第64話
リーンハルとルーニーを連れて空間移動をする。向かうはオランさん。
オランさんは元々魔族の住む国の奴隷の家族に産まれ、戦士として売られた人だ。だからこそ僕達がナーラ国に行くのを嫌がっていた。それが分かるから僕も辛いけどオランさんとの話しあいだ。
辺境都市のマリエラに来た。ギルドに入るり、オランさんをお願いすると執務室に入るように言われる。
部屋に入るとアルネ、カーリ、すみれがいた。カーリが緊張感を壊す。
「リオン?いつの間にリーンハルとルーニーにあったの? 勝手にイチャイチャしていないでしょうね」
「カーリ。そこじゃないでしょう」
「カーリさん、アルネさん戻ったんですね。」「良かった。何か心ぼそくて、嬉しい」カーリの何時もの話しにリーンハルとルーニーが安心した顔になって、安堵の声を上げる。
ライズが何故か嘆いている。
「リオン?どういう事? 私は貴方の考えがわからない!どうしてパーティーを無視するような事をするの?」
「僕はアルネもカーリも裏切っていない。当然、ルーニーとリーンハルも裏切ってはいないし、どういう事?」
オランさんがリーンハルとルーニーを睨むし、ライズは僕を睨んでいるし。
ライズが僕をにらみながら聞いてくる。
「リオン、聞いて良い。お前はなぜ女ばかり増やすの? 普通に考えてついて行けないのよ。わかる。リオンは器がでかいけど、女にはついて行けないの、貴方には理解して欲しい」
何かこの2人は間違った考えをしていないだろうか?
ライズの話しだと、僕が新しく奥さんをめとったように聞こえるし、オランさんは決めつけて入るように感じる。
「2人共勘違いしてないよね?
僕とすみれは何も無いからね。
まず誤解が無いように言っておく、すみれは白狐の社の巫女だ。生涯独身を貫きその生涯を全て白狐に支えるのが役目。
それをしないと白狐に逃げられるでしょ。今回パーティーを組んだのはリュックニーの攻略の為です」
「リオンごめんね。私達も何回もいったけど受け入れられなくて」カーリが申し訳無さそうに言う。
「英雄色を好むと言うがさすがだなリオン殿。これ程の女丈夫を相手にされていたとは、工藤にも教えてやらんとな」すみれが1人納得した顔をしている。
「すみれ。余計な事は言わないように」
すみれも何か勘違いしている。
「オランさん。オランさんはまだ何を怒っているのでしょうか?」
「リーンハルとルーニーの事です。貴方はどう考えていますか?この2人を妻として迎いいれるのですか?」オランさんの怒りが収まらない。
「オランさんは何の心配をしてるか判りませんがアルネとカーリとの関係性ですか?」
「それもある。さっきアルネとカーリに聞いた。アルネとカーリはリーンハルとルーニーを受けいている。でも私はリオンの態度が不明確だと思っている」
オランさんご何にこだわっているのかが良くわからない。
多分、1から説明するのが良いのだろうと思う。
「まず僕の優先順位と言うか考えていることから説明します。
まず規則です。この国では人族同士の結婚は認められています。人族と亜人族との結婚は認められていません。でも僕はアルネとカーリと正式な婚姻を望んでいます。僕が先に亡くなるのは目に見えています、それが僕としては最大の問題ですが。
次は、先が長い2人となら子供も少し後で問題が無いと考えています。であれば家族で慎ましく暮らせる場所を先にさがし暮らしたいと思っています。
最後はリーンハルとルーニーについてです。僕と付き合う、又は結婚すると言った話は今まで1度もした事がありません。
もし、今後、僕達の仲で話し合った結果としてリーンハルとルーニーの2人を受け入れる事になったとしても、何も問題は有りません。さらに、もし2人を受け入れたとしても子供等の問題は2.3年は先の事です。
今、僕達は大切な時期にいます。その大切な時期を壊されるくらいなら、拠点を変えても良いと思ってさえいます」真剣な顔でオランさんとライズを見ている話す。
「ひょっとして国を離れるのか?」ライズの顔色が変わる。
「まだ何も決まっていません。いませんがその必要を感じたら当然国をでます」
「リオンはオーヂエン 国に忠誠を誓っているのでは無いのか?」
ライズが少し慌てて、問い詰めて来る。
「僕はタイナー、モンナ、アルムの3人に忠誠を誓っています。この国では有りません。当然、この3人に何か有れば何処にいようとかけつけます。この3人が僕を不要と考えるならば、当然僕はその方針に従います」
「わかった。リオンがこの国を敵に回さないように我々は全力を尽くさないと行けないな」ライズが1人うなずく。
「リオン、所でリュックニーの攻略中だったな、何の用があって戻って来たの?」オランさんがようやく落ち着きを取り戻した。
「リュックニーのギルドの情報はあるんですよね?」
僕が聞くとオランさんがそっぽを向く。何だろう?こんな冷たい反応は初めてだ。
「なる程、オランさんは何か知っていて黙っているわけですね。仕方ない、リュックニーギルドの解体も視野に入れて動かないと行けないですね」
