『ユグドラシル』

 ユグドラシル

 運営元 シーアンドシーメディア

 運営開始日 2011年11月16日


 僕の魂のふるさとこと完美世界のパーフェクトワールドが開発したゲーム……ということを今調べて知ってちょっとびっくりしました。

 いや、もしかしたら当時は知っていたのかもしれないけど……わからない……全然記憶にない……。

 ちなみに、小説のオーバーロードとは一切関係ありません。


 タイトルの通り、北欧神話をベースにしたMMORPGです。

 疑似3Dの見下ろし型となっていて、視点を低くできないという制限がある代わりに動作が軽く、スペックの低いPCでも遊べました。

 ゲームを起動すると、園崎未恵さんが歌うテーマソングが流れるんですがこれが非常にいい曲で……今でも印象に残っています。


 ゲームシステムはそれほど特筆するようなものはなく、選べる職業はよくあるやつで、敵をタゲってスキルを打つタイプのやつでした。

 僕はなんとなくプリーストを選びましたが、どうやらこのゲームでは近接職は不遇だったらしく、珍しく正解を当てたという感じでしたね。

 見下ろし型という以外はあまり特徴のないこのゲームの中で、当時わりと新鮮だったのが、アシスト機能でした。

 説明しよう! アシスト機能とは!

 誰でもBOTになれる機能です。

 アシスト機能を使うと自動で攻撃、スキル使用、回復、アイテム回収などを行ってくれます。便利。

 似たようなシステムは最近のスマホ向けMMORPGでは結構実装されていることが多いですが、僕が当時やっていたネトゲの中では珍しいものでした。というか、そういう動きをするプレイヤーをBOTと呼び、これは不正なプログラムや外部ツールによって人の手で操作しなくてもキャラクターが自動で狩りをし続けるという悪質なものだったので……それを公式でやれるというのが結構衝撃的でしたね。

 このアシスト機能はパーティを組んでダンジョンを攻略する時にも使うことができ、更に味方のHPが何%を切ったら回復スキルを使うといった設定もできたので、下手に手動でやるよりも確実に回復を飛ばすことができます。なので道中は手動で、ボス戦になったらアシストON、みたいなことをやっていました。

 後半になるとボスも雑魚敵も関係なくほとんどの戦いをアシストでやってましたね……手動でやる意味がなさすぎて……。

 一応、アシスト機能を使える時間は限られているのですが、アイテムによって時間を延長できるのでほとんど制限なしみたいなものでした。

 素晴らしいシステム。なんて便利なんだ。ほとんど操作する必要がない!

 ……まあ、この便利すぎるアシスト機能がゲーム自体の寿命をグンと縮めたんだろうなと今となっては思いますが……。


 さて、ユグドラシルにはもう一つ特徴的なシステムがありました。

 それは、敵をペットにできるというものです。

 あまり珍しくもない?

 そうですね。

 しかしこのゲームでは、ボス敵もペットにできるのです。

 敵として戦う時のでっけえボスの、そのまんまの大きさで。

 街中をうろついていると、そういった馬鹿でかいボスのペットを連れたプレイヤーがその辺を通り過ぎていく訳です。これはかなりインパクトがありました。

 当然そんなのを見せつけられたら、羨ましい、欲しい、という気持ちになり……フィールドボスが湧いた時は急いで駆けつけていましたね。僕は一度も入手できませんでしたが……。ボスは足元にそれぞれ色や形が違う魔法陣のエフェクトが出ててめちゃくちゃ格好いいんですよ。欲しかったなあ。


 ギルドに入ってダンジョンの攻略方法を教えてもらったり、欲しいペットを取るのを手伝ってもらったり、ギルド戦を経験したり……それなりにエンジョイしていたはずなんですが、なぜか記憶が薄いんですよね。

 考えてみれば戦闘中はネットしたり、他のことをしてたんですよ。アシスト機能のおかげで。ボーっと見てても仕方ないから。そのおかげで、ゲームに対する印象がぼやけているのかもしれません。

 ゲームをある程度やり込み、日課が退屈なものになってくると、だんだんこう思うようになってきてしまう訳です。

 これ、僕が操作する必要ないなら、そもそも遊ぶ意味ないな、と。

 そんな感じで僕はこのゲームから離れることになりました。

 そしてユグドラシルもまた、2015年5月27日にサービス終了となったようです。

 かつて遊んでいたゲームが終了するのは寂しいものですが、まあ、なるべくしてなったのかなという気もします。

 やっぱり自動でなんでもやってくれるシステムは良くないですよ。


 ただ、テーマソングは本当に良かったんですよね……。

 今でもYouTubeなどで検索すれば聞けるので、興味があれば調べてみてください。

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