女神の気まぐれで異世界に転生しました~異世界生活も悪くないかも~

〜初心者ギルド開設！〜

〜初心者ギルド開設！〜1話

「さあさあ、どのクエストにする？みんな初心者だし4級くらいの魔獣でいいよね？」

ライがポスターを見ながら言う。二人も掲示板に貼ってあるポスターを眺めた。

「うん、いいよ」

「俺はどれでも」

「じゃあこれにしよっか！」

ライが指を指したのはある小さな村の隣りにある森に魔獣がいると書かれたポスターだった。

「賞金は…まあ4級だから安いか…」

「まあまあ、お金は気にしないで。早速申し込んでくるね！」

嬉しそうにポスターを取り受付に行った。ライを待っている中二人は一言も話さない。

何から話せばいいかわからないのだ。ルーミは少し考えてから

「イリスはスキル持ってるの？」

「…ああ」

「なんのスキル？」

「なんで言わなきないけないんだよ」

「…だって、これから一緒に魔獣倒しに行くんだから、仲間のスキルくらい知っておいたほうがいいでしょ？」

イリスは言い返せなくなったのか諦めて話した。

「俺はガードと恨み」

「へぇ、強そうだね」

「お前こそなんだよ」

「えっと…私は、武術、剣術の才能とリカバリーだよ」

「あっそ。お前のほうが戦闘に向いてるじゃん」

そっぽを向きぼそっという。

「そうかな…私が決めたんじゃなくてアヤが決めてくれたんだけどね」

「アヤ‥？ああ、あの嘘っぽい女神か」

アヤと言う言葉に怒りを感じたのか、急に顔が強張った。

「あんなガキの女神なんか俺は信用しないな。なんであいつに選ばせたんだよ」

「どれを選んでいいか分からなかったから」

ルーミは笑顔を作って言った。するとイリスがライを見つけた。

「あ、そろそろ…終わったようだぜ」

ライがこちらに歩いてきていた。

「手続き終わったよ」

「場所は？」

「うーんとね、明星の森だって」

「なんだそれ、ミョウジョウ？いかにも弱そうなのがいそうだな」

「まあまあ、そんなこと言わないの。これ地図。明星の森までは馬車と歩きで行くよ」

地図を見ながら言う。明星の森は見た感じさほど遠くないように感じた。

「どのくらいで着くの？」

「ざっと一日半くらいかな。運が良ければ1日とか」

「…それより、お前のスキルは何だよ」

ライを指差して言う。

「私？私は瞬間移動と無空間よ」

「瞬間移動？それだったら明星の森まで瞬間移動すればいいじゃないか」

「それはできないのよ。私の使う瞬間移動は移動できる距離に上限があるの。私の移動できる範囲は8㎞なの」

8㎞も移動できると言うのもすごい。ルーミは感心した。