【精霊紹介】


火蜥蜴ひとかげたち】


 砦入りしたばかりの頃、気落ちすることの多かったダズリーを慰めにやってきて、そのまま厨房のオーブンにみついた炎の下位精霊。いつも三匹仲良く歌ったり踊ったりしている。長年の共同作業を経て、今では完璧な火加減を実現できるまでになった有能な料理サポーターである。

 彼らとは別に、ローウェルが呼び出してミスティアが連れ歩いている火蜥蜴もいるが、そちらは歌わないし踊らない。携帯用カイロ代わりになるのは一緒なので、寒い日には砦内に火蜥蜴があふれることになる。



白雪狼スノーウルフ


 ダズリーが砦入りして間もなく、蒸し暑いダグラ森からの避難所として厨房の貯蔵室に棲みついた雪の下位精霊。猫ほどの大きさで白い狼の姿をしている。

 大人しく、静かな場所を好み、厨房の出来事に干渉することはないが、ダズリーを気にかけてもいるようだ。冷蔵室の奥に雪山を造り、普段はそこに隠れている。白雪狼の近くに置くほど速く冷却されてゆき、半日ほどで完全冷凍が可能。



炎翼鳥えんよくちょう


 ダグラ森に住んでいたらしい炎の中位精霊。人語を理解し、表層心理を読み取り、実は人の姿にもなれるらしい……が、今のところ当鳥とうにんにそのつもりはなさそうである。主にミスティアとヴェルクの両片想いを支援し、両者の間にあふれる愛情をのが生き甲斐のようだ。ヒナとダズリーの間にある愛情については現状まだ見守りの姿勢である。

 中位精霊は人側から名を与えることで、魂が結ばれ、強い協力関係を得られるという。この炎翼鳥は『恋の鳥』を自称しているが、名を持っているわけではなさそうだ……?




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