第4話「バカVS10000人の軍勢 後編」

前回までのあらすじ


異世界へと転移した安太郎は勇者として祭り上げられ、屈強な兵士10000人と戦うことになった。





 所変わってここは北の国フラーノ。安太郎がいるリンシー王国に侵攻しようとしている国である。




「準備はできているか? ルターホ副将軍」


 将軍ユーデショウガはそばにいる初老の兵士に話しかけた。


「はっ! ユーデショウガ将軍! 準備は整っております。して、今回の作戦は?」


「作戦か? 今回に限っては必要ないな。予告した通り正面突破で問題ない」


「しかしそれでは……」


「猪突猛進、とでもいいたいのか? いいのだ今回は。むしろそれぐらい安直でないと」


「はぁ……」


「いいか副将軍。リンシー王国などという弱小国を破るなど当然のことだ。それだけでは天下に我がフラーノの名声は響かない。小細工なしで破って初めて意味がある。『フラーノがリンシー王国を侵攻の予告をした上で壊滅させた』ということなら周りの国々もはフラーノに一目置くことだろう」


「なるほど」


「そもそも我がフラーノは過小評価されている。昔は『北の眠れる獅子』だとか言われていたが、目立った動きがなかったため忘れられた存在になりつつある。それはフラーノが弱かったからではなく今までの王や将軍が他国への干渉を望まなかったからだ! だが俺は違うぞ! リンシー王国を滅ぼすのを皮切りに世界の覇権を握ってやる! ハッハッハッ!」


 そう言って高らかに笑うユーデショウガ将軍。


(この人ならやるだろう。武力だけでなく、あらゆる兵法にも通じ、それが認められ歴代最年少で将軍になったお方だ。ただ懸念があるとすれば実戦の経験が乏しいことだ……まあリンシー王国相手なら大丈夫だろう)


 






 一応言っておく。


 大丈夫ではなかった。










 一方その頃リンシー王国では、騎士団の訓練所では作戦会議が行われようといていた。



「団長! 北の軍勢が攻めてくると言うのは本当なのですか!?」


「団長! 我々は一体どうすれば!?」


「団長!」


「団長!」


「団長!」


 噂をどこからか嗅ぎつけたらしく、訓練所に多く騎士団員が押し寄せていた。


「静まれ! 何も心配することはない!」


 ざわつく兵士たちに団長が一喝する。



「こちらにおられるのは勇者アンタロー様だ! この方にお任せすればもう安心だ!」


「勇者ってあの伝説の!」


 騎士団員の目が輝いている。



「ああ! 何も心配することはない! 勇者は最強! 勇者は無敵! 勇者は全てを解決する!」


(それじゃ、まるで宗教だよ)


 安太郎は頭を抱えた。



「というわけで後は頼みましたぞ! アンタロー様! さっきも言ったように私は五日間も寝てなくて体力のげんか……」


 団長は突然その場に仰向けになり、いびきをかいて眠り始めた。



「それじゃあ頼みますね、アンタロー様」


「あ、ああ」


 安太郎は少年騎士ラトスに元気のない返事をした。顔は青ざめている。


「あとフラーノが攻めてくるのは明日らしいです。さっき団長が言ってました」


「え!? 明日!?」


 安太郎の青い顔がさらに青ざめる。



(まいったな。明日までに作戦なんて無理だし、そもそも勝てるわけないし……だがオレだってこの程度で終わるわけにはいかない! 何かいい方法はないか?)


 数秒考えて、安太郎はいい方法を思いついた。


(よし、作戦を考えたぞ。まず適当な作戦を考えて団員たちを納得させる。次に明日1番に起きてこの国を脱出する。これでいこう。どうせこの国は滅ぶだろうし、全部有耶無耶になるはずだ)



 そして、まずは適当な作戦を考えはじめた。



「んーそうだな例えば、待ち伏せとか?」


「え?」


「な、なんだって!?」


「いや、だから誰かが囮になってさ、敵を誘導させて、隠れていた二軍で挟み撃ちにするっていうのはどう?」


 場に沈黙が流れる。


(い、いくらなんでも適当すぎたか?)


