第27話 じゃあ、出発その前に♥︎
「残った子たちでも、これだけスゴイのに、さらわれたのはスーパーレアとレジェンドか。どんだけスゴイんだ?」
「助けてくれるよね?」
「もちろん! おれの魔魅と水城もとりもどさないといけないし」
でも、その前に——だ。
可愛い。可愛いんだよなぁ。
ゴスロリ風ミニスカからのぞくふとももも、前傾姿勢になったときの谷間も……はぁ、ララちゃん。
「まだ早朝だから、二、三時間くらいいいよな?」
「は? 何言ってんの? さらわれた子たちが売られちゃったらどうすんの?」
「いいんだ。まずは強くならないと! マスターとホールダーはすればするほど感度があがるんだー!」
おれはララちゃんにとびついた。でも、ロロのときみたいに一人だけ可愛がりはしない。やっぱ、みんな同じでみんな可愛い! これじゃないとな。
ロロが殺されたのは、一人だけ、えこひいきしたからだ。けっきょく、あのときの犯人が誰だったのかわからない。けど、とにかく、二度と同じ
「ララちゃーん。いいことしよ? 苺も、瑠璃も、グレースも、みんなおいでぇ〜」
「おい、こら! 玲音。おれらもまぜろや! 新しいのばっかズルイぞ」
「いいよ。いいよ。紅葉も桃花も九尾も、みんな可愛がってあげるよ〜」
小山内が真っ赤な顔して怒り狂う。
「バカ! エッチ! 最低!」
いいよ。いいよ。なんとでも言ってくれ。
みんな、沙織なんだよ。みんな可愛いんだ。だから、小山内とだけはやらないけど、ほかの子はみんな、おれのものだー!
くんずほぐれつって、こういうことなんだろうな。激しくとっくみあって、ついたり離れたり。ついたり離れたり。ついたり離れたり。もっと、もっと、もっと、ついたり離れたり……エンドレス。
美少女十人はべらせて、あの子ともこの子とも、あんなことも、そんなこともやっちゃうぞ? 女の子のやわらかい内側を心ゆくまで
美少女たちが全員クナクナになるまで放出しまくった。
「あーん。玲音。もう立ちあがれぬぞえ」
「玲音さま。素敵ですわ」
「腰ぬけたぜ」
もしかして、水城のスキル、まだ効いてんじゃないのか?
おれ、絶倫。
マスターとホールダーって、空間的には離れてても
すっかり親密度あがったんで、おれのステータスも爆あがりだ。七人も新しく仲間にしたし、全体の数値が三倍になってる。数値の点では、ララ、グレース、サマンサの補正が効いてる。もちろん、九尾はあいかわらず補正値高い。
「よし。だいぶ強くなった。頭脳値、筋力値、四桁行ったぞ。出発だ! ゴモラの支配者をぶっつぶすぞ!」
旗揚げだ。ここから、おれの反撃が始まるんだ。
小山内はすっげえブーたれ顔してたけど、おれたちは奴隷市場をめざして出発した。
紅葉のスキルで近くを通る馬(野生馬がこんなにいるなんて、これ、ほんとに日本か?)や野良犬を仲間にして、荷物を運ばせる。
翠の小技でロープがわりにちょうどいい
途中、何度かモンスターにも遭遇した。けど、今のおれには、正直、熊くらいワンパンだぜ?
「ウラァー! 熊肉ゲット!」
「わあっ、玲音。スゴーイ」
「カッコいいよ!」
「今日も焼肉だね」
戦うおれ。
褒めたたえる美少女たち。
なんだ、この気持ちいい構図。
「ふう。またレベルあがった。この調子でもっともっと強くならないとな」
それはいいけど、奴隷市場はまだかな? たぶん、三十キロは進んだと思うんだけど。
「小山内。奴隷市場って、どのへんだ?」
「もうすぐ四日市につくよ。ゴモラはそのすぐ近く」
「へえ」
四日市市かぁ。
おれたちの世界では工業地帯だったよな。こっちの世界じゃ、工場なんかみんな止まってるんだろうけど。
海岸が見えてきた。
海、山、森、草原。大自然だなぁ。たまに草のあいだから、昔の建物の一部かなって
おっと、感傷にひたってる場合じゃない。
奴隷市場につけば戦闘が待ってるんだ。ゴモラの支配者、どんなやつだろうな?
「小山内はゴモラの支配者、見たことあんの?」
「ないよ」
「まあ、そっか」
あれば、おれをゴモラとまちがえて襲ってきたりしないか。
九尾が忠告してくれた。
「ゴモラの支配者は
「うん」
待ってろよ。
ゴモラの支配者。
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