第4話

翌日

みんなの視線が愛美の元へ。

[前田さん、店長前田さんの事

気にいってるね!]

[うん、絶対そうだよ!]

[気を付けて、前田さん結婚してるん

だから!]

と言いたい事を言って出て行って

しまった。

すると淳が入って来た。

[二日酔い、大丈夫?]

[僕、そんなに飲めないんだけど

みんなが、お酌してくれるから

断れ無くて、あ~頭が痛い!]

[何か、アンプル買って来ようか?]

[ううん、自分で行くよ!愛美が

行くと、みんなに変に思われる

でしょう?]

(もう遅いよ~)

[そうだね、無理しないでね!]

[うん、ありがとう。]

そして愛美は店に出て仕事をする。

愛美は思っていた。

(恋なんて、するもんじゃ無い!

会える時の倍以上に、会えない時が

苦しくて辛い!まして私は結婚

してるから自由が効かない。なおの

事だ!淳は、どう思ってるのかな?)

と考えながら仕事をしていると

[…さん]

[…さん]

[前田さん]

[はい!]

[どうしたの?ボーットして大丈夫?]

[あっ、はい!]

(駄目、駄目、今は仕事中だぞ!)

そして久しぶりのデートの日が

決まった。

機嫌の良い愛美。

[じゃあ行ってきます。]

[お~]

ピンポン

[は~い]

[愛美です。]

[どうぞ!]

[久しぶりのデートだね!]

[うん!]

[愛美、飲み物何がいい?]

[私はコーヒーで。]

[僕はフルーツオーレだな!]

[何?それ?]

[美味しいンだぞ!今、バカにしたな?]

[してないよ!]

くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、

くすぐる淳。

[止めて、ごめん、ごめん、は~

こそばかった!何かの罰ゲームみたい!]

[僕を子供扱いした罰!]

[そんな事してないよ!]

そして2人は腰を掛けて話をする。

[淳、会える時は本当に楽しくて

淳の事が好きで、たまらないんだけど

その分、会えない時が倍以上に

辛くて苦しい、淳は?]

[僕は愛美が結婚してるの知ってて

付き合って貰って無理は言わないって

約束だったのに、それが守れなく

なる自分が今、恐い!僕もずっと

愛美と一緒に居たいし愛美が家に

帰る姿を見たくない!]

[淳…]

[どうして愛美と、もっと早く

会えなかったんだろう?とか

叶わない事ばかり考えてる。]

[私も一緒だよ!でも淳?私、淳

より、だいぶ年上だよ!他の人に

ひかれたり、しない?]

[無いね!それに年は関係無いし!]

2人の気持ちは日が経つに連れ

深い物に、なって行った。

[じゃあ、淳帰るね!]

[なぁ、愛美、それ帰るねじゃ

無くて、行って来るね!って言って

欲しいんだけど!]

[そうだね、行って来るね!]

[行ってらっしゃい!]

微笑み合う2人。

なんとも幸せそうな2人だった。

家が近付くと気が重くなる愛美。

[ただいま。]

[お~]

[ご飯にするね。]

と、何時もの調子で、ご飯を作る

愛美。

すると夫が

[お前、最近、何か変だな?]

[何が?]

[いや、ちょっと思っただけ。]

と言って、それ以上は何も言わない。

元々、会話の無い夫婦だったから

今さら話等は、無い。

ただ、今、後ろめたい愛美には

気になる言葉だった。

(何か怪しまれてるのかな?

気を付けないと!)

愛美は淳とのラインは全部、削除

した。

ただ写メが、どうしても消せなかった。

(夫も携帯おんちだから、これは

大丈夫でしょう!)

そう思ったのだ。

翌日、何時もの様に仕事をしている

愛美。

友達の美保が買い物に来た。

[愛美~]

[美保~久しぶり!]

[元気?]

[うん!]

[あれ?愛美、何か雰囲気が

変わった?]

[えっ?前と一緒だけど?]

[う~ん、何か違うんだよな?前と!]

[どう違うの?]

[何か、潤いが有ると言うか綺麗に

なったね!]

[ウソ~!]

[本当、本当、彼氏でも出来たか?]

[…]

[えっ!図星?ちょっと今日、仕事

終わり何時?]

[3時。]

[ちょっと、その時間に来るから

話しよう!]

[うん。]

3時に終わって外に出ると美保が

待っていた。

[そこのカフェ行こう!]

[うん。]

[ちょっと、何時から?誰と?]

[…今の新しい店長と。]

[どうして、そうなったの?]

[最初は、お茶に誘われて、その後

買い物に行って告白されて私も

第一印象が良かったから、つい。]

[そっか~でも、どうして言って

くれなかったの?]

[それは良い事なら直ぐに言うけど

不倫なんて言えないよ!]

[でも好きなんだね~本当に、良い

顔してるよ!今の愛美は!]

[うん、好きだよ!でも最終的な

結論は、もう分かってるからね!]

[どうして?]

[だって、うちの旦那は絶対に離婚

なんて、してくれないよ!それに

彼は、まだ若いから普通の若い人と

結婚して子供も作らないと長男だし

私は、2共、巣立ってるから今さら

無理だし!]

[辛い恋だね?でも愛美、先が

見えてるなら今を目一杯、楽しま

ないと、駄目だよ!大いに楽しみ

なさいよ!]

[そうだね?嘆いてても始まらない

もんね!]

[そう、そう!]

美保に話した、お陰で心が少し

軽くなった。

愛美は家に帰る。

[ただいま。]

[お~今日、遅かったな?]

[美保が、お店に来て話してたから。

ごめん。]

[それなら、電話位しろや!]

[ごめん。ご飯の用意するから。]

キッチンに立つと、やはり食べた

食器は、そのまま。

(まったく~)

夕飯を運んで自分の部屋に戻る愛美。

(あっ!このCD返さないと淳、全然

聞けて無いな!明日、持って行こう!)

[ただいま淳!]

[お帰りなさい、愛美!]

朝から職場で変な2人だけの挨拶だった。

[淳、これCD全然、聞いて無いでしょう?

とりあえず返しとくね?]

[もう、いいの?]

[いっぱい聞いたよ!良かったよ!

淳も聞かないと!]

[じゃあ今日、帰ったら作家、聞くよ!]

[うん!]

そして仕事をする2人。

淳は仕事をしている愛美を見付けると

必ず、からかいに行く。

でも2人は、何時も笑ってる。

まるで、この笑顔が永遠に続く

かの様に笑っている。

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