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「だから、さっき、タヌ助が失礼なこと言ったけど、気にしないでね。」

「うん。」

「わたし、アヤっていうの。

キミは?」

「ぼく、タケル。」

「タケルくんか、よろしくね。」

そう言うと、アヤは笑顔でタケルを見た。

「うん、よろしく。」

タケルはそう言うと、恥ずかしそうに赤い顔をした。


「ねぇ、タケルくん。

ミーアって、どんな姿をしているの?」

「うーん、体が、これ位の大きさで、白いんだ。

でも、右の耳に、黒い模様があるんだ。」

タケルはそう言うと、両手を広げて見せた。

「これ位の大きさで、白くて、右の耳に黒い模様があるのね。

ほかには?

首輪とか付けてる?」

「あっ、そうそう。

赤い首輪を付けてるよ。

それでね、とっても可愛い顔をしているんだ。」

タケルが嬉しそうに言った。

「赤い首輪を付けてて、可愛いのね。

うん、だいたい、何となく解ったわ。

それじゃ、タケルくん、ミーアを探しに行こう。」

アヤが、楽しそうに言った。

「うん。」

タケルは、とても嬉しそうに、笑顔で返事をした。


「おっ、おーい、アヤさん。

美味しいスイーツは、どうするんですか。」

タヌ助が、不満そうに言った。

「そんなの、また、今度で良いじゃない。

行くよ。」

アヤはそう言うと、タヌ助を、ポシェットの中に入れた。


「さっき、ミーアは、あっちへ走って行ったんだ。」

タケルはそう言うと、少し離れた所にある交差点の、左の角を指さした。

「あそこを左へ曲がって行ったのね。」

「うん。」

アヤとタケルは、その交差点まで、少し走った。

そして左に曲がった。

その道は、左右に住宅が立ち並ぶ、少し狭い真っ直ぐな道になっており、交通量の多い道に繋がっていた。

アヤとタケルの居る所からでも、多くの車が、右へ左へと走っているのが見えた。


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