第55話

オランさんから正式にリュックニーに入るギルド許可証を貰う。その後ライズから出国許可証を貰いリュックニーに移動する事にした。


オーヂエンから西に10km施すすんだ辺りから燐国、ナーラ国の国境が有る。国境の5kmまではオーヂエンの兵士が管理しておりわりと治安がよい。ナーラ国の方はわからないのが心配だ。


馬車に揺られたカーリの機嫌がすこぶる悪い。乗り物酔いを通り過ぎて怒り浸透している。


レベルの高いカーリの怒りを感じてかモンスターが近くから消えていく。

馬車の操者が今日は珍しくモンスターがいないと喜んでいるがその原因の一つかもしれない。ナーラ国の関所まで来て手続きを行う。


人はいないもののモンスターの活性化のせいで時間がかかる。

特にオーヂエンからの冒険者はギルドの職員が念入り調べている。


僕達の番が来た。担当はナーラのギルド職員エンリール ルイルさんにギルドペンダントを見せる。

オランさんからもらったリュックニー討伐証明書を提出。職員のエンリールさんから「今回は有り難うございます。支援に感謝します。リュックニーに向かう車両は別に有りますのでそちらにお乗りください」

そのように言われ馬車の到着を待つ。僕達以外にも、凄そうな冒険者がちらほらと見える。皆落ち着があり、いかにも強そうな雰囲気を醸し出していた。リュックニー行きの馬車に乗り揺られること1時間ナーラのギルドに付く。それからリュックニーについての説明を受ける。


リュックニーのギルドは、でかかった。5階建ての建物で一昔前は相当混雑した場所だと思われる


元々最深部が80階以上有ると云われており、初心者でも5階層位は入ることが出来るダンジョンなのだが最近になり、1階層にロードオーガが出現。AランクやSランクのパーティーが全滅しているらしい。僕達、冒険者に求める事は行方不明の冒険者の捜索とロードオーガの討伐。


依頼の全てがナーラ国からの依頼となっている。先ずは宿を探す事にした。各地から、冒険者が集まって要るようだが、やけに宿が少ない。


どの宿も前払いしか受け付けない様になっている。戻らない冒険者に後払いは許さないのだろう。

リュックニーの入り口近くに古びた宿を発見。話しを聞くと直ぐに停まれた。但し前払い。

1月分の宿賃を払い宿に入る。宿の親父さん。サシテ ワンダールさんにリュックニーの情報を聞く。


「あんたらもダンジョンかい? 止めた方が良いよ。今のリュックニーは殺人ダンジョンだ。本当に何でこうなったのか?2年前からおかしくなってしまった。あんな所に潜るなんざ命のいらない奴がすることだ」


「冒険者は帰還しているのか?」僕が聞く

「この2年で1組だけな。そいつらはオーガにあったとたんにげだしたのさ。お陰でオーガの存在やら色々分かった。最近もどこかのSランクだと吹かした奴らが入ったが、全滅だよ。オーガの奴ら死体を入り口にばらまきやがって、我々を威嚇してやがるんだ」


スタンビートでもって起きて要るのか、Sランクのレベルが低いのか今一つ分からないが、先ずはダンジョンダイブだ。


持って行くものを準備して体調を整える為に1泊してから向かう。


馬車を乗り継いだカーリが夜になっても体調が戻らずに苛つきを荒わにする。宿の周りからモンスターの気配が一気に消える。それどころか、冒険者の気配も消えた気がする。


翌朝、ギルドに行き。依頼を受ける、と言ってもロードオーガの討伐と冒険者の捜索だけの依頼を受けた。受付嬢からは無理せず逃げる時は逃げて下さいと言われた。


ギルドの手続き中にカーリがからかわれる。

「お姉さん。おじさんと良いことしようか、お前は奴隷じゃないんだろう。こんな所で死ぬこと何かねえーよ」


ナーラ国では奴隷制度が有り、獣人族はまさに奴隷が多い。僕がカーリを連れて外に出ると、数人が追って来た。

「おい田舎者。お前らにリュックニーの攻略は無理だ。その前にその後の女共をおいていけ命だけは助けてやる」


そうほざいている奴がいる、何か腹立たしい。異常に腹が立つ。こんな無礼な物言いは初めてで、どうしても我慢ができない。


黙って刀を抜くとオトコ達の目を切る。男達は何が起きたかわからないのか、倒れこんで何かを叫んでいる。間に合えば誰かがヒールをかけてくれだろう、僕にはこんな連中を助ける義理はない。


それを男連中を横目にリュックニー向かう。リュックニーについて、入り口前に来たが、冒険者は僕達以外誰もいない。その事が今回のリュックニーの問題の大きさを物語っている。


入口を入り辺りを見渡す。洞窟系のダンジョンだ。、辺りが暗くじめじめしている。歩きにくい。


最初は1本道で先が見えない。何処かで分かれ道が有るだろうと思う。

少しづつ進み途中で部屋みつける。入口から100mを進み確認出来るのがこの部屋だけだ。分かれ道もない。


辺りを確認してた部屋に入る。

レットオーガ1匹とオーガ4匹がいる。オーガはBランクでレットオーガはAランク相当のモンスターだ、確かにパワーレベリングだけでレベルで上げたパーティーには厳しいだろう。


「私が行く。ストレス発散だから、誰も来ないで」カーリが突進する。

カーリが両手に短刀を持ちオーガの首を次々とはねる。4体のオーガは反応できずに倒れた。

レットオーガが何が起きたのかわからないっと要った顔だか流石Aランクのモンスター、危険を察知して構える。その太い腕を顔の前に出し攻撃を避けようとしている。

カーリが気にせず肘から上を切り落とした。レットオーガが逃げ出すがそれをゆっくりとした動きで捕らえ、倒す。

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