「な、なんてすごい作戦だ!」


「本当だ! すげえ!」


「え?」


 予想外の反響に安太郎は困惑した。



「いやいや、ちょっと待って! ちょっと待って!」


 思わず安太郎が待ったをかけた。


「いやいや、問題ありすぎだろ! だって相手は一万人だし、不意をついて五百人の部隊二軍で挟み撃ちしても元の数が違いすぎるし・・・」


「そ、そうか」


「な、なんてことだ! もはや打つ手はないのか!?」



(やべ、みんな納得してたんだから余計なこと言わなきゃよかった)


 しかしここである1人の若い団員が声を上げた。


「待ってください! 確かに2軍ではどうしようもないかもしれません。しかし、それが4軍ならどうでしょう?」


 若い団員の提案に他の団員たちはざわめく。


「な、なんだって!」


「なるほど! 2軍でダメなら4軍で!」


「それならいける! いけるぞ!」


 安太郎が今度は心の中で待ったをかける。


(いやいや、待て待て待て待て。4軍に分けようが元の人数が変わらないから、やっぱり無理だろ)


 そして今度は30代前半くらいの団員が声を上げた。


「あ、俺も一ついいことを思いついたぞ! 4軍ではなく8軍に分けて待ち伏せするんだ!」


 またもや大歓声。


「す、すげえ! それなら戦力はさらに倍だ!」


「やべえよ! なんだかわからないけどやべえよ」


「あ、俺もいい作戦思いついた! 軍を16軍に分けるんだ!」


「俺は32軍!」


「64軍だ!」


 そんな大盛り上がりの団員たちを見て安太郎の隣の少年騎士ラトスはニコニコしている。



「すごい! 最初にアンタロー様が作戦考えたお陰で良いアイディアがドンドンでてきますね!」


(どこがだよ!)


 安太郎はそう思ったが口にはしなかった。


 このラトスという少年は決して頭が悪いわけではないのだが、安太郎に心酔しているあまり現実が見えていない感じがある。後他人の言葉に流されやすい。


(でも……今がチャンスだ)


 大盛り上がりの作戦会議に安太郎は終止符を打つことにした。


「よし! みんなで話し合ったお陰でオレも一ついい作戦を思いついたぞ! 団員を千軍に分けて待ち伏せて攻撃! これで決まりだ!」


 少しの沈黙の後で大歓声が上がる。


「か、完璧な作戦だ!」


「相手は一軍、こっちは千軍! 負けるはずがない!」


こうして作戦は決定した。


 千の軍(一軍につき兵士一名)を伏兵として配備しておき、敵が囮に釣られてやってきたところを千の軍団で取り囲み、叩く。この作戦は安太郎により「千方位殲滅の陣(サウザンド・デストロイヤー)」と名付けられた。




「これはもう勝確だ!」


「わっしょい! わっしょい!」


 もう訓練所はお祭り騒ぎだった。





「よし! 作戦会議は終了だ! みんな明日への英気を養うためにこれから宴会だ!」


 安太郎の宴会開始宣言に団員たちのテンションはピークに達した。


 どこからともなく料理や酒が運ばれてきて、みんな飲めや歌えの大騒ぎ。


 もちろん安太郎も大いに飲み食いしたのだった。






 そして、次の日の朝。



「……頭痛い、気持ち悪い」


 2日酔いの頭を押さえながら安太郎が起床。


「とにかく逃げないとな、うん」


 このまま国外へ逃亡する。それが安太郎の作戦だった。


「あ、アンタロー様。今起きたんですね」


「ら、ラトス。オマエもう起きてたの?」


「そりゃそうですよ。もうみんな起きて準備できてますよ。さあ、早く戦場へ行きましょう」


「……はい」


 安太郎の国外逃亡計画は二日酔いによりあっけなく破綻した。






「で、ここに北の奴らがくるわけか」


「はい、ここが北東の国境なんです。


 安太郎たちが着いたのは、林に囲まれた山道。


「ではこの林に兵を配置して、囮を道に置いておくということで……」


「なぁ、その囮オレがやっても良いか?」


「え!?」


 ラトスをはじめ団員たちが驚く。


「そ、そんな! 勇者様が自ら囮になるだなんて……」


「なんてすごい人だ!」


 しかし、安太郎の思惑はそんな綺麗なものではなかった。


(違わい! 逃亡するとしたらもうここしかチャンスはないんだよ!)


