第8話 自分の業務範囲を勝手に決めないで

僕の職場には、多くの派遣社員がいる。その人その人のタイプにあった業務を割り振る。まめな人、力持ち、外国語を話せる、重機を動かせる、などなどだ。ただ、そうした仕事の割り振りにおいて、時より勘違いしている現場作業者がいることが、大変に手間がかかるのだ。


基本的にその人にはこの業務、ということを行なっている。しかしながら、状況に応じて現場の運用でパワーが落ちる工程が発生することがある。こうしたときに、作業者の配置を臨時で変更することがある。問題は時たまこの時起きる。私の仕事はここまでだから、などと言う作業者が現れるのだ。


それはとんでもない思い違いだ。会社は仕事をこなす作業者にその対価として、賃金を支払う。それゆえに、作業者にどんな仕事を任せるかは、その一切を会社が決めるのだ。もちろん、それをするかしないかは、本人に選択させる。だが、それを拒むのであれば別の誰かにやってもらう。その人はその場を持って退場して頂く。そうでもしなければ、仕事は回らず、その人はとんだ勘違いをしたまま、この先もこの会社で働くことになる。そんな甘えは、絶対に許さない。しかしそれが、今の僕の現場で起きている。僕に人事決定権ができたときには、すぐさま断行する思いだ。

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