第8話 体育祭

朝から俺と巳之助は早めに登校し作戦会議をしていた。

巳之助『まずお前の仮説を教えろ』

あさひ『まず体育祭中に罠を仕掛けるには難しい。だから時間差で体に害を及ぼす物を使って殺害に及んでいると思う』

巳之助『お前は馬鹿なのか?時間なんて計算してできるもんじゃねえだろ。犯人が誰かまでは分からねぇが手段と方法はわかったと思う』

あさひ『まじか。すげぇ』

本当に驚いてしかない

巳之助『まず2人とも走り終わった後に亡くなったという点が共通している時点で手段は1つしかない。日焼け止めだろうな。2人は走る前に日焼け止めを塗るだろそれが時間差で倒れるということは日焼け止めに仕込みをしているだろう。で犯人は女子である可能性が高い』

あさひ『日焼け止め?なぜそう思うんだ?』

巳之助『2人は運動が得意で男子より足が早いだろ。しかし他は全員男子だろ。男子は日焼け止め塗る人が少ない。仕込みとしては日焼け止めしか思いつかない。女子の持ち物に仕込みできる時点で女子が犯人だろうな』


あさひ『なるほど。でも日焼け止めを2人が塗るなんて保証どこにもないぞ。もしかしたら始まる前に塗ってるかもしれない』

巳之助『1つ目に2人は運動部なのに色白だ、あれは運動してる時に日焼け止めを塗らなければ不可能だ。2つ目に2人は放送委員だ。放送委員は実況をするだろ?つまり自分の番が来るまではずっとテントの中だ。つまり日焼け止めは直前でも間に合うわけだ。逆に学校来てすぐ塗る人や家から塗ってくる人には仕込みが出来ない。2人が適任だったて訳だ』

あさひ『そう考えると、2人の共通点が見えてきたな。』

そして体育祭の時間になった。

開会式が終わると種目が始まってきた。

日程としては


1.100m走11時30分から12時

2.玉入れ 13時15分から13時30分


この2つの種目に参加する。事件がおこるのは


団対抗リレー 14時から14時45分

この種目を見なければ行けない


考え事をしていたら100m走の時間になっていた。俺は2位という悪くはない順位をとれた。20歳の体でも以外と走れるものだ。そして玉入れが終わりすぐに行動に移すべき時が来た。玉入れが終わったあと団対抗リレーの準備が始まった。俺は2人に日焼け止めを塗ることを止めた。

若宮、植田『なんで?』

当然の反応だ。さてどうしたものか。そう考えていると巳之助がきた。てっきり俺に任せるのかと思っていた。

巳之助『その日焼け止め貸してみな』

2人は巳之助に日焼け止めを渡した。

巳之助『やはりな、毒が入っている。種類までは分からないな。ただ確実に日焼け止めとは関係の無い、人体に悪影響を及ぼす物体が入っている』


2人は日焼け止めを塗ることを止めた。普段は静かな巳之助が真剣に話したので説得力があったのだろう。そして用意していた予備の日焼け止めを渡した。これでこの行事が解決したはずだ。


しかし、団体校リレーが終わると2人に異変が生じて、倒れてしまった。

あさひ『おい、巳之助これはどういうことだ?』

巳之助『嫌、日焼け止めには間違いなく毒が仕込まれていた。犯人はこうなることを想定していて第2のプランを用意していたって訳だ。向こうが一枚上手だったようだ』

あさひ『そんなことがあるのか...』

2人は1時間後に死亡した。今回は犯人に完敗した。

???『お前は失敗した。あと3回だ。』

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