第10話カナダ旅行記⑩ニューヨークで起きた不思議なこと。

モントリオールオリンピックの開会式を見せてもらったし、もうこのまま日本へ帰るのかと思ったら、今度は、アメリカのニューヨークまで連れて行ってもらいました。


ニューヨークに着いたら、ハドソン川を渡り、マンハッタンの外れのホテルへ(名前忘れてしまいました)翌日は市内見学、国際連邦ビルの中は見学させていただき、対岸から自由の女神を眺めてきました。

お昼ご飯はチャイナタウンで、美味しい中華料理も食べてきました。確かその時テレサ・テンさんが中国の香港で絶大な人気があったようで、あちこちに、テレサさんの顔の旗が掲げてあったことも覚えてます。


そして不思議な事件がここでも起きました。あのテロの標的になったトレードセンタービル(世界貿易センター)がまだ建設されて3年目でしので。そこの展望台のあるラウンジまで上がりました。その時、持っていったカメラのフィルムが無くなってしまったので、緊張して売店で、Kodakのカメラフィルムを買い終えて、振り向いたら、な、なんと私たちのツアーの人が誰一人居なくなっていました。


あちこち見て回って見ても1人も居なくて、半泣きになりながら(こんなニューヨークの真ん中で残されて、どうするっていうのーって)って心の中で叫んでいたら、目の前に、白髪のご婦人が立ってました。(例にするのは申し訳無いのですがあの拉致被害者の横田めぐみさんのお母さんのような感じの方)


どう見ても日系人ぽい顔なので、思い切って「Can you speak japanes.」と尋ねたら、


ご婦人「日本語わかります。」と返事してくださり、


私「先ほどまでここに沢山の日本人のツアーの団体がいたと思いますが、どこに行ったのかわかりますか?」と聴いたら、


ご婦人「あーあの人たちは、非常階段を上がって屋上に行きましたよ」と教えてくださり


私「ありがとうございます」って、大急ぎで階段を上っていったら居ました。居ました。私のツアーの人たちが全員。


そこで、いつも同じ行動してる同室のお姉さん。レイコさんに「どうして、声かけてくれなかったんですか?」と聴いたら「あなたの後ろから声かけたけど、聴いてなかったの?」と逆ギレされ。そうか・・・買うのに必死で耳に入らなかったんだ。と反省。


しかし、あんな所に日本人らしい白髪のご婦人がいらしたことが今になっても不思議で不思議で、やはりおばあちゃんが彼女の中に入って助けてくれたんだろうなぁ〜と思えてなりません。

もしあの方が居なかったら、私今ごろどうしてたんでしょう・・・


しかし、あれから25年後の9月11日にまさかのあの飛行機がビルに突っ込んで行くテロが起きたこともまた信じられない事件でした。あの時、非常階段に人が殺到して折り重なるようにして亡くなったというニュースを聞いて、1人で心細く非常階段を上がっていった時のことを思い出しましたが、あんな大きなビルにしては狭い非常階段だったのを思い出してゾッとしました。本当に大勢の方の尊い命が亡くなり可哀想な事件だったと思いました。


屋上から下を見たら、まるで車が米粒よりも小さく見えたこともまだ記憶に残ってます。


あと他にはオードリーヘップバーンさんの映画で有名になった「ティファニーで朝食を」 のティファニーも連れて行っていただき、レイコさんは、琥珀のネックレスを購入されていたことも覚えてます。ご実家は酒屋さんとかで裕福なお宅のお嬢さんだと言うこともそこで知りました。何も懸賞なんて当てなくても来れる様な方。福子さんのお宅はお米屋さん。そんなお金持ちの方が懸賞って当たるものなんですね。


皆さんほとんどの方は記念だと言ってトランプ買っておられました。私は宝石のことは当時何もわかってなかったので、レイコさんが購入されるのをぼんやり見ていただけでした。


その日の夜は、ブロードウェイでミュージカル「ピピン」って言うのも観せてもらいました。生まれて初めてのミュージカル。それもニューヨークで観れるなんて、それこそ夢みたいな気分でした。

もちろん英語でばかりの上演なので、内容はあまりわからなかったのですが、舞台セットの舞台自体が動く?のにはほんと驚きました。

そして、私の目の前のアベックが、舞台をほとんど見ないでイチャイチャ〜きゃあ〜見たくないけれど、目の前なので自然と目に飛び込んできて、大人の男女はこんなことし合うんだなぁって、高校生の私は、ニューヨークでは色々勉強させてもらいました。(笑)


ニューヨークは次の日はフリーで動けたので、同じ部屋のレイコさんと一緒に歩き回ってきました。

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