第161話
その日、カンナのしつこい求愛行動を何とかかわし、最東の村に来た。
思ったよりも時間がかかってしまい村についたのは夕方になってしまった。
ギルドに入ると、闘姫のマキュリーとエリアスを呼んでもらえるか確認する。
たまたま、ギルド内に闘姫のメンバーがいて2人を呼ぶ。
だか、カチコミに来た男がいると伝わったらしく闘姫のメンバー、9人全てがそろうことになった。
ギルドの食堂で休んでいるとエリアスが来た。
「どいつだい、私らに喧嘩売ってきたやつは」
「姉さん彼奴です」
僕を知らないメンバーが僕を指差す。
「あれー、リオンさんどうしたの?」エリアスが僕を見つけて声をかけてきた。
「結婚式の段取りがついたから迎えに来たんだよ」エリアスを見つけほっとして答える。
「ちょっとまって、今私らに挑戦しに来た間抜けを倒してから行くから。姉さんのためにも景気をつけるよ」
エリアスが一生懸命に誰かを探している。
闘姫のメンバーがエリアスに言う。
「姉さん、私らの事を探していたのはこの優男です」
そう言って僕を指差す。
「バッカやろう!」エリアスの雷がメンバーに落ちる。
「姉さんの旦那になに言ってんだよ。説明したろう」
エリアスがガミガミとメンバーに僕の容姿を説明した。あまりに的確なその表現に納得をしてしまう程だ。
「姉さん、本当にこんな優男があのリオンさんなんすか?」
納得の行かない闘姫のメンバーが言う。
「リオンさん、すまない。この子達はまだ強さを知らない。勘弁してくれるかい」
「エリアス、僕はこの程度じゃ怒らないけど…」
「う、そうだよね。姉さん達は違うよね」
エリアスが震えているとマキュリーが来た。
「マキュリー、待たせたね。やっと準備が出来てこれたよ」僕がマキュリーに声をかける。
「リオンさん、やっと結婚出来るんだな」
マキュリーが嬉しそうに話す。
「マキュリー…マキュリー…」エリアスが落ち込んでマキュリーに声をかけ、詳細を伝える
る。マキュリーが卒倒してしまう。
「リオンさん、うちのメンバーがすまなかった」マキュリーがメンバーを代表して僕に謝罪した。
「本物なんだ」「あれがリオン?」「魔王?」等とメンバーの声が聞こえる。
メンバー達が僕を好奇の目で見る。
少し魔力を解放して、闘姫のメンバーを威圧する。
「紹介に預かりました、リオン レース レインと言います。以後、お見知りおきを」
僕の威圧に耐えるのは、マキュリーとエリアスだけだった。
「リオンさん、ここは私ら2人の顔を立ててもらえるか」マキュリーが聞いてきた。
「もちろん、君達2人は僕達の結婚式の参加者だ。僕は君達がいれば問題無いよ」
闘姫の他のメンバーが震えて命乞いをする。
「マキュリー、エリアス。他のメンバーの教育がなっていない。
こんなことだからオーヂエン国の冒険者が馬鹿にされる。お前達はAランクだ。お前達のパーティーもAランク登録される。その意味をちゃんと理解する必要がある」
「それに伊達に君達をAランクに推薦した訳じゃない。ましてエリアスだけならSランク登録も可能だと僕は思っている。仲間を統率出来ないなら、メンバーの入れ替えも検討するべきじゃないのかな?」
マキュリーが悔しそうに僕を睨む。だか、威圧されマキュリーが立てなくなり、エリアスだけが僕に挑む姿を見せる。
エリアスがだけが立ち上がり僕を真っ直ぐにみる。
「リオンさん。悪いが私ら全員が闘姫だ。誰1人かけても駄目何だよ」
「なら、直接カーリに聞くがいいよ。僕を馬鹿にした事をカーリがどう思うか?
カーリは怒るんじゃないのか。見た目で判断するなんて最低の行動だ。
強そう、弱そうで敵を見ると命を亡くすって」
「う、それは…」エリアスが言葉に詰まる。
「エリアス、僕は君とマキュリーを評価している。君達2人は間違いなく、Sランクになれる冒険者だと思っている。
だけど、君達2人の強さにかまけて残りのメンバーが努力しないのは、君達2人の甘えだ。
何かあったら、自分達がフォローすればいい。それは間違いだよ。
だから、闘姫のメンバー全員を招待する事にした。君達は本当に強い奴を知る必要がある。
どうだろうか、これから全員で僕の結婚式に来賓として出席しないか?」
エリアスが目を輝かせる。
「行く~。行く行く行く行く。行く~!!」
僕が威圧を解くと、メンバー全員が起き上がる。
「さて、みんなお出かけの準備が出来たら教えてもらえるか。ダンサール国に招待するよ」僕が闘姫のメンバーを見て言う。
「なあ、リオンさん。何であんたがダンサール国に私らを招待するんだい?」
マキュリーが聞いてきた。
「ダンサール国とマンチェッタ国は僕の配下になった。僕の言葉は、ダンサール、マンチェッタ、両国の国王の言葉より上なんですよ」
マキュリーとエリアスが泡をふいてその場に倒れる。
それからおよそ1時間後に全ての準備か終わる。闘姫のメンバーを連れ空間移動して、ダンサール国に戻る。
ダンサール国では、早くも宴が行われていた。
カーリが僕を見つけるとかけよって来ていきなり抱き付く。
「リオン、お帰り。みんな待ってよ。宴が始まらなくて」
「カーリ、ただいま」
抱き付くカーリをそのまま抱えて、サンベルシュさんに声をかける。
「悪いが人数が少し増えた」僕がそう伝える。
「構いません。私達で何とかします」
サンベルシュさんが何事も無いように準備を進める。
そんな中、カーリと再開した、エリアス、マキュリーがカーリと喜びを分かち合っていた。
僕がカーリに近付くとカーリが何故遅くなったと文句を言ってきた。
その言葉にマキュリーにエリアスが震えだす。
「姉さん、ごめんなさい。私らのせいです」
エリアスが謝罪して、事の詳細を報告すると、カーリが怒った。
当然怒られたのはエリアスだ。エリアスは完全に縮こまりカーリに謝罪する。
その様子を見ていたアルネがエリアスとマキュリーに声をかける。
「ねえ、貴女達のメンバーの子達と、この子を対戦させると良くわかるじゃない」
そう言ってメイドのエルフの子供の対戦を提案した。エルフの子供はどう見ても戦闘をした事の無いメイドだ。
「この子はギルドのランクで言うとDランク相当の子よ。マキュリーとエリアスを抜いたメンバーと、この子1人で対戦してみたら。メンバーの子達も、リオンが何に怒ったのか理解出きるかもよ」
「姉さん達、ありがとう。でも結婚式があるから、それが終わったてから対戦させてもらってもいいかな?
折角だから、私らも姉さん達の結婚式を楽しみたいし」
マキュリーがその場を納めて話をまとめる。アルネがその言葉を了承して、まずは騒ぎが収まった。
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