二人きりの夜・一
半魔族という運命を背負った一人の少年を救う。
その不退転の覚悟を抱いたのも束の間、クリアスはいきなりの困難に直面していた。
「空いてないんですか!?」
村唯一の宿で、今日泊まる部屋を取ろうと女将さんに尋ねたクリアスの口から出たのは、素っ頓狂なその叫びだった。
「あいにく、今は『
頬に片手を当て、宿の女将さんは心底同情した表情をする。すると横でアインが言う。
「ここに来る前、麓のレゼントで、宿が埋まる可能性があるから引き返すことを見込んでいけと俺たちは言われたぞ。お前、そう言った話は聞かなかったのか?」
――あのギルドのお・じ・さ・ん!
そんな話は一切なく、むしろ、長閑で静かな村だと聞かされていた。もう冒険者ギルドと言えど、その情報を頭から信じることは辞めようとクリアスは心に誓った。しかし、おじさんへの非難はまた後にするとして、今は目下の問題を解決する必要がある。
当然、この村には知り合いなどいない。ならば女将さんが言うように一夜の宿を貸してくれる親切な人を探すしかないのだろうか……。
一瞬、シチパスやシュライハルト家の面々が頭に浮かぶ。だが、夜は静かに過ごしたいと言っていたシチパス。その真意を掴みかねているハンナ。そして気まずい空気の中、別れたアルジェル。そんな彼らの家へ「泊めてください」と言いに行く図々しさはない。
どうしたものかと首を捻っていると、女将さんがすぐ隣に並ぶアインをちらりと伺う。
「ところであんたたち、知り合いなのかい?」
「ええ、まあ……」
「ふ〜ん…。お前さん、確か屋根裏に泊まってる二人組の一人だよね? もし、あんたらが相部屋でいいっていうなら、泊めてあげることはできるよ」
「えっ……?」
つまりそれはアインたちと同じ部屋で寝泊まりするということに……。その提案にアインが呆れたとばかりに渋い顔を作る。
「女将。あの部屋は狭い分、料金が安いと言うから借りたんだ。あんなところに……」
「わかりました。そこでいいです」
迷いなく承諾するクリアスにアインは言葉を失う。眉根を寄せるその顔をそっと伺いながらクリアスは尋ねる。
「ダメ……かな?」
「……お前、分かってるのか? はっきり言っておくが、俺たちは男なんだぞ」
「大丈夫。二人のことなら信用してるから」
クリアスは澄んだ笑顔を向ける。その笑顔にアインは毒気を抜かれたように溜息をつく。
「……好きにしろ。ただし、値段相応の部屋だから覚悟はしておけよ」
「ありがとう」
クリアスは弾むような足取りで、少し離れたカウンターの上にある宿帳に記帳しに行く。するとそれを見ていたアインに、横手から声が掛かる。
「あらまあ、随分な言いようだねえ。あんたにとってはいい一夜になったんじゃないのかい? あんたの相棒は今日、調査隊に参加してるんだろ? だとしたら……」
女将さんが意味ありげな視線で囁く。そのニヤついた顔をうんざりだと言わんばかりにひと睨みし、アインは手続きを終えたクリアスの元に向かう。
突然不機嫌になったアインとなぜか愉しげに微笑む宿の女将さん。そんな二人を不思議そうに見ながら、クリアスは件の部屋へと続く階段へと足を向けた……。
「うわ……、狭っ」
部屋に入ってクリアスが上げた第一声はその一言だった。
「だから期待するなって言っただろう」
部屋の中には
「とりあえずお前はそっちの寝台を使え。荷物は適当に置いていい」
アインが自分の寝台と思しき方に腰掛ける。
「え? でもこっちは飛龍が使ってるんでしょ?」
「あいつが帰ってきたら、俺とどっちかが床で寝る」
「そんなの悪いわ。私の方が押しかけたんだから私が床で寝るわ」
