第5話 5月の出来事
5月になり、おおよその人が学校になれてきたのが分かる。クラスでの立場とやらもだいたい決まってきた。俺はまだ友達ができない状況だ。クラスのリーダー的存在は則武めろんと市来 碧生。他にも則武 めろんの親友の生山 静流、クラスのおてんば娘で運動神経がよい植田 瑠璃、お嬢様の立ち振る舞いの十六夜 華代、おバカキャラである今野 あらし、常に偉そうにしている石野 巳之助、クラス委員長で真面目な佳純 楼、勉強ができる上北蒼空、人望が厚くて友達の多い是安美莉亜、自分への評価が低い塩ノ谷 海琉、クラスの問題児でヤンキーの下橋 長治、何を考えているかわからない白木爽太郎、友達が少なく、気が弱い高山 美波、高山美波の唯一の友達の高瀬 栞、時間に厳しい醍醐 ろしゃん、元親友である、豊島 蓮と寺澤 彰、不登校である中川 綾、周りがよく見えていて努力家の八文字亜紀の22人クラスである。この中の1人が犯人かもしれないと思うと仲良くできる気がしなかった。唯一安心できる豊島 蓮と寺澤 彰と友達になれなかったのは痛いがみんなを救いたいという気持ちの方が強かったので耐えることができた。
五月七日先生『今日は国語、数学、体育、理科、社会、英語の6時間授業です』
この学校は山奥にあるので担任の先生が全教科授業を教えている。ちなみにこの学校の名前は白妙中学校である。白妙中学校は特に部活が強いとかはない。言わいる普通の学校だ。その日の1日の授業を普段通り終わらせた。明後日の5月21日は授業参観だ。前回は高山 美波の母親が倒れるという出来事が起きた。
あさひ『もしかしたらこのクラスの呪いに巻き込まれたのかもな』
高山 美波とは特に仲良くはないがクラスメイトが傷ついたり、クラスの雰囲気が悪くなるのは避けたいので探ってみることにした。
次の日の5月20日はその不幸を退けるための案を考えていたが想像もつかず無駄だと考えたので学校の中を探索してみることにした。まず、授業参観で親が訪れる可能性のある場所と触れる可能性のあるものを考えた
『まず自分たちの教室だが、1人しか犠牲者が出ないのは腑に落ちない』
このように考えたのでまず教室は候補から外していいだろう。このように学校をまわっていると静流がこっちに歩いてきた。
静流『あさひ君何してるの?』
いきなり呼び捨ては馴れ馴れしいが悪い気はしなかった。
あさひ『ちょっと考え事をな』
静流『私に何か出来ることがあったら言ってね』
あさひ『ありがとう。でもこれは1人でやらなきゃいけないんだ』
静流『そうなんだ。頑張って。困ったらいつでも言ってね』
あさひ『おう、ありがとう』
やはり静流は人当たりがよい。キャラを作っているのか素でそれなのか。まあいいだろう。
次に考えられるのはお客様トイレだと考えた。お客様トイレは全員が入るとは限らないし、1人だけが被害に遭ってもおかしくはない。お客様トイレに入ると
あさひ『しまった。母ということは女子トイレの方か。厳しいな』
やはり静流を頼るか。申し訳ないが犠牲者を抑えるためだと考えるとお願いするしかない。教室にまだいるかな。
教室に戻ると静流は勉強をしていた。
あさひ『生山、ごめん。一つだけお願いしてもいいか?』
静流『うん。いいよ。何?』
あさひ『お客様トイレの女子トイレにおかしなところがないか見てほしいんだ』
静流『いいけど、何のために?』
あさひは真実を話すか迷ったが生山 静流がまだ信用に値する人物じゃないため少し誤魔化すことにした。
あさひ『明日さ、授業参観があるからと先生にお客様トイレを掃除しておけって言われたんだ。俺は男子トイレ担当だが女子がいなくてな、先生はある程度掃除してあるから変なものがないかだけ見ていてくれと言っていたからすぐ終わると思う』
静流『そっか!じゃあやろうか』
あさひ『助かる』
静流がお客様トイレの中を確かめたが特におかしなところはないという。本当はあさひが確かめたいが性別になると仕方ない。静流の言うことを信じることにした。
あさひが思いつくことは全て確かめたのだが何もなかったため、当日に行われると踏んだ。
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