 安太郎の作も思惑は、北の軍団の囮となり逃走し、そのまま国外へ逃亡しようということだった



「じゃあラトスの馬に乗ってくださいよ。あいつの馬早いし」


「い、いや1人でいいよ」


 もちろん誰かがいると逃げにくいからである。


「でも勇者様異世界からは来たばかりだからこの世界の普通馬免許持ってないでしょ?」


「え!? 馬にも免許要るの!?」


「はい、当然ですよ。だからラトスに乗せてもらったほうが……」


「あ、はいそうします、はい」


 こうしてラトスの馬に乗って囮になることに。



「アンタロー様。どうせなら私一人で囮になった方がいいのでは?」


「いいんだ。オマエ1人だと不安だろ? だから連いていくよ」


 もちろんそんなのはただの口実だったが、少年ラトスはこの安太郎の言葉にはえらく感動した。


「あ、アンタロー様……ありがとうございます! このラトス! 全力で馬を走らせます!」


「その様っていうの堅苦しいからいいよ」


「はい! じゃあこれからはアンタローさんって呼びますね!」


「オウ!」


 そういう心温まるやりとりがあったりして、ついに戦いが始まった。




 大勢の騎兵が山道を走っている。フラーノの軍勢だった。


「そろそろ国境だな。気を引き締めろよ副将軍!」


「は! このルターホ、全力でお仕えします! ですが、ただひとつ気になることが」


「なんだ、言ってみろ」


「リンシー王国に伝説の勇者が現れたと言っているものがいるのです。今朝早く昨日までリンシー国に潜伏していた部下が戻って来まして……何か街でそういう騒ぎを見たとかなんとか」


「ふん! そんなおとぎ話みたいなことあるわけないだろ! 行くぞ! 副将軍!」


「あ、はい。まぁ大丈夫だろう」




 もう一度言っておく。


 大丈夫ではなかった。




 リンシー王国に入ったユウデショウガ将軍たちは、まず道にポツンと佇む一頭の馬を見つけた。安太郎とラトスを乗せた囮の馬だ。



「騎兵が一体……いや人は2人か? そして周りが林。確実に伏兵がいるな」



「いかがなさいますか?」


「そのまま進め。囮も伏兵もそのまま粉砕だ!」


 安太郎たちもフラーノ軍を発見する。


「来ましたよ! アンタローさん!」


「に、逃げろー!」


 2人を乗せた白馬が疾走する。どこまでも、どこまでも。このまま地の果てまで行ってしまおうと安太郎は思った。





「逃げたぞ!」


「追え!」


「まて、深追いする必要はない。それよりも林の伏兵に注意しろ」


 左右の林から騎士団員が1人ずつ飛び出る。


「第一軍突撃!」


「第二軍突撃!」



「ふん、やはり伏兵か。しかし2軍に分けたところで我々の有利は揺るがない」



「第三軍突撃!」


「第四軍突撃!」


また団員が飛び出た。



「まだ伏兵がいたか。だが……」


「ま、まだいるようですぞ!」


「え?」




「第五軍突撃!」


「第六軍突撃!」


「第七軍突撃!」


「第八軍突撃!」



「ど、どういうことだ!?」


「私に言われても……」



 王国騎士団の軍を数は増える一方だった。



「第九十九軍!」


「第百軍!」




「どうなっているんだ!? リンシー王国が今出せる兵隊の数はせいぜい千人程のはずだ! 俺の神算が狂ったというのか!?」


 狂っているのはリンシー王国であった。ユウデショウガ将軍は第何軍というリンシー側の言葉を鵜呑みにしていた。その一軍一軍がまさかのワンオペ状態だとは想像もしていなかったのだ。さらに林があったので、その中に目に見えているよりも多くの兵が潜んでいると錯覚していたのだった。実際はフラーノ一万人の兵に対して百人の兵が囲っているだけという状態だった。


 将軍になるだけあってだいたいの兵法に通じているユウデショウガだったが、敵がこんな狂った作戦をしてくるなど、どの兵法書にも載ってなかっただろう。




「な、なんてことだ! これほどの数の兵士を隠していたとは……仮に一軍につき千人の兵士がいるとして……じ、十万人の軍勢だと!?」


「に、逃げましょう!」


「バカを言え! 敵に背を向けるなど許さん! たかが10倍の戦力など我がフラーノの精鋭の前では……」



「第535軍参上!」


「第536軍参上!」



「逃げるか」


「はい、それがいいです」


「第999軍登場!」


「第1000軍見参!」



「もうダメだ打つ手がない。トホホ」


「降参、しましょう」



 こうしてユウデショウガ将軍率いるフラーノ軍は投降した。



 一方その頃安太郎たちは、未だに馬を走らせていた。


「もっと! もっと速く!」


「あの囮なんですからそろそろいいんじゃ」


「まだだ! 地の果てまで逃げるんだ!」


「と、とりあえず少し休憩しましょう。馬も相当疲れてますし」



 2人はしばらく休憩をした。


(ま、ここまでくれば大丈夫か。これで命だけは助かっ……)


