詩 どんなに遠くへ旅立っても心のふるさとは消えやしない

仲仁へび(旧:離久)

第1話



 どんなに遠くへ旅立っても


 その面影は消えやしない


 どんな場所に住んでいても


 必ず頭の中に残っている


 ふと夢の中に出てきては


 懐かしい気配を置いていく


 たまに歌を聞いては


 誰かの言葉を聞いては


 そっと記憶のアルバムを


 開いて過去へと誘う


(この手にふれたもの)


(この耳に届いたもの)


(この目で見たもの)


(この舌が覚えたもの)


(この鼻が感じたもの)


 時間の流れに もまれて


 新しい情報に おしよせられて


 忘れさったと思っていたものは


 記憶の奥底でただ眠っていただけなのだと


 ふとした瞬間に思い知る


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩 どんなに遠くへ旅立っても心のふるさとは消えやしない 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