物に溢れ

大断捨離で、ユキの家は3LDKのマンション内に収まる物に縮小出来た。それにしても、服や小物たちがまだ沢山ある。箸だって一生で使いきれない量があり、扇子にしても3本もある。だいたい扇子自体が今のクーラーの時代に真夏であっても使用する機会が少ない。ひとりの人間が使用出来る量をはるかに超えた物たちが住空間のスペースを占拠しているのだ。


自分で好んで買った物、人様から頂いた物…、それらに溢れるようにこの消費社会は回っている。様々なイベントで物が売られる。それを自動的に買う。そんなことをしているうちに家の中は物、そして不用品のゴミだらけになってしまうという構図だ。ゴミとなった物を捨てるのも大変だ。分別し、曜日を選び、それを保管して、出しに行かなければならない。いつかそのうちにと言ってる間に家の中はゴミに溢れ、その物の存在すら忘れてしまう。それが今という時代だ。

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