「み、見てくださいアンタローさん! 何かやってきますよ!」


「ゲッ! まさかもうみんなやられて・・・」


「あ! アレは騎士団員のみんなです!」


「え!?」


 まさかと疑ったが近づいてくるのはリンシー王国騎士団達だった。さらに信じがたいことにフラーノ軍の兵士たちは全員縄で縛られ、連行されていた。


「おーい! 勇者様! ラトス! 俺たちはやったぞー!」


 団員の1人がそう叫んだので安太郎も叫び返した。


「な、何をやったんだー!?」


「倒したんだよー! フラーノの奴らをよ! こいつら全員降伏したんだ!」


「な、なんだって!?」


「やりましたね! アンタローさん!」



 予想以上の戦果に一瞬戸惑う安太郎だったが、すぐにいつもの調子を取り戻した安太郎は高らかに笑った。


「ガッハッハ! 皆のもの! 勝鬨を上げよ! 我々の勝利だ!」


 安太郎の言葉に団員達は大歓声で答えた。


 こうして北東国境の戦いはリンシー王国の大勝利に終わり、王国は滅亡の危機を脱したのだった。


「なあ、もしや貴方が噂の勇者様か?」


 捕虜となったユウデショウガ将軍が安太郎に問う。


「ん? ああ、そうだ。オレは勇者の樽谷安太郎っていうんだ」


「そうか、やはり本当に勇者が現れていたのか。なら仕方がない。俺の神算も貴方ほどのお方に破られたのなら悔いはない」


「ああ! アンタも手強かった。オレもアンタほどの男に負けたならきっと悔いはなかっただろう……」


 この男、偉そうなことを言っているが適当にやって奇跡的に勝っただけのバカである。




 戦いが終わり、リンシー王国の捕虜となったフラーノの兵士は全員無事本国へ送還されることになった。


 この時フラーノと交渉したのが宰相ヤンジェである。宰相は一万人の捕虜を盾に過大な要求をしたりすることはなく、まず国王の非礼を詫び、そして捕虜を全員引き渡すことを約束した。同時に二度とお互いに戦うことのないよう条約を結ぶことを提案し、フラーノ側もそれを受諾した。その後、フラーノはリンシー王国に二度と攻め込んでくることはなかった。後要求したわけでもないのに金品と食料が定期的にフラーノから送られてくるようになった。



 そして、戦い後のゴタゴタがひと段落した頃、安太郎と王国騎士団を讃える式典が開かれた。



「王国騎士団、そして勇者ダルタニ・アンタローよ。国を守るためよくぞ働いてくれた」


 玉座に座ってそう言うのは、冠を被り髭を生やした中年の男性。彼がリンシー王国の国王である。


「なぁ、ラトス」


「なんですかアンタローさん。式典の途中ですよ」


「王様、なんであんなに日焼けしてるんだろうな?」


「……南への視察はずいぶんと楽しかったようですね」



 安太郎とラトスがそんなコソコソ話をしていると、国王は笑いながら言う。


「いやー皆の活躍を余も見たかったよ! でもほら余は南の地方へ視察に行かなきゃならなかったからさぁ」


「黙れ、暗愚」


 そう小さな声で悪態をついたのは宰相であった。


「おい! なんか言ったか!?」


 国王が宰相を睨む。


「別に、何も」


 そう言って宰相はそっぽを向いてしまった。



 王国騎士団団長シェバはそんな2人の様子にため息をつきながらも、なんとか式典の進行を続けた。


「ま、まあとにかくだ。みんなよくやってくれたな。特にアンタロー殿。すまなかったな国の一大事に私は疲労で倒れて全てを押し付けてしまった」


「いいってことよ、団長!」


「そう言ってくれるとありがたい。それでもう一つお願いがあるのだ。今後は正式に我がリンシー王国騎士団の団員になってくれないか? もちろんそれなりの地位は約束する」


「え! いいの!? やるやる!」


 安太郎は快諾した。


「よし、ではアンタロー殿。貴方を王国騎士団特別小隊長に任命する!」


 安太郎は首を傾げる。


「なあラトス。特別小隊長ってなんだ?」


「それは特別小隊の隊長ですよ」


「じゃあ特別小隊ってなんだ?」


「特別な小隊のことです」


「なるほど、わからん」


 特別小隊長とはなんなのかはよくわからなかったが「隊長なのだから偉いのだろう」と単純に考えこれも快諾。晴れて安太郎はリンシー王国騎士団特別小隊長となったのである。




 そして、最後にユウデショウガ将軍ついてだが、彼はフラーノに戻る前に安太郎に前の戦いの作戦がどのようなものだったかを聞いた。詮索などではなく単純に自分がどんな作戦に敗れたのか興味があったらしい。そして、作戦の全貌を知ると大泣きしながら自分で自分の頭を叩きはじめた。


「バカ! 俺のバカ! そんなバカな作戦に敗れるなんて大バカだ! 頼む! 誰か俺を殺してくれぇ!」


 もちろん殺されることはなく、無事フラーノへと戻った。


 その後彼は将軍を辞め、歴史の表舞台から消えて寂しく暮らしたという。



続く


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