『Dofus』
Dofus(ドフス 12の世界)
運営元 Aeria Games(後にAnkama Japanに移管)
運営開始日 2010年9月27日
日本では珍しいフランス産のMMORPG、ドフス。
アニメタッチの2Dで描かれており、ターン制のバトルが特徴的なゲームです。
フィールドにいる敵と接触したり、クリックしたりするとバトル画面に入り、MP(ムーブポイント)を消費して移動、AP(アクションポイント)を消費してスキルを使い、ターンエンドすると敵のターン……という流れで戦闘を行います。
フィールドは全てマス目で区切られており、戦闘中のみ一マス移動するのに1MPが必要になります。
グラフィックが綺麗で音楽も良く、翻訳されたフランス語特有の個性的な言い回しがたっぷり詰まったアイテム説明を読んでいるだけでとても楽しいです。
フランス的なジョークなのかお国柄なのか、大体の装備に「臭い」と書かれていたり、著作権的に大丈夫かと思うようなパロディが詰め込まれたりしていたのは印象的でした。(スポンジ・ボブそっくりな、スポ・モブという敵が出てきたりとか)
日本版のサブタイトルにある12の世界という名の通り、12のクラスから選んでゲームを始めることになります(現在はもっと追加されています)が、このクラスもよくあるゲームのように戦士とか魔法使いとかではありません。
防御バフとダメージフィールドの設置を得意とするフェカ、モンスターを召喚して戦わせるオサモダス、戦闘後のアイテムドロップを増やすエヌトロフなどなど、個性的なネーミングと役割になっています。
僕はこの中からクラ(弓使い)で始めました。
クラの役割はシンプルで、遠距離から攻撃するのみ。バフやデバフもありますが、それほど種類はないので深く考える必要がなくて楽ちんです。
このゲーム、地(力)・火(知性)・水(運)・風(素早さ)にステータスポイントを振っていくことでキャラクターを成長させるシステムなのですが、このポイントを何も考えずに適当に振っていると、全てが中途半端で雑魚敵を倒すことすら困難なキャラクターが出来上がります。
というか僕は最初そうなりました。
使いたいスキルに対応する属性を伸ばす……いわゆる知性型だとか、力型だとか、その方向性を予め決めておいて、一つか二つくらいの能力に絞って成長させる必要があるのです。
それに気づいた僕はステータスをリセットし、当時多かった風クラを作ってみました。
風属性の目玉は吸収の矢というスキルで、その名の通り与えたダメージの分だけ自分を回復することができる強力なものです。
また、クラは風(素早さ)を伸ばしやすかったため(クラスによって伸ばしやすいステータスと伸ばしにくいステータスがある)簡単にビルドを形にできるという利点がありました。
ある程度レベルを上げなければ吸収の矢を覚えられないため、頑張ってレベル上げをして……ようやく目当てのスキルを使えるようになったのですが……なんか、あまりしっくり来ませんでした。使っていて面白くないというか。
なので僕は新しくクラを作り、風クラに手伝わせたりしながら(このゲームでは公式に複数アカウントやゲームクライアントの多重起動が認められています。すごい)今度は水クラを作ることにしました。
水(運)。クラにおいては一番上がりにくいステータスです。
普通にポイントを振ろうとすると、運を1上げるのにステータスポイントを3消費しなければならないとか、そういう感じになっていきます。要するに効率がめちゃくちゃ悪い。なので、当時は水クラはほとんど見かけませんでした。だからこそ作ろうと思った訳ですが。
……はい、カバルと同じ流れですね。マイナーなビルドやりたい病です。
普通にやろうとするとポイント効率が悪すぎるので、運はスクロールと呼ばれるアイテムで限界まで上げて、ステータスポイントは全て精神に振るという形でやりました。……書き忘れていましたが、4つの属性以外にも活力(HPが上がる)と精神(デバフ成功率や取得経験値が上がる)にもポイントを振ることができます。
基本的にこのゲームは装備が本体みたいなところがあり、装備で上がるステータスに比べたらポイントを振って上がる基礎ステータスなんて飾りみたいなものです。
すみません、飾りみたいなものというのはちょっと言い過ぎました。
しかしクラの運に関してはその通りです。
クラの水スキルはトリッキーなものが多く、主力にするにはかなり扱いづらいのですが、装備をきちんと揃えてやるとこれが意外なくらい使えるようになりました。
PKを仕掛けてきたイオップ(近接戦士)のAPとMPを奪取しまくって手も足も出ない状態にして撃退した時は最高に脳汁が出ましたね……。
そんな風に楽しんでいたドフスですが、このゲームには一つ問題がありました。
それは、メインストーリーが存在しないということ。
大体のMMORPGにおいては、メインストーリーと呼ばれる連続するクエストがあり、それを進めることで次の街へ誘導され、レベルに沿った新たな狩り場へと進んでいくことができるわけですが……ドフスにはそれが一切ありません。
もちろん、チュートリアル用のマップはありますが、それをクリアすると最初の街に放り出され、後は好きにやってくれという感じになります。
良く言えば自由度がバカ高い、悪く言えば何をすればいいか分からないゲームということになります。
一応、ドフスと呼ばれる竜の卵みたいなアイテム(装備)を集めるというのが一番大きな目的ということになるんでしょうけど……タイトル的にも……。
とりあえず遊び方としてはレベルに見合った装備を揃えるためにダンジョンに行く、あるいはひたすらレベル上げをしながら需要のある素材を集めて売り、装備はプレイヤーが作ったものがマーケットに流れていればそれを買う……といった流れになるでしょうか。
とにかく、どこで狩りをするのか? どのダンジョンに行けばいいのか? 次の狩り場へはいつ、どこにいけばいいのか? そういったことを全て自分で調べて考えて、あるいは他人に聞いてやっていかなければなりません。
そしてこのゲーム、運のステータスによって戦闘終了後のアイテムのドロップ率が増えます。そして味方全体のドロップ率の総量が一定以上ないとドロップテーブルに乗らないアイテムがあるのです。
簡単に言うと、序盤のダンジョンをソロで何周しようが、ドロップ率が一定以上なければレアアイテムは絶対にドロップしないということです。
この仕様と、ゲームシステム的に味方の数が少ないほどバトルの難度が上がるため、完全にソロでやり通すのは非常に難しい作りになっています。
そしてなんとなくギルドに入るタイミングを逃した僕は、日課の寺院巡り(12のクラス寺院でそれぞれ敵を倒すことで大量の経験値などが貰える)をやるだけでログアウトするという生活になっていき……そのままフェードアウトしてしまいました。
ゲーム自体はめちゃくちゃ魅力的で面白かったので、その後も何度か里帰りしたんですが……いつもこの寺院巡りを繰り返す辺りで同じパターンに入ってやめちゃうんですよね……。
2014年に日本サーバーは閉鎖されてしまったため、現在ではインターナショナルサーバーでしか遊ぶことができません。また、スマートフォン向けにDofus Touchというアプリもリリースされていますが、どちらにせよ英語のみなのでハードルは高めです。
本当にゲームとしては面白かったので、またやりたいくらいなんですが……もう一度日本で展開してくれないかなあ……などと今でも思っています。
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