第11話

スカルプから申し出が出る「その、フェイスガードを外して頂きたい。正騎士以上の者を呼んでいないか確かめたい」


正騎士がフェイスガードを外す。スカルプが驚き声を無くす。 誰あろう国王 タイナー サバス イーヂエンその人だ。


「スカルプよ、私は幼いリオンに本気の対戦を行いそして負けた。だからこそ冒険者としての夢を諦めた。

それ程の実力者を勝手に首都から追い出し。なおかつ殺そうとした先ずはその言い訳を聞こうか? これまでのお前の愚行をどれだけ私が目をつむったと思っている?

もう少し自分の実力を知る必要が有る。お前もアメール村までこい。そして真実を知れ。それが叶わぬなら、お前に家族との時間は無い」


◇◇◇◇◇◇◇

決戦の日


オーヂエン国の王と王妃が千の騎士を従えアメール村に来る。ここにリオンの将来をかけた王との対戦が始まる。


アメール村の半分を囲うように騎士が立ち並ぶと、アメール村の門を叩く音がした。


門が開くと辺境伯のライズ シーナ マエンが出る。騎士が馬から降りること無く口上を言う。


「国王陛下、王妃殿下がお越しだ道を開けよ」


辺りに緊張感が走り騎士が構え出す。


「タイナーとモンナが来ているのか?なら2人が直接来ればいい。この私が出てきているのに失礼であろう」 騎士が何とか踏み止まり


「しかし辺境伯、此度はお忍びではありません。分をわきまえ下さい」


ライズが怒りに震える「貴様この私に口答えするのか? ならこれよりこの辺境伯の私兵と貴様は事を構えると言うのだな? 豪気な事だ。良いぞ私は売られた喧嘩は買うことにいている」


ライズが村に向かい大声で叫ぶ「皆のもの、こんな戦争も知らない弱虫どもに真の戦が何であるか見せてやれ!!」


「「「おーーーー」」」村のなかから怒号が響く。


「まてーー」「その争い、私が預かる」国王タイナーが出てきた。


「ライズ、お前は国を割るつもりか? お前も伯爵であろう? 国の為にならん事をするな」


「お前が悪いのであろう、タイナー。こんな礼儀を知らん者に口上を任せる等、戦をする以外の答えが有るか? それとも国王になって、ひよったか?」


ヒュン、ガキン。


リオンが飛びたし刀をふりライズの前に立つ。国王付きの騎士がざわめく。打たれた弓矢が全て落とされた。


リオンが膝をつき平伏する「太陽なる国王陛下に置かれましては、お元気なお姿を見ることが出来、幸せに存じます」


顔あげてさらに言う「何故、信頼厚い辺境伯に毒のついた矢を放ったのでしょう? 陛下は本当にこの国を半分に割るおつもりですか?」


リオンの話しを見計らったように数本の矢が飛んできた。リオンが刀を抜くと全ての矢を切り落とす。


「モンナ、今矢を放った者をここに引き立てよ」

国王の声が響く。 王妃を呼び捨てにし、なおかつ引き立てよとは、国王の騎士達がその言葉に驚く。


鎧を見にまとい馬に乗り、2人の兵士を引き連れて来た。 騎士達が驚き道を開ける。王妃であるモンナが前線に出てきた。

騎士の1人が前に出て膝をつき進言した

「王妃、何をなされてらっしゃる。そのようなこと我々騎士にお命じ下さい」


「よいのです。陛下の命令にしたがったまで、貴方達が気にする事は有りません」歴戦の強者たる物言い。

ライズ辺境伯を睨みいつでも戦いの準備がて来ている事を行動で示した。


そして2人の兵士が国王の前に来た。


タイナー本人が直接2人の首を切り落とす。 「ライズ辺境伯、このタイナー謝罪のしようもない。このような輩を連れていたこと恥ずべき行為、許してくれ」


国王であるタイナーが、家臣である辺境伯に謝罪した。その時王妃のモンナも馬から降りさらに膝をつき謝罪したのである。


辺境伯の行為は行き過ぎた行為であることは誰が見ても当たり前の事だ。ただその行為が国王騎士団、辺境伯の私兵、アメール村の中に入る冒険者の全ての怒りを抑えた。


ライズが平伏し「我が麗しき太陽たる国王陛下、この度の失礼をお許し下さい。

幼き頃より共に歩んだ時間が長いせいか、陛下の優しさに甘えているせいか、いまだに言葉使いが治らずご迷惑をおかけしました。

モンナ王妃に置かれましても、私のような者にはそのような気遣いは不要でございます。改めてお詫び申し上げます」


タイナーが騎士を見渡し「これより私はアメール村のギルドマスター、リオン、 ライズ シーナ マエン辺境伯と込み入った話しがある。モンナお前も来なさい」


「それとスカルプを呼び門の前で待たせておけ。スカルプには騎士4人をつけ監視するように、わかったか」 「「はい」」騎士達の声が響く。


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投稿遅くなりまして申し訳ございません。

予約投稿したと思っておりましたがしてませんでした。

時々こんなポカをする事も有りますが暖かい目で見て頂けると嬉しいです。

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