第5話



「そういえば私、行ってみたかった所があるの。」と、長女が話題を変えた。



「どこどこー??」

 素早く機嫌を直したアルミナが向き直る。




「もしかして……」と、次女が目を輝かせた。



「そう、あの大きなサンゴがある所。」

 長女も少し高揚気味だ。



「わー、きれい?」

 期待を込めてアルミナが聞く。



「わからないから行くのよ。」

 次女が両腕を上に向け、そのまま後ろにくるんと回った。



「そうね、知らない所に行くのは自分の世界を広げられるわ」と、長女は横向きにくるんと回った。



「……お勉強は、やだけどキレイなら行こうかな。」

 アルミナは少し首を傾げながら、傾げた方向に体を1回転させた。





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