クリアスは部屋の隅にあった予備の上掛けを持ち出し、寝床を作ろうとする。
「ここは夜になると冷え込む。お前、野宿とかしたことないだろう? 俺たちはそういうのに慣れてるから別にいい。下手に風邪でもひかれたらその方が厄介だからな」
仮にも宿の一室なのに野宿と比較するのはどうかなと思いつつ、クリアスは素直にその好意を受け取ることにした。反対してもアインも飛龍もそう言い張るのが目に見えていたからだ。そして、その根底にある優しさが嬉しかった。
「そうそう、その飛龍だけど一体何してるの? 確か女の…人を追いかけてるとか……」
昼間、アインが口にした言葉をそのまま言うのは憚られたため、クリアスは少し表現を変えて尋ねる。
「そうだな。まずはそのことを話しておくか」
クリアスが薦められた寝台に行儀よく座ると、アインが説明を始める。
「まず俺たちが『
飛龍が持つ、なぜか鞘から抜くことができない漆黒の双剣。その正体は不可思議な結界を発生させる力を宿す『創造の花』の一つ。これは三人だけの秘密で、以前出会った街で、クリアスは、その鞘に刻まれているのがアルトリア文字であることを飛龍に告げていた。
「しかし、村に来たものの、『創造の花』の公開は一時中断されていてな。そこへ『創造の花』が発見された『樹陰の
それを聞いてクリアスも表情を硬くする。以前、アインたちと共に巻き込まれた事件から、クリアスもその名にはどうしても警戒心を抱いてしまう。
「だが、飛龍の参加したい理由が、その『樹陰の浮島』の遺跡がアルトリア文明と関係しているか確かめるためだと聞いて、結局あいつの意向を汲むことにした。ちなみにアルフォワースの連中が冒険者を雇った理由だが、何でもその森に魔物がいると騒いだ村人がいたらしく、一時、調査を中断していたらしい。その後、一向に魔物の存在が確認できないので、調査を再開することにしたが、慎重を期して護衛の人間を集めてから、ということになったからだそうだ」
その魔物の話にクリアスは思い当たることがあった。
「その魔物を目撃したのってたぶんアルジェル君だわ。あの子、その浮島の上を黒い翼の何かが飛んでいるのを見たって話してた……」
「なんだ、この話にもあいつが関わっていたのか。つくづく周りを騒がせる奴だな。ともかくそういう経緯で俺たちはその森へ行くことになったんだ」
「ちょっと待って。その調査には冒険者を求めていたんでしょ? どうしてアインたちは雇ってもらえたの?」
飛龍とアインは冒険者ではない。では何者かというと答えはなく、二人は「しがない旅人」という、誰が聞いてもいまいち掴みどころのない肩書を自称している。そんな彼らがなぜ雇われたのか。
「これを見せたからな」
そう言ってアインが懐から取り出したのは、羽根つき帽子の彫刻が施された金属製のバッジ。それは冒険者ギルドに登録した者が与えられる『智勇の
「二人ともギルドに登録したの?」
クリアスは目を丸くして、まじまじとその証を見つめる。
「いや、こいつは旅先で、ある伝手から作ってもらったものだ。こいつがあれば今回のように何かと役立つことがあるからな」
「え? それってつまり……」
「ああ、これは模造品だ」
それを聞いたクリアスは少し頬を引き攣らせる。
――それって模造というより偽造じゃないの? もし、バレたらこれは問題になるんじゃ……。
その心の疑問に答えるようにアインが言う。
「もちろん発覚したら問題にはなるが、この証が本物か、わざわざギルドに確認を取る奴などそうはいない。アルフォワースの連中もこれで了承したからな。つまるところ、世間一般からすると冒険者というのはそういう人種だってことだ」
