第17話
ギルドを出るとカーリさんから
「リオン。折角、マリエラの中心部に来たから何か欲しい物は無いの?」
何かと聞かれ武器屋が見たいと伝えた。カーリさんお勧めのお店に案内してもらえる事になった。
ついて行くとギルドから随分と離れ、町外れのお店に来た。見た感じ建物もボロく武器屋とは思えない佇まいだ。
カーリさんがささっとお店に入る。店主のような人が1人いた。
中を見ると刀、剣、ヤリ、大鎌、鈍器、レイピア、等凄いアイテム数を揃えている。
店主から声をかけられれた
「お兄ちゃんが持ってるの刀だろう? 何処で手に入れた?」
「これは祖父の形見です」
「見ても?」そう言われ刀を渡す。
「これはもはや、使い物にはならんな。手入れがされていない、折角の業物が だいなしだ。新しいのに変えな」
手入れはしたことがない。確かに刃こぼれがあり刀身も傷んでいる。見ただけで分かるなんて凄いな。
「すみません。手入れの仕方が分からずにそのまま使い続けていました」
「このへんの物なら同じ技物だ、好きなものを選びな」 指定された物を見る、確かに凄い物が並んでいる。
≪待って≫誰かに声をかけられた気がする。
声の方に近付く。一振の刀が立て掛けてある。
それを手に取ると九尾の白狐が現れる。
≪君が僕に声をかけたの?≫白狐が黙って頷く。
白狐に手を差しのべる≪一緒に来るか?≫
白狐が僕と同じ位の男の姿になった。そのまま握手をすると白狐が笑い刀に戻る。
何かテイムした時の感覚ににている。そしてこの刀が欲しいと店主に声をかける。
店主が立ち上がった。意外に背が高く驚いてしまう。この国の服装とは違う物を着ている。
驚いた顔でこっちを見て「それを選ぶとはなかなか見所がある奴だな、お前名前は?」
「僕はリオン。テイマーです」
「リオンか、カーリの男か?」店主がカーリさんを見る。
「違う」カーリさんがかなり慌てている。
「何だカーリ違うのか?」
カーリさんがさらに慌てるように否定した。
「リオン、私は刀鍛冶の十代目 神谷 一文字と言う。君の選んだ刀は三代目 神谷 一文字の遺作で一文字 白狐。
私の故郷の和義の国で伝説と言われた''九尾金毛の白狐‘’の毛と骨を使った刀と言われている。この刀は妖刀と言われて持ち手がいなかった。
だからこの刀が君と出会えてよかったよ」
神谷 一文字は代々 刀鍛冶の棟梁に与えられる称号。和義の国の刀鍛冶の頂点に立つ人物。
「神谷さん、妖刀とはどういう意味でしょうか?」
「刀を抜いてご覧」
刀を抜くと刀身が七色に光る。刀身は刃こぼれすることもなく、常に輝きを放つ。魔力を込めると七色に光り、そして持つものに力を与える刀、ただ気に入らない者の命を奪うと言われる妖刀 白狐。持った時に気に入らなければ持った者がしぬ。そう説明を受けると納得してしまった。テイムしたあの感覚は本当だった。
神谷さんが感慨深く言う
「お代はいらない。やっと持ち手に出会えた。この白狐への餞別だ、それと使った後は刀を拭いて欲しい。
この刀は自己修復するから基本的な手入れは不要だ。君にぴったりだろう」
「神谷さん、そんな凄い物を頂いて良いのですか?」
「 構わんよ。寧ろ君の手元にある方が良いだろう」そう笑いながら言う。
「ところでカーリさん、神谷さんと親しい見たいですがお知り会いですか?」
神谷さんが代わりに答える
「カーリはこの店のオーナーだよ。と言っても一切お店には関わらないけどな」
「俺が旅をしている時にカーリに拾われたんだよ。食うもの無くもうすぐくたばるって思った時に、カーリとアルネが拾ってくれて、この場所で商売出来るようにしてくれたってわけだ」
何かざっくりとした説明だけど、そうなのね。その後、アルネさんがお腹すいたと騒ぎだし神谷さんと別れて食堂に行く。
その後もアルネさんとカーリさんとの訓練が続く。訓練が始まり早、半年。今やカーリさんの攻撃を受けつつアルネさんの魔法攻撃をかわす訓練を常に行うようになった。
レベルもかなり上がった。
レベル20
職業テイマー 魔法戦士
最大HP16080
最大MP18800
耐性6/B
俊敏1/A
胆力2/C
筋力6/B
知力1/B
幸運6/B
索敵察知に変更3/C(察知レベルが50%上昇)
魔法 レベル 火魔法3/C、水魔法6/D、風魔法7/D、土魔法3/D、光魔法8/C、闇魔法9/E 結界魔法 5/E
新たに闇魔法と結界魔法を取得した。
驚いた事に属性が無いと思っていた闇を取得したのだ。
基本スキル 剣術 5/B 槍術4/E テイムスキル8/B 身体強化 6/B 筋力強化8/C(筋力を80%上昇 MP10使用)
