第3話 次は間違えない
入学式を終えた後自分のクラスへ戻ることになった。
あさひのクラスは1年2組だった。
???『みんなー自己紹介していかない』
市来碧生『まず言い出しっぺの僕から、僕の名前は市来碧生です。気軽に碧生と呼んでください』
碧生は確かクラスのリーダー的存在だったなと思いながらボーッとしているとみんなが俺を見ていた。俺の番だったのか。
あさひ『湯浅あさひです。仲良くなりたいのでよろしくお願いします』
犯人を見つけるためには自己紹介も大事な材料になり得るしっかりと覚えておこう。それと自分の情報も最低限しか流さないのが大事だと心の中で思う。事件はこのクラスで起こったのでこのクラスに犯人がいる可能性も高いのだ。
ある程度自己紹介が終わったところで担任の先生が入ってきた。
五月七日先生『皆さんの担任になりました。五月七日 夏海といいます。1年間よろしくお願いします。』
始業式の日だったので早く下校になった。そして家に帰ると母がいた。何年ぶりに見ただろうか。涙が溢れそうになった。
あさひ『ただいま』
母『おかえり。中学校どうだった?』
あさひ『みんな優しそうだったよ』
母『それは良かったね。3年間楽しみなよ』
あさひ『うん!』
あさひは部屋に戻るとその日のクラスメイトの自己紹介をノートにまとめていった。
次の日、あさひが登校すると7年前の懐かしい日々が蘇ってきた。
めろん『湯浅くん、おはよう!』
あさひ『おはよう則武さん』
彼女の名前は則武めろんクラスで男女共に人気者である。
この人が犯人とは思えないが一応油断は禁物だ。
教室に入るとグループが出来ていた。俺は豊島蓮と寺澤 彰と仲良くすると決めていた。早速話しかけると2人は俺を拒絶してきた。その後も話しかけてはみたものの友達になれそうもない。どうやらやり直しの世界は全くの別物らしい。友達ができないとなると学校生活のモチベーションにも関わってくるのだが、まだ初日だし大丈夫だろう。その時ある人物が話しかけてきた。
上北蒼空『湯浅くんって友達できた?』
あさひ『見ての通りだ。早速嫌われてるかもな』
上北蒼空はクラスの女子の1人で勉強がよくできたやつだ。しかし性格に難アリといったやつだ。自己紹介でも
上北蒼空『上北蒼空です。このクラスの1人になりますがクラスに貢献する気はありません。よろしくお願いします』と言っていた。
さすがにみんな反応に困っていた。しかしなぜ蒼空が話しかけて来たのかがわからない。その日は教科書配布や1年間の日程や行事の確認で終わった。明日の4月9日はテストが始まる。
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