危険な仕事や厄介ごとを請け負う便利な人間。その人間がどういった背景を持っているかはどうでもいい。アインはそう言いたいのだ。
その現実にクリアスは複雑な顔で黙り込む。アインはそれを一瞥しただけで話を先に続ける。
「それで俺たちはあの森へと足を踏み入れた。そして、進んだ先であの女が現れたんだ」
「あの女?」
アインが小さく頷く。
「そいつは木の上にいた。色んな植物を編み合わせたような文明外れした服を着ていて、年は俺たちと同じぐらいに見えたな。そいつは俺たちに弓矢を向けて、森から出て行くよう言ってきた。突然のことに驚きながらも、飛龍が敵意はないことを示しそうとしたが、王国軍の奴らが高圧的な態度で迫ったために、そいつは背を向けて逃げた」
「それって橋の向こうに人が住んでいたってこと!?」
それも聞くからに現代の文明を知らぬ先住民のようだ。渓谷で完全に分断されていたとはいえ、目と鼻の先に見知らぬ人々がいたことにクリアスは驚く。しかし、アインはその声に疑念の響きを乗せた。
「さあ、どうだろうな。少なくとも王立研究所の奴らは、あの女が元々あの森に住んでいた人間ということには懐疑的だった。そいつとは普通に会話ができたが、ずっと隔絶されて暮らしてきた人間なら、俺たちと同じ言葉を話すのはおかしいってな」
それは一理あるとクリアスは思った。言葉というものは常に変化していくもの。時代の流れとともに新たな言葉が生まれ、逆に消えゆくものもあり、交わらない人々の間ではその乖離は大きくなる。ただ、先住民でないならその人物はいったいどこから来たのか。
「それでその女の人……というか女の子はどうしたの?」
「消えた」
「えっ?」
「王国軍の奴らは威嚇行為を取ったとして、その女を捕えろと俺たちに命じてきた。飛龍は乗り気じゃなかったが、雇われの身である以上、指示には従わなければならなかった。それで他の冒険者とそいつを森の端の崖際まで追いかけたんだが……そこで奴は忽然と姿を消した」
「つまりうまく逃げられちゃったってこと?」
そう口にしたものの、ただそれだけではないことがアインの口調から感じられた。
「お前は飛龍が使っていた
唐突な問いかけにクリアスは少し記憶を辿ったあと、頷く。飛龍は足跡などの微かな痕跡から、その場にいた人間の動向を辿ることができる。クリアスは以前にそのやり方を少し見せてもらったが、はっきり言って説明されてもどれが足跡なのかさっぱり見分けがつかなかった。
「飛龍が言うには、あの女は間違いなく崖の縁に追い詰められていた。だが、そこで急に足跡が消えたらしい」
それを聞いてすぐに嫌な想像がクリアスの脳裏に浮かぶ。
「まさか、崖下に落ちたんじゃ……」
「俺もそれを考えた。だが、飛龍が言うには辺りには足を滑らせた跡はなかったそうだ。ただ一つだけ、崖のすぐ際で残った足跡が気になると言っていた。それはまるで自分から崖下に踏み出したような足跡だったらしい」
「自分から……? どういうこと?」
まさか王国軍に追われたからといって自殺など考えないだろう。いったいどこへ消えたのか? しかし、その答えが出ないのはアインの表情からも明らかだった。
「結局、そのこともあってその日の調査は終了となり、俺たちは村に戻ってきた。言い忘れていたが、例の『
クリアスもその少女が何者なのかは気になるところだった。ただ、話を聞く限り、あまり友好的な雰囲気ではなさそうに思える。それでも飛龍がその少女との対話を望むのは……
「もしかして飛龍って謎めいたことは放っておけないというか、好奇心が強かったりする?」
少しオブラートに包んだ指摘にアインは呆れたように言う。
