うと受け取り代金を払い店からでたのだ

雨が降りだしたのに良く来てくれたと思ったのです





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