第57話

夜、交代で寝るか話し合いが行われたが無駄だった。眠くなるとみんなで寝てしまった。本当、緊張感が無さすぎ。


でもカーリとアルネに挟まれて寝るって幸せ。


夜明け前に目が覚めフルを連れて宿を出るフルはテイムしたスライム 炎の希少種だ。少し歩くと大きな木があった。フルの餌やりをかねて木に登る。フルが勢い良く葉っぱを食べている、本当に2.3日で全てを食べ尽くすじゃないか。そう思うくらいの食欲だ、いつ見てもスライムの食欲には驚かされる。下から音が聞こえて見ると、木の下に黒ずくめの集団が集まっていた。数にすると10人位だろう。

耳をすますと「あの宿にダークエルフの娘と獣人族の娘がいる、あの2人は奴隷商人に売り飛ばしてかまわん。男はみつけ次第殺せ。ドラゴンを捕らえることが出来なかった、こんどしくじると俺達の命が危ない。分かってるだろう」


どうするか? 今、起こすと機嫌悪くなるだろうなあの2人。

フル食事をしているように伝え一旦空間移動魔法を使い宿の部屋に戻る。マジックバックを付けてまた木の上に空間移動をした。マジックバックから練習用の刃がついていない刀を取り出す。


下に集まった黒ずくめの隙をついて木から降りる。集まった黒ずくめ達を倒す。

レベル差が有りすぎるのだろう、黒ずくめ達の動きが遅すぎて止まったように見える。刀を軽く当てるように振り抜き倒して行く。出来るだけ殺さないように気を付けるが何人かは最初の一太刀で絶命している。


最後に黒服の親玉を押さえつけ話しを聞くと和議の国の四聖獣を集める為の活動だと言って仕込んでいた毒を飲み絶命した。やはりガード ハバルの所に来た奴らと一緒だ。しかし四聖獣を集めるって言っていたが、確か、玄武、朱雀、白虎、青龍だったよな。この聖獣のの内どれかがこのリュックニーにいると言うことか?


考え事をしていると、ひとしきり食事を終えたフルが戻って来る。フルを連れて宿に戻る。


まだ夜が開けていなかったのでベットに戻り寝てしまった。不思議と僕がベットに戻ると2人がくっいて来て抱きついて来る。本当は起きているのではなかろうか?そう思うが、きにせずに寝てしまった。


リュックニーの入り口に来た。昨日と雰囲気が違い草が地面に生えている。

不思議に思いながら中に入る、あい変わらず通路しか無いが草のお陰で少し歩きやすい。


100m程すすみ横穴を確認、中にスライムがいる、オーガの姿はなかった。スライムを倒してもしかた無いのでそのまま進む。さらに200m位進んで下につながる階段をみつける。奥の隠し部屋を見たがオーガはいない。

ここまで何も無いと何か誘われている気がするな。

「ねぇ、何か簡単過ぎない?」アルネが同じ事を考えている。

「そうだね。下に降りたら沢山要るんだろうね」

下に降りると部屋になっていて奥に通路が見える。部屋の中に馬頭鬼【メズキ】がいる、オーガでは無いにしろ、オーガに筆記する狂暴な性格だ。

アルネが杖を出すとソイルスピアを唱える、

馬頭鬼が少し後ろに下がりソイルスピアをかわすがアルネの作ったソイルスピアは馬頭鬼の顔近くまで伸び動きを封じてしまった。アルネの持つ杖はハンキーさんが作った特別性で杖の下が槍先みたいになっている。その杖の先で馬頭鬼の首を横に跳ねて終わらせる。


「本当この杖、使いがってがいい。魔力も消費しないし楽でいいわ」アルネが馬頭鬼をマジックバックにしまいながら話す。


馬頭鬼倒して部屋を抜ける。急にジャングルが広がった。天井が高く、広い。大きな樹木が生い茂り、ウルフ系や亜人系のモンスターが出てきそうな場所だ。


茂みをかき分けて進むとモンスターの気配を感じる。少しづつ近くとサーベルタイガーの群れがいる。サーベルタイガーはビックタイガーを強くしたようなモンスターで名前の通り上下に牙が飛びしている。


サーベルタイガーは個体差が大きくB~Aに分類される、それにしてもオーガ、馬頭鬼にサーベルタイガーって、流石に低階層で合うモンスターじゃないよね。いったいどうなってるやら。


サーベルタイガーに気づかれ無いように進むと食事中だった。だったが、何とオーガだオーガを5匹で食べている。


サーベルタイガーがオーガをおそう何て考えられない。考えられない事が起こっている。


食事に夢中のサーベルタイガーを先に倒す事にした。

刀を抜いて飛び出し近くにいた1匹目を体の真ん中から切断した。

僕の襲撃に気づいていない向かい側のサーベルタイガーの頭に刀を刺すと刀が貫通する。残る3体は頭を引くくして狙いを定めるように見ている。

僕が関係なく、手前のサーベルタイガーから切り捨てるように倒した。


サーベルタイガーをマジックバックの中にしまい、周りを確認するとオーガだけでなく鎧ウルフ、ミノタウロス、サーベルタイガー等の死体が何体もあった。

入り口にいた馬頭鬼は僕達が倒した。このモンスターは他の冒険者が倒したのだろうか?ひとしきり周りを捜索したが生きたモンスターはもちろん、冒険者の存在もなかった。2階層のジャングルを抜けて下に降りる階段を発見。


今日は2階層で終りにして戻る。誰かダンジョンに詳しい人に話しを聞いた方がいいだろうと思う。すでに亡くなっているモンスターをマジックバックにしまいダンジョンを出る。

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