第7話

それからは毎日、夢が料理を

する事になった。

[まず~チビ!何入れた?]

毎回、毎回失敗続きの夢。

でも夢は諦めず頑張った。

(もし結婚したら料理以外にも

掃除、洗濯、全部しないと

いけないもんね?頑張ろう!)

[おい、チビ今日は何を作る気だ?]

[今日は、お鍋にします。]

(鍋なら大丈夫だな!)

ホッとする長瀬だったが

[まず~チビ!鍋に何入れた?]

(鍋すら作れ無いのかよ?マジ

かよ~)

それでも努力の甲斐が有って何とか

食べれる料理が作れる様になった。

その間、無事だったのはキキだけ

だった。

ドックフードだからだ。

[キキ、お前が羨ましいよ!しっかり

食べろよ!]

[長瀬さん、何言ってるんですか?]

[いや、キキは、いいな~と思って!]

[何がですか?]

[何時も同じ食事だから。]

[待ってて下さい、その内に

上手になりますから!]

[お前、モタ子だから時間が

掛かるんだよな~]

[はい、掃除しますから、キキと

散歩に行って下さい。]

[分かった。]長瀬はキキと散歩に

出掛けた。

掃除を始める夢。

ガシャン、ガシャン

あちら、こちらにぶつかって物が

落ちては壊れて行く。

(ヤバい、長瀬さんに見つかると

又ボケ!だ隠さないと!)

そして何とか掃除を済ませて

洗濯をしていると長瀬とキキが、

帰って来た。

[おかえりなさい。]

[おい、チビ!]

(ギクッ!)

[はい。]

[何か部屋の物が無くなってない?

やけに、スッキリしてるんだけど?]

[気のせいですよ!長瀬さんは

疲れてるんですよ!]

と誤魔化す夢。

その頃、洗濯機の中は、色物と白い物を

一緒に入れて大変な事になっていた。

洗濯物を干す夢。

[長瀬さん!]

[どうした?]

[この白い服が…]

[お前、全部、一緒に洗ったのか?]

[はい。]

[色落ちして、白い物に色が移る

だろう!お前、大丈夫か?]

[すみません。]

夢は毎日こんな事をしては長瀬に

怒こられていた。

でも会社の行き帰りが一緒の

夢と長瀬を見て後輩達は

[長瀬さんと松田さんて付き合って

るのかな?]

[そうじゃ無い?何時も行き帰り

一緒だよ!]

[そう言われれば、そうだね!]

[会社1番のイケメンなのに~]

[でも松田さんて小さくて可愛いい

よね!]

[そう言われれば、そうだね!]

と2人の事は評判に、なっていた。

夢の仕事の方は順調にノルマを

あげていた。

相変わらず長瀬の営業は凄く

ノルマはトップだった。

[今月も長瀬がトップだな!みんな

長瀬に色々、教えて貰えよ!]

すると

[長瀬さ~ん]

と、これ見よがしに女子が集まる。

[教えて下さい。]

[どうすれば?]

(私の時みたいにボケ!が出るぞ!)

と待っていた夢。

(あれ?出ない、ちゃんと教えてる

どういう事だ?)

夢は雄大達に聞いた。

[私の時は、直ぐボケ!だったのに

何ですか?あの変わり様は!]

[あれ?夢ちゃん、やきもち?]

[えっ!違いますよ!あまりにも

私の時と態度が違うから!]

[まぁ、まぁ、夢ちゃん光輝は

それだけ夢ちゃんに心を開いて

るんだよ!]

(開き過ぎでしょう?)

長瀬達が行く所には何時も女子

社員がいた。

長瀬以外の4人は結婚しているが

独身の時と変わらずモテた。

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