第4回「エイル&クロノヒョウコラボ企画!」

!NOT((地震) -> {誹謗中傷});

※わかりやすいようにお題は『』で括ってあります。


それは、『この世の果て』のような光景だった。

南海トラフ巨大地震で起きた建物の倒壊、火力発電所のボイラーが破壊されて起きた火災、相次ぐ津波の被害や土砂崩れ。

ほんの数日前までは「晴天」=「『お散歩日和』」だったが、今となっては「晴天」=「割れた鏡で火事の危険性」といった風に変わってしまった。


今まで地球は『偽物の仮面』を被り、たった「マグニチュード9の地震とそれに伴う津波」だけで終わりだと言っていた。

だが、今回の地震はマグニチュード10.5。

予想の1000倍を上回る大きな揺れだった。

それにより、九州・四国は壊滅的な被害を受けた。


中でも「伊方原発の外壁損傷」だけはその近隣の人々にも地震の恐怖をより一層強く植え付けるものだった。

原発は震災直後に安全が確認され、数時間後の国が結成した調査チームの緊急派遣でも異常は確認されなかった。

だが、とあるSNSでは、「四国のとある県は核の危険について認知していない。"いがた"の人はみんな汚染されている」といったデマが拡散し、愛媛県に住む人たちの誹謗中傷が相次いだ。

これはすぐに全世界に広まり、愛媛県の食材などが買われなくなった。

さらに、愛媛県に救援物資が届く量がほかの県と比べ、ラーメンという被害の全体からそれを受け入れる丼ぶりが消えたように極端に少ない状況が発生した。

もちろんこのままでは被害の全体が床という暗闇に落ちる。

それは、『ラーメンから丼ぶりを除いたようだった』。



地震発生からたった2日でここまで変わる。

人は怖いものだ。







——あとがき——

この話はもちろん実話ではありませんが、今の現代は情報社会だから実際に起こり得ることです。

関東大震災の時に朝鮮人虐殺事件が相次いだことも、元を辿れば全てデマです。

この物語でも、原発の損傷で全く関係がない一般人がデマによって困っています。


勝手な判断で人を傷つけないようにしてもらいたいです。

今後、このような大震災が起こった場合には「傷付ける」ことを「優しさ」に変えてもらいたいです。

長くなってしまいましたので、これであとがきは終わろうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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