【 卒業アルバム 】
地元の居酒屋で10年ぶりに再会した、小学校の時の親友三人。
居酒屋の一番奥のテーブルに三人座りながら、あの頃の話に花が咲いていた。
「あの
「へぇ~、でも何で知美が、卒業アルバムの回収の原因になったんだ?」
俺がそう訪ねると、淳司はニヤリとし口角を上げる。
「それがな、学級委員長のあの真面目な
「そんなことがあったのか。知らなかったなぁ~」
お酒の回ってきた武英が呑気にそんなことを言う。
「知ってるか? 知美の家、商店街で小さな食料品店やってただろ。そこで賞味期限切れの牛乳を売っていたって、石田がその後、学校や商店街の会長に訴えて、知美の両親が謝りに来たんだけど、その
「えっ! それは、石田の復讐か?」
「そうかもしれねぇ。卒アル回収の
淳司はそう言うと、ジョッキに入ったビールをグビグビと勢い良く飲み干した。
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