第6話 仲良しの颯
優也の家に行ってから、あっという間に1週間。今日から4日間。長いな〜。数学に力を入れすぎて日本史全然覚えてないし。まあいっか、理系だし。そんな絶対大丈夫なんかじゃない状況で過ぎゆく4日間。
「終わった〜〜」
私はめいいっぱい腕を上に伸ばした。天を仰ぐと首がポキっと音を立てる。
「お疲れ〜」
隣の席の颯に声をかけられて
「お疲れ」
と返した。颯は高校に入ってから仲良くなった。誰とも仲良くなれる性格で皆から頼られている。
「あ、そうだ」
颯がパチンと指を鳴らした。
「一緒にお昼食べよ」
「あ〜まあいいよ」
「よっしゃ、じゃあ早く行こうぜ」
私は小走りで颯についていった。
「ねぇどこまで行くの?」
すごいスピードで階段を駆け上がる颯に、私は上がる息を抑えながらそう言った。
「どこまで?そりゃ屋上に決まってるでしょ」
「屋上?勝手に入れんの?」
「俺、いいとこ見つけたんだ」
そう言いながら颯は今度は梯子を登っていた。私は慌てて颯を追った。
「!」
私は眩しさに目をつぶった。
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