第4話 元 ゲーム会社の中堅社員(38歳) 姉が悪役令嬢だったことを知る



「ほっ、よかった。」(魔法はまだ危険だから、あきらめてくれてよかったわ。)

「そういえば、ローゼさんは私とは姉以外にどんな関係だったのでしょうか?」

多くこの体、ルナの記憶以外の情報を入手しておきたいからね。

「あら?言ってなかったかしら?」

「えーと...多分言ってないです。名前がローゼさんと言うことしか知らないです」

「そういえばそうだったわね。」


「私はローゼ・ドゥ・ビスト、さっきも言ったと思うけどあなたの姉よ、よろしくね?」


「よろしく...お願いします.....ローゼさん」

まだ姉と認めたわけではないんだからね!勘違いしないでよ!(ツンデレ感)

「ローゼさん.....なんか他人行儀な言い方ね。もうちょっとどうにかならないの?ちょっと寂しいわ」


「じゃあ.....ローゼ姉さまでいいですか?」

「えぇいいわよ。それじゃあ、」

そういって移動しようと歩き出したその時、窓に石か何かが投げ込まれて

なにやつ!?敵襲か!?

.....何だただの石か、心配して損したわ

でもただの石でも危険物な鉱石の可能性もあるな、某モンスでハンターなゲームに出てくるような爆発する石かもしれないんだから

............

「爆発しない....ただの石か」

「そうそう、石が爆発なんかしないわよ。」

まぁそうだよね。普通はそうだよね

「あー触っちゃだめよルナ、このガラスの破片は危ないから別の人にやってもらいましょう」


「キース!来てちょうだい!」

部屋の中にスキンヘッドの執事服を着た初老の男性が入ってくる。誰だお前!?

「お呼びでしょうか?お嬢様、妹様」

あっ妹様呼びなんだ。ん?なんだあの人。こっち見て何か言ってる?

「悪役のあなたはは悪役のままでいればいいのに、汚らわしいわ!」

.........なんだあいつ変なの

「またあの者ですか....困ったものです。」


「あの人は?姉さまのことをなにか罵っているようですが?」

........あれ主人公じゃね?ゲームにおける主人公キャラだったと思うんだけど....あんなキャラだったっけ?なんであんなこと言うんやろか。

たしかギャルゲー王道の無口キャラだったと思うんだけど....

「あぁ、あの子はね、なんでかわかんないけど私のことを悪役令嬢とかとんでもなく悪どいことをしているってみんなに言いふらしてるんだけど、そんなことした覚えはないのよねぇ」そうなのか?悪役令嬢と設定されてたから、てっきり悪どいことや主人公や攻略キャラにちょっかいかけてるんだと思ってたけど、主人公があれじゃそうなるわな。納得

「ガラスの破片をかたずけておきますので、一時的にですが部屋を出てもらえますか?」あっはい退きまーす

――――――――――――――――――――――――――――――——

???side



「なんでよぉ....なんでなのよ!なんであの悪役令嬢の性格が変わってるのよ!!おかげで周りの人からの評価が上げづらいじゃない!」

どんどんと地団駄を踏んで不満を晴らすが脳内にあの悪役令嬢とその妹ルナの姿がちらつき、そのせいなのか二人を憎む一人の少女、実はこの少女、元々日本で女子高生をしていた、所謂転生者である。そしてこの少女は神様的な存在に転生させてもらったのだが、その際好きだった乙女ゲームに登場する攻略対象の男性キャラを逆ハーレムに加えるべくゲームにおける主人公を転生する際に乗っ取って主人公の代わりに逆ハーレムを築こうと画策していたのである。乗っ取られた主人公は泣いていいと思う。

「それに....没キャラの方もあの時確実にやったはずなのに、生きてるなんて....何のためにあそこまでの危険を冒したと思ってるのよ!」

そういいながら地団駄を踏む少女、その音を聞いた使用人が部屋の扉を軽く叩き声をかける。

「お嬢様?どうかされましたか?」


「いえ、なんでもないわ。ありがとう」

「そうですか、それでは....なにか御用があったら申しつけください」

そういいながらも扉を閉めて早々に退散する使用人、使用人からの評価や信頼は低いようだ。

「.....そろそろ原作開始の時期ね、待ってなさい....全員私のハーレムに加えてあげるわ.....」


「ふっふふ...あっあっはっはっは!!」



バァン!

「姉貴!うるさいし、まわりの部屋に聞こえてるんだけど!」


「やっべ聞かれた」


次回へ続く

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