番外編・ショーターを探せ!
「うひっ、こいつ、面白い」
「狸より、顔、面白い」
狸達は負けを認めて、大人しくなった。
【座布団三枚獲得!総座布団数3】
「お詫びに、面白い場所、招待する」
「何だそりゃ?花魁にチヤホヤされて、気付いたらメス狸だったってのはお断りだぜ」
「違う、違う。同じ顔した、チビいる所」
「とっとと行く。ほれ、ポンポコポン!」
狸の妖術が発動された!
ボンッ!
「うん?さっきまで破れ寺にいたと思ったら、どこだここは?」
「普通に町中のようね。太陽も出ているし、あれは富士山かしら?あっちはお城?」
富士山が大きく見えた。近くには巨大な城も。
「ここは、スンープの町。お前達、この男、探せ」
狸の一人がパターンを手にしている。そこには、白い着物の、眼鏡をかけた小さな男の絵が描かれていた。
「こいつ、ショーター。スンープの町、どこかに本物、いる」
「ふうん、特徴のある男だし、簡単かな?」
もう一人が、指笛をピイーっと鳴らした。
途端にわらわらと、パターンの男が無数に現れた。
「うわっ、何だこれ。同じ奴がいっぱいいる」
「同じに見える、でも、本物一人だけ。パターン良く見て、本物探せ」
「そんなこと言ったってなあ」
試しに与太郎は一人捕まえて、パターンの絵と比べてみた。
「あ、本当だ。こっちはチョビ髭生やしてら。イテテ、噛み付くない!」
偽物は与太郎の指に噛み付いて逃げて行った。
「この子じゃないかしら?髭もないし」
キセガワが別のを捕まえてきた。
「お、本当だ。こいつは本物だろう」
「違う、違う、偽物」
「どこが違うんでい」
「着物の紋、違う」
「あ、本当だ。こいつのは丸に無限大だ」
「本物は丸に眼鏡だなんて。ややこしい」
その後、与太郎とキセガワの二人は、必死に本物を探した。
「どうだ、見つけたぞ」
「そんなスケベそうな顔じゃなかったわ」
「こっちはどうだい?」
「ハゲてるじゃないの」
「そいじゃ、こっちだ」
「その子はお腹が黒いわ!?」
探し続けること数刻、ようやくそれらしき人を見つけた。
「こ、これでどうだい。これでダメなら、もう、無理だぞ」
「私も、もう限界よ」
ピンポン、ピンポン、ピンポーン!
ブザーの音が鳴った。
「おっと、正解されちゃったじゃん」
「おわっと、喋った!?」
ショーターが急に口を開いた。
「ボーナスチャンスだ。特別に俺が妖喜利の相手になってやるじゃん」
ショーターと妖喜利バトルだ!
【妖喜利バトル】
キセガワよ。あ〜疲れた。今夜はこの顔が夢に出て来そうね。それはそうと、やっぱり妖喜利やるのね。でも妖喜利バトラーなら、いつ何時、誰の挑戦でも受けて立つ!良かったら、みんなもコメント欄を使って楽しんでみてね。
(お題)
クラスメイトの赤ずきんちゃん。夏休み明けに白ずきんちゃんになっていた!いったい夏休みに何があった?
(与太郎の回答)
エステに行って垢(赤)を落とした。
…女は一夏で変わるものよ。
※ショーター…笑点六代目司会者春風亭昇太師匠とは無関係である。
※スンープ…昇太師匠の故郷静岡の昔の呼び名は駿府であるが、無関係である。
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