野生のギャルが2人が睨んでいる。ドウスル?
「わたし、旭晴さんのことが気になっています!」
「へ?」
やけに真剣な顔で言うもんだから、言葉を理解するため間を空けた後、そんなとぼけた声が出てしまった。
僕のことが気になっている……?
……ほう?
「あのー……日菜子ちゃん? 僕のことが気になるとは、どういう……?」
「ふぇ?」
どちらとも首を傾げる。
えと、分からないのは僕の方なんだけど……。
「あ……」
あ……ってなに!? え、なに!?
日菜子ちゃんはもじもじ、言いづらそうにしているのも気になる!!
「えーと……言い間違いというか……」
「ほう?」
「ほ、本当は旭晴さんともっと仲良くなりたいって言おうとして……っ」
「それはほぼ同じ意味なんじゃない?」
気になる、仲良くなりたいは同じ意味だと思う。……問題は、友達としてなのかそれ以上としてなのか……。
まあどっちかなんて決まってるよね。
「友達として仲良くしたいってこと?」
「は、はい! まさしく私が言いたいことで……。私、旭晴さんともっと仲良くなってお友達になりたくて!」
「そうだよね〜、あはは」
「?」
そんな可愛く首を傾げず、何わろてんねん、みたいな厳しめの顔していいんだよ?
はぁ……僕も一応髪切ったりしたけど、やっぱりねーちゃんの言う通り、中身変わってないと女の子にはモテないか。
「旭晴さん?」
「ううん。なんでもないよ。というか、僕もぜひ日菜子ちゃんと友達になりたいよ。弘香ちゃんだってそうだと思うし」
「同じ気持ちなのですか! 良かったです〜!」
ぱぁぁと喜ぶ日菜子ちゃん。
うん、天使だ。
図書室で声のボリュームを抑えないといけないとはいえ、2人っきり……。何かの話題で日菜子ちゃんともっと仲を深めるチャンス……
ガラガラ
「あ、利用者が来たようですね」
2人っきりの時間終了が早い早い。
誰がせっかくの機会を邪魔して……
「ヒナー、忘れ物〜」
「しっ。ここ図書室」
「あっ、早苗ちゃんと美月ちゃんの声だ」
どうやら日菜子ちゃんの知り合いらしい。
僕も日菜子ちゃんのお友達を見た。
「え……」
人とおっぱいは見た目で判断してはいけないと幼少期から教えられてきたが、この時だけは、「意外な組み合わせすぎる!」と内心、驚いてしまった。
1人は小麦色の肌に明く染めた波打つ髪。全体的に派手な印象を受ける。
もう1人は一見清楚そうだが、耳にピアスを開けたよな穴がたくさんある。
こ、これは……ギャルというものでは!?
「あ? 何アンタ?」
「うちのヒナに何してるの?」
めっちゃ睨まれてるんですけど……。初見でもう嫌われた?
野生のギャルが2人が睨んでいる。ドウスル?
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