第22話
アルネがリーンハルとルーニーの手を引き部屋に連れていく。カーリは嬉しそうだが、リーンハルとルーニーは少し緊張している。
仕方なく後ろ付いて行くと途中でハマイルさんと会う。
食事出来る場所を教えてもらった。後で行きますと伝えて部屋に行く。広い1部屋の中にベットが4つもある変わった造りだか、当分は5人での生活になる。
ルーニーがただで泊まるのはと言って食事の世話等をリーンハルと共にしてくれる事になった。
生活力0の僕には願ったり叶ったりです、ご飯は作れないし、掃除や洗濯、買い物もおぼつかない、自慢になるくらい生活力0なんです。それと正直に、アルネは几帳面でカーリはめんどくさがりとなかなか折り合いがつかない。これで何とか生活の目処が立った、少しほっとしています。
今日はルーニーとリーンハルの歓迎会を含めてお店に来た。
ハマイルさんから教えてもらったリンゴの卵亭、中に入ると意外に綺麗で高そうなお店だった。
ハマイルさんの紹介と伝えた所、奥の小部屋に案内された。個室はここ1ヵ所しかなく戸惑ってしまう。
女将さんのような人が来て
「主人からおもてなしするように承っております。ゆっくりしていって下さい」
「すみません。ここはハマイルさんのお店なのでしょうか?」 思わず僕が聞く。
「ハイ、他にも宿、食堂、武器屋等この場所に有るお店は大体主人のものです」
「そうでしたか、有り難うございます」
凄い。ハマイルさんの凄さに驚いてしまった。 ハマイルさんって、凄いやり手の方なのね。 見た目は普通の中年太りのおじさんに見えるのに。
リーンハルが僕の事を聞いて来た。
「リオンさんはどういう人なのですか?国王陛下や辺境伯以外にもハマイル様のような豪商の方とお知り会い何て」
「僕は只のテイマーです」
カーリとアルネもリーンハルに同調する。
「いや、絶対何か隠しているでしょ。白状しなさい」 と迫ってくる。
「何度も言うように僕は只のテイマーです。それも、テイマーの能力が弱くて家を追い出された情け無い奴ですよ」
カーリが近ずいて来てヘットロックをかける。ちょっと胸が顔にあたる、カーリわざと当ててるよね。
カーリが面白そうに胸を僕に押し付ける。
そんな事をしていると料理が運ばれて来てみんなで歓迎会が始まる。やっとヘットロックから解放された。
◇◇◇◇◇◇◇◇
翌日またラピス ダンジョンに来た。昨日の続きだ、中心の通りから左に入り3本に枝分れした真ん中に入る。いたのはスライムだ。
ビックスライムが2匹、ブルースライムが4匹、スライムは何度も倒したと言うリーンハルとルーニーに頼む。
2人共に、てきとうに剣で切りつけて何とか倒している。ビックスライムが酸性毒を吐き2人に応戦している。
剣が中々スライムの核に入らずてこずっていたが、何とか20分程で倒し終えた。
「良く頑張ったね」と声をかける。
リーンハルとルーニーが嬉しそうに笑った。 リポップするのを待ってスライムの講義を始める。大体30分でリポップした。
僕が白狐を抜いてブルースライムの中心を突き刺す。
「まず、スライムの核に刀を通す。これが基本、小さいスライムなら。どんな武器でも倒せるけど、大きな個体になると核を壊す必要がある。
あとアンデットスライムって言うスライムのモンスターがいる。これはSランク相当でかなり倒しにくい。
どうたおすかは同じで核を壊す。これからは意識して核を狙うようにね」
「手本を見せるよ」 ビックスライムに向かい1匹目を上から切る。体の中心を丁寧に真っ二つにする。 もう1匹を真っ直ぐに突き刺して核を壊す。
「スライムは攻撃を受けると強酸性毒を出す。その、強酸性毒には注意が必要、弱いモンスターと馬鹿にしてると足元すくわれる事もあるからね」
リーンハルとルーニーが「初めて聞いた、一緒に来て良かった」と言っていた。モンスターについて詳しい事は何も知らないらしい。まあ、スライムなら適当な木の棒でも倒せるししょうがない気もするけど。
中央の部屋の詳細をアルネが記録。最後の左端の部屋に来る。
資料によるとコボルト部屋となっているが見当たらない。念の為にリポップするまで待つことにする。
待つ事10分で出て来た。他の人が倒した後だったようだ。
リーンハルとルーニーは初めてだと言う事で先ずは僕がお手本を見せるとこに。
コボルトは120cm位の背丈で犬の頭に人の体、体毛が多いモンスターでナイフや剣等を持っている。
動きはそんなに早くはなく、初心者でも倒し安いモンスターだ。
出て来たコボルトは3匹、1匹づつ倒す。 3匹まとまっていたので先ず2匹を蹴飛ばして転がす。
残った1匹目の首を斜め上から袈裟切りする。
続いて起きて来た2匹を1列に並ぶように前に立ち前のコボルトを左横から切る。首が落ちて倒れる。
「ギャオ~ン」と最後のコボルトが声を上げるが頭に刀を刺して終わらせる。
「コボルトは子供位の力しか無いから簡単に倒せるけど、複数が同時に出て来ると、最初のうちはやられる可能性もあるので注意が必要。
弱点は殆んど人と同じだから、首 腹部 胸等をきちんと切り落とす事、出来るかな?」
「「やってみます」」リーンハルとルーニーが声を揃える。
カーリとアルネはやることが無いから暇かなと思っていたが以外に弱点やモンスターの急所等知らないらしく参考になる言って一緒に話しを聞いていた。
30分程するとリポップした。リポップしたけどコボルトにしては一回り大きな個体が出た。何故かコボルトキングが出た。
コボルトはEランク相当だけどコボルトキングはDランク相当、動きも早く力も大人並みに有る。
カーリがコボルトキングを倒したいと言って来たのでコボルトキングをカーリが、残りのコボルトをリーンハルとルーニーが倒す事になった。
「カーリ、必要以上に力む癖があるからねリラックスしてね。
リーンハルとルーニーはカーリがコボルトキングを倒した後、首を狙って切る。ミスしたら一回離れて再度挑戦。わかったね」
「「「はーい」」」 カーリが勢い良く飛び出しコボルトキングの後ろに回る。そして単刀でコボルトキングの首を落とす。
ルーニーとリーンハルが各々左右に別れコボルトに向かう。コボルトの動きがゆっくりとしとて動かない事もあり1人づつ3匹のコボルトを倒し終了した。
ルーニーとリーンハルが嬉しそうにレベルが上がったと言って喜んでいた。
「リオン、コボルトの動き変じゃなかった? 他のモンスターと違って動き鈍かったよね」
「アルネもそう思う? もしかしたらリポップした後、数秒間動けないのかも知れないね」 アルネが、なる程と言って地図に情報を記載した。
_____________________________________________________
ホラーの週間ランキングになりますが 44位と高い順位を頂きました。
何であれ高い評価を頂いた事に驚きを覚えています。
いつも読んで頂き応援して頂いている皆様のお陰です。これからも面白かった、楽しかった。
そう言ってもらえるように努力していきたいと思います。
有り難うございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます