邪魔者を殺す

多分おそらく、きっといつか、もしかしたら自分という人間が死んだ後かもしれない。

たくさんの年月を経た後の話。


人々は手を取り合い、強き者は弱き者を助け、弱き者は強き者へ憧れや希望を抱く、まるで「ノアの箱舟」の様な存在になる。

そんな時代が来ると必ず次は「ノアの箱舟」を装った「泥舟」達が現れる。


我先にと安心かつ安全な居場所を自分のものにし、他人を騙しては貶める。

爽やかな笑顔の裏側は、嫌というほど気色の悪い笑みを浮かべた善人たち。


まるで2022年現在の政治家の様な存在。


赤の他人の誰かを愛し、愛される。

共に時間を過ごすことで幸せな毎日を作る人々。

おしどり夫婦。バカップル。


これらは全て不幸者。


自分のエゴを押し付け合い、妥協し、幸せを装うだけの不幸せな人達。

まるで中指を立てて「あいらぶゆー」と言い合っているようなものだ。


困った人を助ける素振りをし、騙し貶める悪人。

エゴを押し付け合い、地球より重たい愛を育む人。


吐き気がする。

目障りだ。

邪魔だよ。


そして俺は街へ出掛けて、ホームセンターで買った1980円の刃物を振り回す。

沢山の者達を殺して回る。

服は血まみれ、足はガクガク、目はギョロギョロ。

そうして自分のエゴを押し通した。






「間違っているのは俺の方だったんだ」

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