テンプレ


「知らない天井だ」

俺は人生で言ってみたかったベスト4の言葉を天井に向けて放った。


そんなことは置いといて転生と言われたのに赤ん坊ではないということは。

あー記憶が今入ってきた。


この体の名前はトム、年齢は12歳。


父の名前はジェームスで、母はシシリア。

長男はアーノルド

次男のクルト

そして三男の俺という家族構成。


家に住んでいるのは、

父さんと母さんと将来この家を継ぐ長男のアル兄と俺、

次男のクルル兄はこの家を継げないので街に働きに行っている。

今日は俺が12歳になる誕生日。

ちなみに誕生日を祝う習慣はなく、

年に一度皆で生誕祭をやる、

その日は美味しいお肉が食べられるので、俺も好きな一日だ。


そうじゃなくて、

この日は職業というものが分かる日だ、

とてもワクワクしている。


「職業かー、

魔法関連のだったらいいなー、

せっかく剣と魔法の世界に来たんだ、

魔法が使ってみたい!

では早速」

「トム、

ご飯できたから起きなさいって起きてるじゃない。

呼んだら返事くらいしなさいよもう。

ほら早く着替えて、

テーブルのある部屋に来なさいね」

職業を調べようとしたら、

母さんが部屋に入ってきて少し怒りながら言い出て行った。


どうやら呼ばれていたらしい。


「しょうがない、

昨日父さんに言われた通りみんなの前でのお披露目としますか」

寝巻きから普段着に着替えて、

テーブルのある部屋に向かった。


「おはよう父さん、

アル兄」

部屋に入るとテーブルを挟んで、

父さんとアル兄が向かい合って座っていたのがわかったので、

挨拶をすると二人は俺に気付いたようだ。


「おはようトム。

ちゃんと寝れたかい?

昨日興奮してたから心配してたよ?」

「たくさん寝れたよアル兄、

そんなに興奮してたかな?」

「ああしてたぞ。

そういえばアーノルドもクルトも前日は凄い興奮していたなぁー」

「ちょっと父さん!

はずかしいからトムには内緒っていったじゃん!」

「そうだったかな?

すまんすまん」

自分が興奮してきたことを俺にバラされたアル兄は、

父さんを非難するもの父さんは気にすることなく平謝りをした。


「あらあなた、

義母さんから聞いたけど、

あなたも前日とても興奮して暴れまわったって言っていたわよ?」

「えっそうなの?

じゃあ俺達にがそうなるのは父さんの血のせいじゃん!」

「はははは、どれ母さん手伝おう」

「ありがとうあなた」

アル兄に責められた父さんは、

逃げるようにこの部屋にある台所で、

器に盛り付けている母さんのところへ向かった。


「よし、

これで朝食の準備は完成だ。

皆も席についたので、

お祈りを始めよう」

父さんの横に母さん、アル兄の隣に俺が座る。

そして父さんの指示に従い俺達は両肘をテーブルにつき、

手を組みそれを額に当て目を閉じた。


「天上におわせられる女神様。

今日も我々に生きる糧を頂き感謝いたします。

この糧をもとに我らに与えられた使命を果たすことを誓います。


祝福ラテーン

「「「祝福ラテーン」」

父さんが唱えたお祈りに返すように僕たちも唱えた。


「食べていいぞ」

みんなはご飯を食べ始めた。


「よし食べ終えたな。

ではおまちかねのトムの職業発表だ。

やり方は覚えているか?」

「うん大丈夫」

食べ終えた父さんに言われたので、昨日教えてもらったあれを思い出す。


アレとは『ステータス』を出すことだ


「ステータス』とは、

自分の名前と年齢、

それと職業の他に。


LV(経験を積むことで上がり、他のステータスに影響を与える)


HP(自分の体力、これが0になると倒れる)


SP(アクティブスキルを使うのに使う0になるとスキルが使えなくなる)


STR(自分自身が出せる腕力や脚力)


DEF(体の頑丈さこれが高いと病気になりづらい)


AGI(次の動作をするまでの反射速度、頭の回転の早さ)


DEX(物覚えがよくなり早く上達する)


LUk(父さんがいうには正体不明らしいがおそらく運が上がるのだと思う)


パッシブスキル(発動時に多くSPを使うがその後は消費なく効果続く)


アクティブスキル(任意で使える、発動にはSPを使う)


「じゃあやるね!

『ステータスオープン」

俺の前に文字が書かれた半透明なパネルが現れる。


 名前:トム 年齢:12歳 性別:男


職業:テンプレ使いver1


Lv:1

HP:28/28

SP:10/13

STR:10

DEF:8

AGI:15

DEX:88

LUk:55


パッシブスキル

フラグ LV1


アクティブスキル

フラグ LV1



そういえばこの世界の神ってお爺さんのはず、女神っておかしくない?


そう意味わからない職業を見た俺は現実逃避していた。

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