第8話
[先輩達って本当にカッコいい~]
[憧れるね?]
そんなある日1人の女子社員が
長瀬に
[これお弁当を作って来たんです。
食べて下さい。]
と渡していた。
夢のデスクから丸見えだった。
[ありがとう。]
(受け取った!)
[はい、大賀これ!]
と言って、そのお弁当を大賀に渡す。
[お前、食べないと失礼だぞ!]
[でも断るの可哀想だから、でも
俺、食べないから大賀食べて!]
[そうか?]
と食べる大賀。
弁当箱を取りに来た女子社員に
[俺、食べないから板東に食べて
貰った!弁当は、もういいから。
気持ちだけ貰っとくよ!]
(どうして食べないんだろう?
私のまずい料理は食べるのに?)
少し涙ぐんで女子社員は帰って
行った。
毎年、恒例だがバレンタインに
なると、あの5人のデスクはチョコ
でいっぱいに、なる。
長瀬は飛び抜けていた。
出社すると5人は口を揃えて
[仕事、出来ないよ!]
[何か箱無いかな?]
すると長瀬が
[俺ちょっと部長に言って来るわ]
と、部長の所に行った。
[部長、チョコレート毎年有り難いん
ですけど仕事の邪魔です!どうにか
なりませんか?]
[そうだな?凄い数だな?お前達
モテるな?羨ましいよ!]
[いや、そういう事じゃ無くて!]
[あ~そうだな!来年から会社の
入り口に名前を書いて箱を置こう!
そしたら、お前達、片付け無くて
済むから楽だろう?]
[それは又、大袈裟なんじゃ?]
[いや、それ位した方がいいよ!]
[はい。]
デスクに戻る長瀬。
[部長なんて?]
[来年から入り口に名前を書いた
箱を置くってさ!]
[何か、それも恥ずかしいな~]
[さぁ、早く片付けて仕事しようぜ!]
仕事の帰り箱を抱えてる長瀬に夢は
[凄い量ですね?モテますね?
相変わらず!]
[うるせ~チビ!お前は俺に
チョコは?]
[あ~一応作りましたよ!家に
有りますよ!]
(マジか~作ったのかよ~それが
1番恐いよ!)
家に着いた2人。
[そのチョコレート何処に置きます?]
[あ~俺の部屋に置いとくわ!]
[はい⁉️長瀬さん私からのチョコレート
です。]
[チビ!味は大丈夫だろうな?]
[はい。]
一口食べる長瀬。
[まず~辛いよ、チョコだろう?
何で辛いんだよ、ボケ!]
[今、辛いのがブームなんでチョコに
ハバネロパウダー混ぜました!]
[チビ!そんなもん混ぜるなボケ!
お前これ食べたのかよ?]
[いえ!]
[ひとつ食え!]
パクっ
[から~]
[だろう?どんだけ入れたんだよ!
ボケ!もう、お前は今のブームとか
気にするな!普通のが作れる様に
なれ!普通のが!]
[はい、分かりました。]
(本当に辛いや!失敗したな~)
まぁ何時も失敗してる夢なので
長瀬は、そんなに気にしては
無かった。
[でも長瀬さん、ホワイトデーに
お返しはするんですか?]
[はぁ?チビ、あんなに有るんだぞ
出来ないよ、ボケ!]
[ですよね?]
[ところで今日、晩御飯は何?]
[カレーです。]
(カレーか、カレーはルーを入れる
だけ間違いない!)
ご飯の時間
[いただきます]
長瀬が一口
[辛れ~なんじゃ、これ!]
[あ~ハバネロパウダー残ってたんで
入れてみました!]
[いれんじゃね~よ!辛れ~]
と水を飲む。
夢も一口
[辛い~]
[チビ!お前もう2度とハバネロ
パウダー買うなよ!]
[はい!]
休日
[今日は休みなんでデザートを
作ります。]
(何か恐ろしい事を言い出したな?)
と長瀬は思ったが
[あっそう?ちなみにチビ!
何を作るの?]
[今、抹茶ブームなんで抹茶を
使ったデザートを作ります。
お楽しみに!]
(チビがブームの物を作ると
とんでもない事が起きるんだよな!
あ~恐ろしい!)
最近、普通の料理だったらまぁまぁ
出来る様になった夢でも、まだ長瀬の
足元にも及ばなかった。
おやつの時間がやって来た。
長瀬には拷問の時間にも思える。
[はい、抹茶プリンです。]
[えっ!]
長瀬は自分の目を疑った。
(プリンの上に、お茶っ葉が
そのまま掛かってるよな?)
[おい、チビ!これ抹茶?]
[はい、抹茶は、お茶の葉っぱを
粉末にした物ですから、そのまま
のせて見ました。]
(そのまま、のせるな!絶対に
食べれないぞ!)
[さぁ、どうぞ!]
長瀬は恐る恐る一口
(ほら、やっぱり~お茶っ葉が
そのまま口の中に有るよ~)
[どうですか?]
[チビ!まずい!お茶っ葉が
そのままなんて、あり得ないから
ボケ!]
夢も一口
[本当に口に残りますね~]
(何を美味しい物を食べた時
見たいなコメントしてんだよ!)^
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