「今さら何言ってるんだ。前の街での件でもそうだっただろう? あいつは面倒ごとに首を突っ込むのが趣味なんじゃないかと俺は思ってるぐらいだ」
言われてみればそうだった。二人と知り合うきっかけとなった、ペオエスクという港街での事件。あの時も飛龍は状況に巻き込まれるというよりも、終始自分から積極的に関わろうとしていた節がある。その姿勢は、時折飛龍が見せる物事の本質を見抜く力に繋がっているのかもしれない。
「それにしても飛龍はどうしてその子と分かり合えると思ったの? 弓矢で威嚇されたぐらいなのに……」
「さあな。あいつにはこれまでもよく分からないところがあったが、今回はそれに輪をかけて理解できん。相手はただでさえ何を考えているか分からない女だったのにな」
「……それどういうこと?」
その少女の正体や目的が分からないのは当然だ。しかし、アインの言葉にはそれだけでない特別な意味が含まれているように聞こえた。
アインはしばし少し視線を上げて考え、それから言った。
「そうだな。なかなかうまく言えないんだが……例えるなら下手な人形劇を見ているようだった」
「人形劇?」
鸚鵡返しに尋ねるクリアスにアインが頷く。
「最も奇妙だったのは、俺たちの前に現れた時から、そいつには表情というものが一切なかったことだ。弓矢を向けてきた時も、最初俺たちはそいつが本気で言っているのか判断がつかなかったぐらいだ」
その表現をそのまま素直に受け取るなら、クリアスはその少女には不気味な印象を抱かずにはいられなかった。そして、アインの言う通り、飛龍の考えが分からない。しかし、そこはあれこれ考えるよりも本人に尋ねたほうがいい。
「ねえ、そういえば飛龍はいつ帰ってくるの? いくらなんでも遅いわ」
「たぶん今日は戻らないだろう」
「戻らない?」
「今日は先日の調査よりさらに奥の森へ行くことになっている。だから調査隊は野営の準備も整えていた。この時間まで戻らないということは、そういうことなんだろう」
冷静に告げられた事実にクリアスは驚く。
「待って、魔物がいるかもしれないと思って調査を延期したんでしょ? それにさっきの女の子のこともあるし……調査隊はそんなところで夜を過ごす計画を立てたの?」
それはあまりにも矛盾した判断に思えた。しかし、アインは平然と告げる。
「だから冒険者を雇ったんだろう?」
クリアスは言葉を失う。魔物を含めた様々な脅威を覚悟しての探索活動。その最前線に立つのは、危険な仕事を請け負う冒険者たち。
「それに調査隊も魔物の話は半信半疑……いや、ほぼないと考えているようだ。この間の調査でも魔物の痕跡は全く見つからなかったからな。だからこそのこの行程だろう」
そうと聞いてもクリアスは飛龍の身を案じずにはいられなかった。そして、やはりそんな危険を冒してまで、飛龍が森にいた謎の少女を気にかける理由がわからなかった。
「まあ、あいつは明日には戻ってくるはずだ。何か進展があったかもその時わかるだろう」
クリアスの心情に答えるかのようにアインは言い、腰を上げる。
「俺はそろそろ腹ごしらえに行くつもりだが、お前はどうする?」
「……そうね。私もそうする」
心配だが今は待つ以外に手段はない。明日はアルジェルやハンナともまた話したいと思っている。慣れない山道を歩いた疲労が徐々に体を重く感じさせており、彼らとしっかり向き合うためにも、今日のところはしっかり休養を取っておかなければならない。
クリアスはアインに倣って立ち上がり、その後ろに付き従う。と、部屋を出ようとしたその時、クリアスはようやく一つの重大な事実に気づいた。
――えっ? ということは、今日はこの部屋でアインと二人きり?
