第13話 『呪われた存在』トロール編1
〜前回までのあらすじ〜
入院中だった女子高生のパピコは、雑巾男に連れられ、異世界にやってきた。
その世界は、昔読んだ絵本の世界にそのものだった。
これは。最弱女子高生パピコと雑巾男グリースが、暗黒の魔女から世界を救う物語。
現在、パピコ達は、下女のアドバイスで妖精トロールを探しにいく予定だったが、グリースの旧友ナパスの所で足止めをされた。
パピコとグリースは、ナパスの妻イトが経営するレストランで一日、働く事になってしまった。
なにはともあれ、パピコ達は、無事仕事をやりとげナパス夫妻と別れの時がきた。
【パピコ】
ナパスさん夫妻から、別れ際に言葉をもらった。
「行く道より帰る道を大切にしてください」
「パピコさん、あなたは、人が良すきるから、、
なんとなく、あなたにそう言いたくって」
私は、素直に頷いた。
「引きこもりの癖に偉そうですよね」
「引きこもりのおかげで、今日は要らぬ労働していましたわ〜」
グリースは、ナパスにぼやいた。
「グリース、パピコちゃんとちゃんと帰ってくるんだよ!」
ぼやいたグリースにイトは言った。
「わっーとるわい!」
『ナパスさんは、外見はやかんで引きこもりだけど優しかったし、イトさんもとても良い人だった』
【パピコとグリース】
夜の道
パピコ達は、夜にナパス達の家を出発していた。
『ギャーゴー』
『ゴルゴガーァー』
「前からから聴こるのは、なに?」
「ドグマや」
グリースがパピコに答えた。
「ドグマって?」
「闇に堕ちたイタサレだ、アイツ等に絶対かかわっては、だめだ」
グリースは、後ろを振り返り、言った。
「ちょっと引き返して遠回りしよう」
パピコもそれに同意した。
ドグマ達がいると思われた道を、二人は回避する為、二人は、踵をかえして、来た道をもどり別の道を行った。
『ゴャアー』
『ウギャー』
「ねぇ、今度は、後ろから聞こえない?」
二人は、後ろを、振り返ると黒い無数の影が静かに追いかけてきていた。
「おれたちを追いかけてきてる」
グリースが焦った。
「なんで?」
「知らん」
二人は、走った。
二人が走ると、ドグマ達の追いかけるスピードも早くなった。
「パピコ、俺に乗れ!」
パピコは、グリースの背中に飛び乗った。
するとグリースは、パピコを乗せてて前方方向に飛び出した。
パピコの足は恐怖で震えていた。
【獰猛なトロールと妖精】
バロンの祠
獰猛なトロール達が、なにやら小さな牢の中に入っている小さな生き物達と話をしている。
小さな牢に入っていたのは、昼間にトロール達が捕まえた男女ペアーの妖精のトロールだった。
「しらばっくれるなよ!」
トロールBが妖精に詰め寄った。
「お前らは、何をかくしてんだ?」
トロールAも話しに割り込んだ。
「わしらはなにも知らない、、」
妖精トロールは、小さいが顔は老けていた。
「じゃあ、なんで、エルフもお前の仲間達もいなくなったんだ!」
「本当に何の事だかわらんのじゃ」
「わかったよ、じゃあこの女を殺すかな?」
トロールBが女の妖精にめを配らせた。
トロールCが、牢から女の妖精トロールだけ掴みだした。
草陰にいる国王軍が話しをしている。
「ラウルさん、どうします?」
三番隊の兵士が隊長にきいた。
「助けよう」
しかし、一番隊長のダンがそれを止めた。
「待って、俺達は目的は任務の遂行だ、妖精を助ける事は、任務以外の事だ!
「でも、一番隊長」
「あの二人をサポートする事だけを考えろ!」
ラウルはそれに納得できず、自分の隊だけで行くと言った。
「まて!」
ラウルと三番隊、数人が飛び出そとした時。
ドグマ達の声が聴こえた。
『ギャーゴーゴーャ』
『ヒューァーギャギャー』
ドグマ達の群れが、トロールの達のいる祠に入り込んできた。
ダンがドグマに気づいた。
「昼間の奴らだ」
ドグマ達の姿は、型は人間だったが全てが黒く塗りつぶされているようだった。
ドグマ達は、狂ったような奇声がその場の空気を変えていった。
『ギャーゴーゴーバーバー』
『グルグルガー』
ドグマ達の声は、何かに怯え奇声を発しているようにも聞こえた。
「なんだ、お前等?」
トロールBは、ドグマに気づき言った。
「おい、構うな?Bそいつらは、ドグマだ」
トロールAは、Bに警告した。
「ドグマ?、ドグマがどうした?」
「アイツ等にかかわるとロクな事がない」
トロールCがAとBの話しに割り込み聞いた。
「どーなるてんだ?」
妖精トロールの男が、急に震えだした。
”ガタカダ〟
「あんた、どうした?」
「いや、わかんねー急に震えが止まんねーだ」
『ウンギャーウンギャー』
『キィーキィーン』
トロールBが明らかにドグマに苛立ちを覚えていた。
「ギャーギャーうるせな」
トロールAがCに問いに答えた。
「呪いだ、ドグマに関わると頭がおかしくなって、自ら命を立つらしい」
トロールBは、それを聞いてニヤリとした。
「そうなんだ、だってC!」
トロールCがBの笑みに答えるかのように、ドグマ達を次々となぶり殺しにした。
トロールBも、ドグマの頭を棍棒でふきとばした。
「なんで、俺らがそんなもんにビビんなきゃなんねーのよ?」
ドグマ達は、あっという間にトロールBとCによって全滅してしまった。
ドグマ達の肉の残骸が当たりを覆った。
「オェ〜」
ドグマ達の無残な姿をみた兵士は嗚咽した。
ラウルは、トロール達の残酷さに言葉を失った。
妖精トロール男は、震えが止まらなかった。
「なんか、恐ろしい事起こる気がするべ」
トロールAはドグマへの弔いの為、死体に火をつけ燃やした。
すると悪臭があたりを覆った。
兵士達は、鼻を塞いだ。
「なんて悪臭なんだ」
「なんですか、これは?」
妖精トロール夫妻は、強烈な異臭に次々と倒れてしまった。
『バタン』
『バタン』
「ちょっとダンさん、この匂いはやばい気がします、退散したほうが」
ラウルは、口を押さえながらダンに言った。
トロールBは、倒れた妖精トロール達をみた。
「妖精がたおれちまってんじゃねぇか?」
「死んだんじゃねえよな?」
Cは、Aに聞いた。
「息は、してるみてえだな」
トロールAは、二人の妖精の身体に触れて答えた。
獰猛なトロール達は、妖精トロールへ拷問は諦めて酒をかっ喰らう事にした。
「がっははははああ」
トロールBは、酒をかっ喰らいながらドグマが燃えている炎をみて笑っていた。
【ヨーデルの泉】
夜。ヨーデルの泉
パピコ達は、ヨーデルの泉に夜遅くに着いた。
パピコ達は、ドグマから逃げきれた事に安堵した。
そして、妖精のトロールを明日探す事にして、持ってきた毛布にくるまって、草の上で寝た。
【パピコ】
”わたしは、疲れてたのだろうか、慣れない野宿なのに深い眠りについてしまっていたらしい〟
”朝がきて、日の光が私を目覚めさせた〟
”しかし、
私の身体は、
また
動かなくなっていた〟
つづく
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