「わかった。話す、はなすからそんな事をしないでくれ。以前のギルドマスターは国境の冒険者を確認する業務に携わっているエンリール ルイルだった。所が2年前に突然ギルドマスターを辞めさせされて1職員になって、その後国境付きになっている。その後はギルドマスターはおいていない。受付だけが三名(サンミョウ)と言う女性だと聞いている」
「すみれ、その辺はどうなの?」
「私のわかる範囲では私の採用後に現在のギルドマスター、アルルカン ソーニャさんが来ました。私は新しいギルドマスターだと聞いている」
「オランさん他に知っている情報は有りますか?」
「私もそのくらいの情報しかわからない。だから直接エンリール ルイルに確認するしかない。私が手紙を書く、それをエンリールに渡して欲しい」
後日手紙を受け取る事にして一旦ラピスの部屋に戻った。
部屋に入ると女性陣に詰め寄られる。特にリーンハルとルーニーの勢いが凄い。
アルネが代表している話しをしてくる。
「さあリオン。どういう事か教えてもらいたいな?リーンハルとルーニーをどうするの?」
「どうするも何も今日初めて聞いた事に何て答えれば良いの?」
アルネが僕のほっぺをつねる。
「僕はさっき言った通りだ、先ずアルネとカーリとの結婚が先。それとみんなで生活できる場所を決める。それからでしょ。僕の考えは間違えているか?」
「いや、間違えていないけど」アルネのトーンが下がる。でも何故か嬉しそうだ。
「リーンハルとルーニーについても僕は好きだよ。だから一緒になることも良いと思う。でも、アルネとカーリの気持ちも聞いた事が無い。2人が嫌なら当然断る。2人が受け入れるならリーンハルとルーニーとも家族になる」
「別に差別をするわけじゃ無い、でも僕は不器用だ、だから傷つけない何て言えない。苦労かけない何て言えない。こんな僕と一緒にいて良いと言ってくれるなら。変わらず僕は大事する。それが僕の答えだ」
何故かすみれまで黙ってしまった。まあ、唯一の部外者だ、いずらいのかも知れない。
カーリが話しだす。
「私はリーンハルとルーニーと一緒で良い。獣人族って何人も奥さんいて、奥さんが多い程、男の価値が上がるって考えているの。リーンハルもルーニーも私は好きだし一緒にいてくれなら嬉しい」
アルネは違う考えらしい。
「私達、エルフ族はプライドが高いの、だから正直言うと嫌かな。でも、みんなのことは好きだよ。一緒にいたいと思う。それにリオンの血を1つの種族で独占するのは間違っていると思う。優先な遺伝子は全ての種族が平等に分け会うべきだと思う。だからリーンハルとルーニーがリオンと付き合ったり結婚する事は賛成」
ルーニーが話す
「私は最初、リオンさんを利用して少しでも強くなって学校の仲間を見返したかった。最初はそんな不純な動機だった。
でもリオンさんって、不思議何な魅力が有るって言うか、変に物を知らないし、ほっとくとどっか行ってしまいそうな、子犬を見ているような気持ちになるし。でもここぞって時の決断力や行動力が凄くてぐいぐい引っ張っていかれるし。気がつかと惚れてたって感じ。
正直に私だけを見て欲しい。でもアルネさんとカーリさんを大切にしている姿を見ると私も同じように大切にしてもらえる気がして、結局何が言いたいかと言うと、私はこの5人で結婚生活がしたい。って言うことです」ルーニーが真っ赤な顔をしている。
リーンハルが最後に話す。
「リオンさんは私をどう思っているか知りたいです。何でパーティーのメンバーにしてもらえないのか?何で何時も一緒にいてもらえないか知りたいです」
声が少し震えている。
「僕はリーンハルが好きだ。もちろん、ルーニーもカーリもアルネも同じように好きだ。今回、あえて分けたのは帰る場所が欲しかったから。要は僕のわがまま。
リーンハルの手料理は美味しい。頑張って帰った時にリーンハルがいて、僕を迎い入れてくれたら最高だろうな。そう思ったのが一番。
後は少しでも早く2人にAランクになってもらって一緒に行動的出来るようにしたかっただけだよ。他国のギルドでランクを上げるのは面倒だしね。リーンハル、傷つけたなら謝る、ごめんね」
「分かりました。リオンさん料理出来ないし、お部屋の掃除も出来ないし、私がいないと生活できないですからね。私がいるところがリオンさんの帰る場所だと言われたら断れ無いですしね。私もご一緒します」
カーリがリーンハルに抱きつき「なに上から言ってるの。嬉しいくせに」と言って騒ぎ出した。すみれがこっちを見てなんか呟いている。でも無視。
なんか女子会が始まり、逃げるようにハマイルさんのお店に来る。ハマイルさんをお願いすると。商談を終えたハマイルさんが出てきた。ハマイルさんにシルバーバックを卸す。珍しい素材にハマイルの目が輝いている
「これは何処で捉えたのですか?」
「リュックニーです。リュックニーにいるといくらか見つかるはずなので、またいたら持って来ますね」
「有り難うございます。話しが変わりますがお店を辺境都市ビルルマに出店しようと考えいまして、辺境都市ビルルマに来ることが有ればお寄り下さい」
「分かりましたその際はお願いします」
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