第70話
14階層に降りるとだだっ広いドーム状になっている。モンスターの気配も無い。
こんな所にセキュリティゾーンが有るとは聞いていない。慎重に進む。
「リオンさん、少し休憩しませんか?」すみれが疲れた顔で行ってくる。皆で中心から少し離れた場所で休憩を取る
「リオンさん達はこんなハイペースで進むのが普通ですか?」すみれが進む速度に驚いている。
「いや、目的がダンジョンダイブじゃ無いから、かなり早く進んでいるよ。普段なら各部屋とか調べまくってから移動するからもっと遅いよ」
「そうですか。正直私は付いて行くのに必死です」すみれが項垂れる。
「そんな事無いでしょう。別に闘っているわけじゃ無いし」アルネから突っ込みが入る。
「私は巫女です。戦闘は苦手です」すみれが必死に抗議する。
「所で桃の条は、暇していない? もし暇してるなら次の闘い譲るよ」カーリが何気なくきく。
突然14階層の奥がひび割れるように盛り上がり何かが出てくる。
アンデット・リッチが出てきた。まさかのフロアボスだ。体長10mを越える体で真っ黒い骨の体。強い魔力をだしながら出て来た。
「ゴガガガー」アンデット・リッチが復活の雄叫びをあげる。
アンデット・リッチが突然、自らの骨から折り剣を作って構える。
皆に緊張感が出る!!
出るけど。僕達3人は直ぐにいつも調子になり誰が行くかを話し出す。今回は皆、闘いたいらしくいつまでも決まらない。最終的に3人でじゃんけんすることになり、僕がチョキ、アルネとカーリがパーを出して僕が闘う権利を得る。
フルを呼び出し肩にのせ戦闘準備完了。火の上級魔法ファイアートルネードを唱える、フルとの完全な共同作業だ。アンデット・リッチの体全体を炎の渦が覆う。
「ゴゴゴゴー」声にならない声で叫ぶ。アンデット・リッチの手足が炎に焼かれ立てなくなり前にた折れ込む。地面に落ちた顔をめがけ、ファイアーラビリンスを唱える。一度に30本もの炎の槍が飛び出しアンデット・リッチの頭に刺さり倒した・・・・ そう見えた矢先に氷魔法を使い体全体を氷が覆う。アンデット・リッチが大きな体を捨て。2m位の大きさになる。
「キャシャーーーー」アンデット・リッチが怒りの雄叫び上げ襲いかかってくる。
サイズダウンしたアンデット・リッチの動きが早く魔法が追いつかない。刀を抜いて対戦するが、いくら体が小さくなってもその魔力や力は変わらず、さらに動きが素早くなったことにより、倒し難くなったと言うのが印象だ。
何度となくお互いの刃がぶつかり合い押し合うが勝負が見えない。僕が闘いを楽しんでいるとアルネとカーリからヤジが飛んできた。
「早く終わらせろ。後ろがつまってるぞ」
「私も暴れたい」等、普通では無い。
白狐に魔法を注ぎ「ライト」と唱える。
白狐の刀身が七色に光、刀をふるごとに綺麗な光がな七色に光る。
上手く行った。魔法を刀に乗せ攻撃する方法を模索していたが上手く行った。光魔法は白狐とも相性がいいみたいだ。
アンデット・リッチは光魔法が乗った刀に弱く、骨が切られる度に苦しそうな雄叫びを上げる。
アンデット・リッチが少しづつ下がるのにあわせて一気に攻める。アンデット・リッチとの距離を詰めアンデット・リッチの首をはねる。
「グモーーーーー」最後の遠吠えと共に倒れる。アンデット・リッチが倒れた後に1mを超える大きな魔石が落ちていた。体のサイズから見てこんな物なのだろうか?驚きながら魔石をしまう。
ここでレベルアップ上がったのがわかった。
リオン
レベル67
最大HP43680
最大MP61504
職業 テイマー、魔法戦士
耐性9/A
俊敏9/A
胆力7/A
筋力9/A
知力3/A
幸運2/A
索敵察知に5/A(察知レベルが90%上昇)
称号 龍王 5/D(ドラゴンより強い者)
魔法 レベル
火魔法9/A、水魔法9/A、風魔法5/A、土魔法6/B、光魔法8/A、闇魔法9/C 結界魔法 8/A 空間移動魔法1/A(行った事の有る場所に移動可能。知らない場所は不可)
