#33 船長《キャプテン》タドコロ
「しっかし、ビビった~。タドコロのシューティングスキル、チート
着物風のデザインがカッコいい、〔騎士〕モードのユウキは肩をすくめて大きく両手を開いた。
ユウキは顔だちがスッキリ垢抜けているから、
映画の登場人物みたいだ。
「ユウキ大袈裟な」
「クローズド中とはいえ結構な人数いたよな、全回ランキングトップとかなに~」
「あんまり上手い人と一緒にならなかったんだよ」
「いや、俺の倍ぐらいの得点を叩き出してる人はいた。タドコロがその上をいっただけで」
「一応[
俺の衣装はスペーススーツにケープジャケット。
[
いや、初期設定コスチューム
カラーがブラックだと昆虫みたいだって言われて、アイボリーにした。
シンプルで独特なシルエットが衛生作業服みたいでがっかりだった。
正直、リアルの服でもこんなの着たくない。
同じ初期設定でも、[騎士]モードはカッコいいのに、[船長]モードは手抜きなんじゃないか? と納得いかなかった。
ユウキはそんな俺をげらげら笑ってたけど。
でも、今、俺の
パンツは光沢のあるストレッチ素材で、足にピッタリしてカッコいいし、
ケープジャケットは、金糸の刺繍が高級そうな濃い青のテープラインが入ってスーパーカッコいい!
ダメ押しのように胸元に付いている金色のメダルは、「この
全部シューティングアトラクションのランキング報酬で手に入れた。
なかなか気に入っている。むふっ!
「シューティングゲームは良くやんの?」
注文した食事を、俺にも手渡しながら、ユウキは自分の口に放り込む。
俺らは
「うん、結構好きなんだ。ていっても、オフラインでだけど。ミリとひたすら勝負してるだけ(笑)」
「あぁ~、理解した」
「そこそこ腕はあると思うよ、ただ上には上かいるから。今回はたまたま。ラッキーの続きだよ」
「そーゆーことにしとくよ(笑)。この宇宙食もどき美味くない?」
「美味い! ゲーム内通貨が使えるのも美味い!」
「それな!」
「食べられるだけ色々食べてみよ」
「
俺たちが座っているテーブルにはメニューが見られるタッチパネルがついている。
体験出来るのは、架空の世界そのものの、「食堂」に「食事」だ。
でも、
ここは
ここで手に入れたものはリアルに持ち帰ることが出来る本物なのだ!
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