闇目(夜も昼と同じように見える)
隠匿(敵に見つかること無く移動ができる)
威圧(敵を威圧して圧倒する)等新しいスキルを取得。
ギルドランクは引くくてDランク。ギルドの要求を無視してレベルあげと実戦練習ばかりしていた、その為ランクは何も上がらない。
唯一、Dランクに昇給して、テイマーの他に魔法戦士の職を手にした。
魔法戦士は剣に魔法を乗せ戦う事ができる職種。
自分の持つ魔法を使い武器強化をして属性魔法を放つ事が出来るようになる。
優秀な者になると片手で剣を持ち反対の手で魔法をな放つ離れ業を行うものも入るらしい。
流石そんなまねは出来ない。今は無手でカーリさんとアルネさんの2人を相手に訓練中。カーリさんの攻撃を押さえつつ覚えたての結界魔法でアルネさんの魔法を防ぐと言った事を1ヶ月程していた。
その日はカーリさんの拳を左手で止め、アルネさんの攻撃魔法を結界で止める。2人も気付いているようで強烈な攻撃が来ない。2人がかけよって来た。辺りを警戒して緊張が走る。
このところ、強いモンスターの気配を感じる事が多い。普段はギルの気配を察知してモンスターは近寄らない。恐らくパワーバランスが崩れているのだろう。
ドン。ドンと歩く音が聞こえる。山と思う位の巨体が近付いて来た。来たのがマウンテンドラゴン。陸ガメを巨大かしたようなモンスター、高さが優に15mを越える大型種のモンスターだ。
アルネさんとカーリさんを押さえる。
「僕が行きます」
2人共止める気は無いようで「「いってこぉーい」」と送り出してくれる。
このモンスターはドラゴンのように硬い鱗と甲羅におおわれている、甲羅は割ることが出来ないと言われる強度を持つ。
体が硬い甲羅と鱗でおおわれ、ドラゴンフレイヤーを吹き、巨体とおもえない素早さで動く。まさにSランクのモンスターだ。
白狐を構え目の前にたつ。マウンテンドラゴンが僕を見て
「食いごたえの無い奴だな、良い、私は腹が膨れている見逃してやるから何処とでも行け」そう威嚇してきた。
モンスターは自分より弱いモンスターを威嚇し、動きを止めて補食したり、戦いを避けたりする。
「悪いけどここから先は行かせられないね。おとなしく帰れば命は助ける」僕が戻るように促す。
「ガハハハ、小僧気に入ったぞ。一思いに踏みつけてやろう」
あの巨体からは信じられない速度で動き、後ろ足の2本で立つ。前足で地団駄を踏むように足を連打する。余りの速さにいくつもの足が見えた。
頭の上に結界魔法を張りつつ、マウンテンドラゴンの足をかわす。隙をみてハイ・ライトを唱える。
これは強い光を出す魔法、倒すのが目的では無く、マウンテンドラゴンの目の前で強烈な光を出し目眩ましをする事が目的だ。
ドスンと前足をおろし吠える「この臆病者、まともに戦う事も出来ぬのか?」
ハイ・ライトの強烈な光で、まだ目も見えていないようで頭振りながら落ち着きを取り戻そうとマウンテンドラゴンが頑張る。
その隙にマウンテンドラゴンの弱点、首の根元、その真下に来た。
唯一、鱗が無く急所と言われる首の根元に白狐を突き刺す。そして一気に刀を振り下ろし首を跳ねる。
マウンテンドラゴンが落ちて来るので結界魔法を強く張り、落ちてくる衝撃に耐える。
何とか身体強化、筋力強化は使わず倒せた。 マウンテンドラゴンの体が地面にドシンと落ちて戦いが終わる。
またレベルが上がった。最近レベルが上がる事が無くちょっと嬉しくなる。
レベル21
最大HP16800
最大MP19000
職業 テイマー、魔法戦士
耐性6/B
俊敏2/A
胆力6/C
筋力9/B
知力5/B
幸運8/B
索敵察知に変更9/C(察知レベルが50%上昇)
魔法 レベル 火魔法3/C、水魔法6/D、風魔法7/D、土魔法3/D、光魔法8/C、闇魔法9/E 結界魔法 8/C
基本スキル 剣術 8/B 槍術4/E テイムスキル 9/B 身体強化 6/B 筋力強化8/C(筋力を80%上昇 MP10使用)
闇目(夜も昼と同じように見える)
隠匿(敵に見つかること無く移動ができる)
威嚇(敵を威圧して圧倒する)
やっぱりなかなかスキルやHP.MPが上がらない。
レベル50の壁があると言われている。これは殆んど人がレベル50を越えることが出か無いと言われる壁だ。
レベル50はSランクに該当する能力、大体レベル30を越えた辺りからレベルが上がらなくなり、殆んど人がレベル40を越えることが無いと言われている。
けど僕の目標を達成するためには、レベル80は越えないといけない。
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