グレオ。
「っせぇな。んだよ、俺に構うなよ」
「あ? テメェ誰に口きいてんだゴルァ…………!」
パーティ会議が終わった頃、レオが帰ってきたと知らせが来たので接触してみた。
するとクソ生意気な口を聞いてきたのでアイアンクロー。ふははは全面的に俺の下位互換が調子に乗るんじゃねぇよ!
謝っても泣いても気にせず三十分も念入りにアイアンクローを決め続けた結果、グレたレオ、略してグレオは普通のレオに戻ってくれた。
「ごめんなさいでした…………」
「分かればよろしい」
落ち着いたのでどうするか聞いてみると、姉が心配なので残って見張ると言う。それ立派なストー…………。
まぁ肩身が狭くないと言うなら良い。言うてフリルとミルクの時点でオーバーキルな戦力なのに、この先ちょっと不安だよねって意見を取り入れてネコをパーティに入れて更なるオーバーキルを決めてるだけだ。レオの存在は正直あってもなくても変わらない。
「あ、でもちょっと辛くなったら旅に出たいかも……」
それは自由だが。まぁ物資が心配なら精霊猫を口説いてくれ。施設に居る猫がまた増えてるし、フリルがまた猫達に異能を貸し出してるだろう。
「そん時は旅先で出会えたら良いな」
「それはちょっと面白そう」
取り敢えずレオは来ないと言うので、今はネコだけ連れて行く事になった。
そしてチカちゃんの交代要員を探そうとしたら、ミケちゃんが来た。
「ネコ姉連れてくなら、チカ返して?」
防衛力が下がるからあんまり連れて行くなと言う。めちゃくちゃ正論なのでチカちゃんもメインパークに返す事になった。
なんてこったい。俺のハーレムが。
「やっぱり浮気にゃ?」
「おおフリル、もう新入りの猫達に貸し出し終わったのか?」
「誤魔化したにゃ? まぁいいにゃ。ヤマト、レンタルスキルが育って貸し出せるスキル増えたにゃ。と言うか、統率の異能とシナジーしたっぽいにゃ」
そう言えば統率の異能に名前付けて無いな。殆ど隷属させてたし、スレイヴとかで良いかな。
ともかく、猫部隊に貸せるスキルが増えたってめちゃくちゃ大事だ。サイコドライブを貸し出したら猫達がみんなチート猫になる。
いや、サイコドライブは単品だと逃げ足くらいにしか使え無いのか。あれは他の異能と組み合わせる事で真価を発揮するもんな。
「取り敢えずアクアロードを貸し出してるにゃ。他の異能は探せば見付かるし、貸し出すほどの異能じゃにゃいし」
「ふむ。確かにアクアロードが猫部隊の標準装備になるだけでもかなりデカいよな。飲水に困らないし、クリコンで武器にもなる」
鴨川は比較的クリアコントロールが出やすい場所なので、それと合わせても凄まじい戦力増強と言えるだろう。
それに猫達がアクアロードを使えるなら、手に入れたアクアロードの魔石を優先的に人に回せるし、メインパークの人々は猫と一緒にいれば良いので売りに回せるのも良い。
「このまま成長していけば、フリルの持ってる異能全部をコピーした猫部隊とかに育つのかな?」
「流石に無理だと思うにゃ。今体感でレンタルスキルの成長度が倍くらいでやっと二個目にゃ」
「マジか。まぁアクアロードだけでも満足しておこう」
最終的に、俺とフリル、ミルク、アキナ、ネコの五人とチカちゃんの交代要員を連れて行くことになりそうだ。
「チカちゃんがメインパークに帰る時の護衛役も用意しなきゃ」
「護衛、要るにゃ?」
「一人で返すわけにもいかんでしょ」
「チカは大丈夫だって言ってるにゃ」
「そう言う訳にも…………、ん? いやなんだって?」
なんか今おかしな会話があったよね?
「チカちゃんがなんだって?」
「だから、チカは大丈夫だって言ってるにゃ」
どうやら、
「能力を得てから配下に会う必要があるにゃ。だから手に入れた時にはチカ相手しか使えなくて、ずっと一緒に居たチカには使う機会無かったにゃ」
それもそうか。
「まぁ便利なメール手段が手に入ったとでも思えばいいにゃ。これでメインパークとコストロはすぐに連絡取れるから便利になったにゃ」
「確かに、俺達だけリアルタイムにメール飛ばせると思えばめちゃくちゃ便利だし強過ぎるよな」
一応、ハイパワーなトランシーバーとか探せば数キロの距離は連絡出来るだろう。スレイヴの力がそのトランシーバーを超えてくれる事を祈っておこうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます