第78話 妊娠アプリと、妊娠チェッカーと、健康アプリ

 妊娠を促すアプリ。

 成熟した卵子と元気な精子が出会えば良い事は分かっている。

 だが、そんなのは出来ない。

 魔法のイメージが湧かないからだ。


 科学物質とか栄養とかでなんとかするにしても、そのメカニズムが分からん。

 ブドウ糖だけじゃどうにもならんからな。

 医者じゃないから、詳しい事は分からない。


#include <stdio.h>

#include <stdlib.h>

#include <string.h>

extern void mystery_magic_name_get(char *str);

extern int tax_collection(int money);

extern void energize_body(char *str);


void main(void)

{

 char mm_name[200+5]; /*名前を入れておくバッファ*/

 if(tax_collection(100)==1){ /*税金徴収、銀貨1枚 金が無ければ、何も起こらない*/


  mystery_magic_name_get(mm_name); /*起動者の神秘魔法名をゲット*/

  strcat(mm_name,".body"); /*『.body』を付ける*/

  energize_body(mm_name); /*体の活性化*/

 }

}


 それでこんな魔法を作ってみた。

 実行してみたが、体に変化はない。


「どうかな?」

「すこし、元気になった気がします」

「そうね。そんな感じ」


 すこしバフが掛かったような感じなのかな。

 体の機能が正常に動いて細胞よ元気になれとイメージしたが、そんなのでも何とかなるんだな。


 内臓や各種細胞が頑張っているのだろう。

 カフェインをとった時のような感じかな。


 ただ、妊娠に効果があるかは分からない。

 試してみるわけにもいかない。

 ラメルは妊娠中だしな。

 ラウニーというわけにもいかない。


 どうしよう。

 幸い各種アプリは売れている。

 アプリの使用料も入るので、金ならある。


 モニターを募集して統計を取るべきだ。

 3ヶ月も経過観察は出来ないから、妊娠チェッカーを作らないといけないな。


 たしかホルモンの関係で妊娠が分かるんだったよな。

 仕組みが分かれば魔法のイメージは出来る。


#include <stdio.h>

#include <stdlib.h>

#include <string.h>

extern void mystery_magic_name_get(char *str);

extern int tax_collection(int money);

extern int pregnancy_test(char *str); /*1は妊娠している 0は妊娠してない*/


int main(void)

{

 char mm_name[200+5]; /*名前を入れておくバッファ*/

 if(tax_collection(5)==1){ /*税金徴収、銅貨5枚 金が無ければ、何も起こらない*/


  mystery_magic_name_get(mm_name); /*起動者の神秘魔法名をゲット*/

  strcat(mm_name,".body"); /*『.body』を付ける*/

  return (pregnancy_test(mm_name)); /*妊娠のチェックを返す*/

 }

 return(-1); /*金がない場合はエラー*/

}


 このテストは簡単だ。

 ラメルとラウニーに試してもらう。


「妊娠してます」

「当たり前だけど、妊娠してないわ」


 後は夫婦のモニターを募って、統計を取るだけだ。

 モニターに貸し出すアプリの使用料は取らないようにしておいた。

 1000組雇って、半分に妊娠アプリを使ってもらう。

 残りの半分は妊娠チェックアプリだけだ。


 妊娠チェックアプリは、妊娠アプリより先に売り出した。

 ラメルが絶対に需要がありますと太鼓判を押したからだ。

 結果、妊娠チェックアプリは売れたよ。

 大好評と言っても良い。


 妊娠アプリは、効果があった。

 ほんの20%アップぐらいだが。


 成功といっても良い。

 それよりも病気の緩和に役立ったという声が多数上がった。

 細胞を正常に動かすのだからな。

 生活習慣病の症状に改善が認められた。

 妊娠アプリという名前は少し違うな。


 仕方ないので全く同じアプリなのに名前を二つ付けた。

 妊娠アプリと健康アプリだ。

 がわも妊娠アプリはピンク色。

 健康アプリは青色にした。


 ラウニーが子供のいない貴族へ妊娠アプリを売り込んで、おまけに恩を売る。

 効果20%アップの説得力は凄かった。

 売り込んでいない貴族からも注文があったくらいだ。

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