第3話

翌日

お店で顔を合わす2人。

少し照れながら挨拶を交わす。

[おはようございます、前田さん。]

[おはようございます、園木店長。]

こんなやり取りで、さえ2人には

楽しかった。

お店で商品を出していると園木店長が

近づいて来る。

そして商品を出す愛美の手を握って

[まなみ]

と耳元で、ささやく。

愛美は、顔がカーット熱くなる。

[他の人が見てるかも…]

そして園木店長は他の仕事に行く。

(どうしよう?ドキドキするよ!)

(愛美、可愛いい、真っ赤になって!)

休憩時間

[愛美、次の休みは?]

[休みの度に出掛けると変に思われ

ちゃうよ!]

[愛美、今昼休憩だよな?]

[うん。]

[じゃあ、ちょっと僕の車に

行こう!]

そして愛美の好きな音楽を掛けて

くれる。

[癒される~!]

[だろう?]

[でも、もう時間が無いや!]

[じゃあ愛美。]

と言って軽くチュッとして来た。

[もう又、顔が赤くなるでしょう?]

[嫌?]

[嫌じゃ無い!]

微笑み合う2人。

(あ~次の休みデートしたいのに

頻繁には無理だよね!バレたら

大変だもんね!)

お店では愛美の、お昼休憩は園木店長

の車で過ごす事に、なった。

それ位しか時間が取れなかった。

少しの時間だが2人にとっては貴重な

時間だった。

車から降りると軽くチュッするのが

決まりになった。

そして初めてのデートから3週間が

過ぎるので愛美は夫に

[今度の休み美保ちゃん達とランチに

行くんだけど、いい?]

[うん。]

[ご飯は作って行くから!]

デートの前は機嫌の良い愛美。

ご飯のおかずも良かった。

そしてデートの日

[僕のマンション来る?]

[うん。]

[場所とかも覚えといて!]

[うん。]

マンションに到着。

[お邪魔します。]

[どうぞ!]

[え~っ!1人暮らしなのにキレイ

だね?インテリアもオシャレだし。]

[僕、ネットでよく買い物するんだ!

ここに有るのは、ほとんど、ネット、

さぁ座って!飲み物持って来るよ!]

[乾杯]

と言ってコーヒーを飲む愛美。

園木店長は、そのコーヒーを愛美の

手から取って愛美を押し倒す。

甘い時間だ。

[私、シャワー浴びるね!借りるよ!]

[うん。]

髪を乾かし帰る支度をする愛美。

[もう帰るの?]

[あんまり長い時間、家空けると

うるさいから!]

[寂しいな?]

[淳!]

抱き合う2人。

[私も寂しいよ、でも明日、又

会えるから!]

[うん、愛美気を付けてな!]

[うん。]

家に帰る愛美。

玄関で夫とバッタリ鉢合わせした。

(やだ、顔が見れないよ!怪しまれる!)

と言って夫の横を通り過ぎた時

[お前、何か良い匂いがするぞ!]

[そう?]

[何した?]

[あ~美保が香水買ったから、それ

つけてみたの!]

と、ごまかした。

(あぶな~い、バレたかな?)

夕飯も持って行く。

そして部屋に戻る愛美。

(何も言わない!大丈夫かな?)

と不安になるが、それでも淳への

気持ちを押さえる事が出来ない。

(会いたいよ~淳!)

その頃淳も

(どうして愛美は人妻なんだよ!僕が

先に出逢ってたら!)

と思っていた。

お店では頑張って、よそよそしくする

2人。

でも手には数珠が有った。

[ねぇ、前田さん、その数珠、園木

店長とお揃い?]

[そんな訳、無いでしょ!]

[そうだよね?ごめん!]

[いいよ。]

そう言って仕事をする愛美。

(あぶな~い!淳、大丈夫かな?

釜かけられて、のらないでよ!)

[ねぇねぇ、今度みんなで食事

しようよ!店長も呼んでさ~!]

[いいね~!]

[しよう、しよう!]

と盛り上がっている。

園木店長は結構モテるのだ。

その夜、急遽、食事会になった。

愛美は急いで帰って夫も事情を

説明してご飯の用意をした。

[じゃあ行ってきます。]

[お~]

焼き肉屋さんでの食事会だった。

私は又、淳と同じテーブルになった。

今度は、みんな慣れて来たので

淳にお酌をしに来た。

そして

[前田さん前に居るんだから

ジャンジャンお酌しないと!]

[あっ、はい。]

愛美は淳が前回の事で、あまりお酒が

強く無い事を知っていたので、わざと

お酌しなかった。

そして、お肉を焼こうと、お皿の

トングに手を伸ばしたら、淳も伸ばして

来て手が触れた。

2人共、とっさに手を引いたトングが

カランと、音を立てた。

それを見ていた同じテーブルの人達が

[何やってんのよ?中高生じゃ

あるまいし、店長、女性と手が触れたら

上からグッと握らなくちゃ!]

[えっ!]

[えっ!じゃない!はい、やって見て!

はい!前田さんも!]

2人は、しぶしぶ愛美がトングを握る

その上から淳が愛美の手をギュット

握る。

[そうそう、それ、それよ!分かった?

前田さん、顔、真っ赤だよ?]

[可愛いいわね、前田さんは!]

(そうなんだよな~)

と淳は思っていた。

そして、お酌攻撃に合った淳は

酔っていた。

[タクシー来たら呼ぶから座ってて!]

最初の時と一緒だと思った時淳が

愛美の手を握った。

[一緒に座って待ってて!]

[駄目だよ!みんな居るし!]

[イヤだ!]

少しの間、横に座った。

タクシーが来た。

[来たよ!タクシー、しっかりして

下さい。]

と言ってタクシーに乗せた。

(ふぅ~)

お店の人達は噂している。

[店長、絶対に前田さんの事気に

要ってるよね!]

[明らかに態度、違うもんね!]

家に帰った愛美。

[ただいま。]

[お~]

(もう何か疲れた。寝よ!)


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る