白い男より2



「白い男、見つけた」

そんな声が、誰も居ない廃墟に響いた。


「…?」

白スーツを着た男が振りかえる。

そこには息を切らし、ボロボロのノートを持ったアリスが。


「推理して、何回も、色々考えて、やっと…捕まえた」

「何だお前」


白い男が睨む。

アリスは少し怯んでから、ぐっと目を閉じ、何を思ったか白い男へ駆け寄った。

キラリと光るアリス。


白い男は、駆け寄るアリスへ近付いた。

そしてアリスの腕を掴み、指先を顔に、眼球へ無理矢理近付ける。


「……!」


トラウマを思い出し顔をぐっと逸らすアリス。

しかしそのせいで頬を引っ掻いてしまい、パタリ…と、アリスの血液が白い男の頬へ飛び散った。


白い男は、自らの頬を指先で拭い、血を舐めた。

「……ふーん…あんたもしかしてA型?」

「…離せ…!!」

「嫌だよ」


睨み合う二人。


アリスは意を決したようにぐっと身体に力を入れ、察した白い男は飛び退いて手を払った。


「まさかお前が…!?」



アリスは白い男が察した事に気付いてしまった。

それを誤魔化すように、刃物でボロボロになった服を脱ぎ、投げつけた。


服を受け止め睨み付ける白い男。

アリスは腕で身体を隠しながらこう叫んだ。


「人を殺めることを「手を汚す」と表現するな」

白い男は答える。

「それがなんだ」

アリスは震える声でこう叫んだ。


「じゃあ、血で汚れたお前は純じゃない」





「……何だ、お前」


額に血管を浮かばせる白い男がアリスを睨み付ける。


丁度その時だった。


ギターを持ったアヤが現れ、そのギターで白い男を殴り付けた。


「ッ……!?貴様……!?」

とっさに腕で庇った白い男。

アヤは飛び退き、アリスの手首を掴んだ。


「ッ!!アリスさん!逃げるぞ!!」

アリスは首を横に振った。


「なんで……!」

「アヤありがとう、最後に、ひとつだけ」

「あ、おい!!」


男の手を振り払ってから、ギターで殴られた時に腕を痛めたのか、眉間に皺を寄せながらぐっと左腕を押さえている白い男の前へ行くアリス。


跪き、怪訝な顔をしている白い男へ、こう囁いた。



「         」



困惑した後察し、雄叫びをあげる白い男。


二人を交互に見てから、とりあえずアリスの手を掴み逃げるアヤ。

アリスは拒まなかった。


二人の名を大声で呼ぶ白い男。

その声は、廃墟となったビルにただ轟いていた。






























みたいな流れ好きだよねみんな。

この後起こることを理解していながらも、みーんなこういう悪役から逃げるシチュエーション好きだよね。


あー、そうだ!ちょっと修正させて。


『男の手を振り払ってから、ギターで殴られた時に腕を痛めたのか、眉間に皺を寄せながらぐっと左腕を押さえている白い男の前へ行くアリス。』


ここ、僕のダメージもうちょっとおっきい方が良いよね?


そうだな~骨でも折っとくか!よいしょ!

う"……あはは、思ったよりも痛いな~ビリビリする…汗滲んできたし涙も出てきた…。

でも!そうしたら「ここで白い男腕折れてるのに頑張ってて凄い!」って思えるよね?

みーんな僕が好きになれるもんね。

僕に同情したいんだもんね~、みんな。

お前らごときに僕が理解出来るわけないだろ。図に乗るな。


さてどうしようか?


『男の手を振り払ってから、ギターで殴られた時に骨折したのか、脂汗を額に浮かばせながら左腕を押さえている白い男の前へ行くアリス。』


みたいなのでいけるかな?

よし修正完了!


さて、お前らのせいで折れた腕を使って…左腕が無くなる覚悟で頑張りますか。



とりあえず頑張んなよ、アヤの恋人君。

後はアリスを殺すだけ。


……え?アリスが言った言葉で驚いたのは何だって?

知らないけどググれば出てくるんじゃない?

知らんけど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る