第6話
春
入って来る新入社員の女子は
ほとんどが長瀬と長瀬の同期の
5人のファンになる。
[長瀬先輩、カッコいいよね?]
[大人だし、クールだよね!]
そう、夢に見せる顔とみんなに
見せる顔は違ってた。
そんなある日
[チビ、俺、今日雄大達と飲み会
だから先に帰ってて!飯は
大丈夫か?]
[あ~お弁当でも買って帰ります。]
[ちょっとは料理しろ、ボケ!
じゃあな!]
1人帰る夢。
(どうしよう?何か作ってみよう
かなぁ?でも長瀬さん飲み会だから
ご飯要らないだろうし、でも明日
二日酔いだったら、朝ごはん私が
作らないと!出来るかな?)
その頃長瀬は
[寒っ!今寒気がした!]
[おい、大丈夫か?]
夢は近くのスーパーで一応、食材を
買った。
とりあえず、キキに、ご飯をあげて
自分のご飯を作ってみた。
一口パクっ
(まず~何が、どう違ったら、こんなに
まずくなるの?明日の朝はパンに
しよう!パンなら味は変わらないから!)
そうして、お風呂から出てくつろいでると
長瀬が帰って来た。
珍しく酔っぱらっている。
[おかえりなさい、長瀬さん、
大丈夫ですか?今、直ぐお水を
持って来ますから!]
[チビ、ちゃんと、ご飯食べたか?]
[はい、作ったけど、まずくて。]
[ボケ!お前ちょっとは花嫁修業
しろ!モタ子!]
[分かってますけど、何時も長瀬さんが
美味しい料理を作ってくれるから
つい甘えちゃって!]
[チビ、お前もう何歳だ?]
[27歳です。]
[もう、そんなに、なったか~]
と言ってリビングで寝てしまったので
夢は、ソ~ット、布団を掛けた。
長瀬が酔っぱらったのは今日
飲み会の時に
[長瀬、何時まで夢ちゃんと
あんな関係続けるの?]
[夢ちゃん、何時までもペットじゃ
可愛いそうだぜ!]
[本当、夢ちゃん恋愛も結婚も
出来ないぞ!]
[お前も結婚出来ないし!]
[いっそう、お前達、結婚したら?]
[長瀬、お前も夢ちゃんの事を
気に入ってるんだろう?だから
一緒に居るんだろう?]
と色々、痛い所をつかれて飲み過ぎ
てしまった。
翌朝
[おはようございます。]
[おはよう。]
[長瀬さん昨日はお風呂に入らずに
寝てしまったんで、シャワーでも
浴びたら、どうですか?]
[あ~そうするよ!]
夢は朝食の準備をしていた。
(トーストにハムエッグ、サラダ
いいか、出来た!)
それをテーブルに並べた。
シャワーを終えて着替えて来た長瀬。
[長瀬さん、朝食出来ましたよ!]
[なんじゃ、これ!]
ホンノリ黒いトースト、焼きすぎた
ハムエッグ、持ち上げると全部
繋がっているキャベツ。
(ひどすぎる!)
[いただきます。]
と言って夢は食べる。
嫌々、長瀬も食べる。
[どうですか?]
[チビ、聞くな!]
へこむ夢。
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