シナガ(ベンダマン)
「ほーう、なかなかやりおるのう」
ゴゴゴゴゴ…!雲が晴れ、結界が解けていく!
モワモワわ〜んと、コエンリュウの姿が与太郎にも見えるようになった!
「どっひゃー、えれえ化けもんだな」
与太郎は驚いた。だがこれは決して与太郎がバカじゃなくなったからではなく、結界が解けたからである。
「ふお、ふお、ふお。そなたの幸運を祈っておるぞ」
しゅるる〜、とコエンリュウはどこかに去って行った。
コエンリュウをやっつけた!
「やったね!これで残る結界は後一つだわ」
続いてシナガに行った二人。
「コーヒーの店、動物園、高い山と来て、次は何ですかね。競馬場か何かだったらいいなあ」
俗っぽい与太郎の期待に反して、そこは一面のラベンダー畑であった。
「まあ、綺麗。心が洗われるわあ」
大喜びのキセガワ。
「なんだかんだ言って女は花が好きなのよね」
一方、与太郎は面白くない。
「何だラベンダーですか。ラベンダーの花は食えないんですよね。ぼた餅の花でも咲いてないかなあ」
すると天が与太郎の願いを聞き届けたのか、ぼた餅が落ちて来た。
反射的にそれを拾い上げる与太郎。
「お、あったけえ。出来立てほやほやだな。まだ湯気が出てら」
すると。
パカラッ、パカラッ、パカラッ。ヒヒイーン!
馬に乗ってヒーローが現れた!
「ラベンダー畑を荒らす不届き者よ。この正義の味方ベンダマンが許しはせぬ」
「出たわね、ベンダマン!」
キセガワは与太郎を探す。
「あれ、与太郎は?どこに行っちゃったのよ。おーい、与太郎!」
ラベンダーの中からひょいと顔を出す与太郎。
「呼びましたか?」
「呼びましたか、じゃないわよ!ベンダマンが現れたわ」
「ちょっと待ってくださいよ。今、腹ごしらえをしてから」
しかし敵は待ってはくれない。
「お主が与太郎か。サンペ、サイガー、コエンリュウがやられたようだが、このベンダマン、最後の結界を破らせるわけには参らぬ。いざ尋常に勝負せよ!…ところで与太郎とやら」
「何だい」
「さっきからお主はどうして馬の糞を大事そうに持っているのかね?」
「え、馬の糞?」
与太郎は手にしたものを見つめた。
【妖喜利バトル】
まるで花の妖精、キセガワよ。き、き、き、汚〜い!まさかと思うけど、あんた、た、食。これから先は言うのやめとくわ。皆さんのご想像にお任せします。それじゃ妖喜利行ってみよ〜。良かったら、みんなもコメント欄を使って楽しんでみてね。
(お題)
正義の味方ベンダマンが、もう地球の平和を守るのはやめようと思ったのはどんなとき?
(与太郎の回答)
「ハロウィンの渋谷の警備に出かけたら、一緒になって遊んでいたと言われたとき」
…コスプレかどうかが分かんない。
※ベンダマン…五代目三遊亭圓楽師匠が回答者時代に、着物の色にちなんでラベンダーマンと称していたこととは無関係。
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