基本スキル 剣術 9/A 槍術5/D テイムスキル 9/B 身体強化 9/A 筋力強化9/A(筋力を125%上昇 MP10使用) 体術 9/B 闇目 隠匿 威圧
カーリ
レベル66
最大HP 42500
最大MP36210
職業 武術家、災害級戦士≪獣人王≫
耐性2/A
俊敏3/A
胆力6/A
筋力8/A
知力2/A
幸運1/A
筋力超過8/A 狂戦士特有
称号 虎族の王
魔法 レベル
火魔法8/B、土魔法9/B
基本スキル 剣術3/A 槍術4/B 身体強化9/A 筋力強化9/A(筋力を125%上昇 MP5使用) 体術9/A 跳躍3/A 短剣9/A 鈍器7/A 盾6/C
アルネ
レベル66
最大HP 44012
最大MP70805
職業 魔法戦士、魔術師
耐性8/A
俊敏2/A
胆力1/A
筋力2/A
知力9/A
幸運6/A
魔力自動回復 9/A 黒い精霊専用
称号 精霊王
魔法 レベル
火魔法9/A、水魔法9/A、風魔法9/A、土魔法5/A、光魔法6/C、闇魔法9/S、精霊魔法9/A
空間移動魔法 3/A(行った事の有る場所に移動可能。知らない場所は不可)
基本スキル 杖術 5/B 剣術 9/B 闇目、闇衣(隠匿の上位スキル)、精霊スキル、全ての精霊の王(全属性の精霊魔法を使用可能)
ちなみにすみれと桃の条は隠匿魔法のお掛けでレベルがわからなかった。
15階層に降りた所で一旦セキュリティゾーンの拠点に戻る事になる。空間移動魔法で8回層に戻り休む事にした。
すみれと桃の条が何もしなかった事を理由にカーリが強引に食事の世話位と言ってやらせている。
≪主、少しお話が≫白狐の神妙な声が聞こえる。拠点から外に出ると白狐が表に出た。人の姿ではく白狐のままだ。
≪主、申し訳ございません。私の力不足で≫みなまで言わず落ち込んでいる。
≪これが終わったら白狐の祠に行こう≫
≪有難い言葉です。ですがそれでは万が一母上様と闘いになったら勝てません。私も使い物にならないでしょう。私の体が1つになれば問題無いのですが≫
≪出来ない事を考えても仕方無いよ。少しすみれにも相談してみるけど、今は和議の国まで行っている時間が無い。出来ることで最善を尽くすしかない。
白狐の万全な姿もみたいけどまずは先にやらないといけない事を片付けよう≫
≪わかりました≫白狐が一度頭を下げ元の刀に戻る。
拠点の中に入りすみれに話しかける。
「すみれ、白狐の祠はここから遠いの?」
「そうですね。1度港まで出て船に乗り換えて移動なのでおおよそ1ヶ月はかかると思いますね。船も海が荒れると乗れ無いので遅いともっとかかります。社に向かいますか?」
「検討中かな。白狐を元に戻すのはどのくらいかかるものなの?」
「それは時間はかかりません。ですが1つになった後、再度白狐様から認められる必要があるのでどのくらいかかるかは、リオンさん次第です」
「そっか。有り難う すみれ」一旦3階に作った自室に戻る。
白狐を手にした時はよかった。まだ僕も弱かったから、でも今は、刀を半分の力でも振れない、僕の胆力と筋力に刀が付いてこない。完全な白狐でないと全力には耐えれない。
もどかしい!!
いや、違うな。白狐は最初から何も変わらない。能力も強さも。
僕は駄目な主だ、自分の不甲斐なさを刀のせいにしてにげていたんだ。白狐はそれをせめる事すらなかったのに・・・・・
翌朝、何時もの練習に白狐を使う。普段は刃の無い刀を使うが今日から白狐を使いこなすための練習だ。
全身の動きに無駄を無くし、余計なリキミを無くし、正しく刀をふる。それだけに集中する。練習開始から1時間。
たった1回、たった1回だか、感じた。白狐の切っ先から空気が斬れ空間を斬った。爪先から刀の切っ先まで1つになった感覚。
これを忘れないうちに体に染み込ませないと。
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