すっかり夜も更けて、あたりはしんと静まり返っていた。
「俺はもう寝るぞ。明日はひとまずあの坊主の家へ行き、それから飛龍を待つんだな?」
「う、うん……」
食事と入浴をすませるとアインはいつも着ている不思議な意匠の服のまま、身を横たえた。ずっと身についた習慣で、常にすぐに動けるようにしているらしい。
対して、クリアスは宿が用意してくれた寝間着を着ていた。質素な宿らしからぬ少し上質なナイトガウン型のそれは、厚手ではあるが、ともすればはだけてしまいそうで、夜は冷え込むと聞いていただけにクリアスは少し心許無く感じていた。しかし、部屋は思ったより気密性が高いのか、それほど寒さは感じない。というよりも、むしろ体は火照っている。その熱さを抱え込むように、クリアスもアインに背を向ける形で
目の前には部屋の狭さを感じさせる壁。そして、背後には信じられないぐらい静かだが間違いなくアインがいる。それを考えまいとクリアスは起毛の深いブランケットを引っ張り上げ、頭から被る。……が、却ってそれが別のことを意識させた。
――そういえば昨日までこの寝台は飛龍が使ってたのよね……
なんとなく顔が触れていた枕に鼻を近づける。
――って、何やってるのよ、私は!
慌ててブランケットから顔を出す。しかし、顔の熱さは一層増すばかりだった。
クリアスは同じ部屋で異性と夜を過ごした経験はなかった。それは分かっていたが、ここに泊まると言った時は、それほど意識には登らなかった。それなのに二人きりと分かった途端、急にそのことが思考の表面に浮かんできて離れなくなった。
――落ち着いて。二人でも三人でも一緒よ。アインも飛龍も誠実な人だから、余計なことは考えなくていい。それに今更こんな気持ちになったなんて知られたら、またアインに考えなしの人間だって言われるわ。そうよ。この状況を望んだのは私なんだから。……あれ、でも私、なんでこんなこと言い出したんだっけ?
だんだんと訳が分からなくなってきたクリアスは、今一度、この部屋に泊まるといった時の心境を思い返す。
――そうだわ。私は……
途端に引いていく熱を感じながら、クリアスは目を開け、そのまま呟くように声を出す。
「アイン、起きてる?」
「……ああ」
割としっかりとした声が返ってきたことに、先ほどとは違う緊張を覚える。それでもクリアスは続けて言った。
「少し話してもいい?」
クリアスは体の向きを変え、アインを見つめる。アインは仰向けで頭の後ろに手を回したまま、顔だけを少し向けてきた。そのまま何も言わなかったが、目に否定の意志はなかった。
その目と向き合いながら、クリアスは小声ながら、夜の静けさの中ではっきりと届く声で尋ねた。
「アインはどうして旅をしているの?」
飛龍には建前上、自身が持つ双剣の謎を調べ、出自を知るという目的がある。だが、アインが旅をする理由はまだ知らない。
この質問は前にもした。その時、アインは特に目的はないと答えたが、クリアスはやはり信じ切れていなかった。そして、あの時よりも少し距離を近づけることのできた今なら話してくれるのでは……そう期待した。
微かに空から降りてくる寒さが感じられる。しかし、一向に返答はこない。
やはりまだそこまでの信頼は得られていないのか……それとも本当に確たる目的はないのか。
「ごめん。話せないなら無理に言わなくていいから……」
一抹の寂しさと疑念を振り切るようにクリアスは体を捩り、反対側を向こうとする。と、その耳に不意に重い響きが届く。
「人探しだ」
一言だけ。しかし、それはクリアスの胸の鼓動を少しだけ速めた。
「人探し? 誰を?」
「……妹だ」
「妹!? アインって兄妹がいたの……?」
思わず身を起こすクリアスにアインは目線だけを返す。
その数瞬に、クリアスの脳裏には様々な疑問が湧き上がっていた。だが、ひとまずその中で一番直接的な疑問を投げかける。
「でも『探してる』ってことは、どこにいるか分からないの?」
「ああ……」
「いったい何があったの?」
その質問に、アインは少し気怠そうに息を吐く。そして、
「これは俺がいた影蠍団の団長のおせっかいから始まった話なんだが……」
そう前置きし、静かに過去を回想し出した――
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