4-2

翌日いつもどおり登校しようと玄関を出ると家の前に彼女(未遂)が座っていた。


「えーっと、どうしたの?」


「律都君...、うぇえええぇぇええん!」


彼女(未遂)は自分の顔を見る途端泣き出した。


とりあえず泣いている女の子が外にいるのは体裁が悪いので家にあげることにした。


「とりあえず落ち着いてください。落ち着いたら何がどうなっていたのかを教えて下さい。」


「う、うん。とりあえず話す。」


そういい彼女は泣きながら話し始めた。


「とりあえず単刀直入に言うと昨日は寝ずに話を聞かされた...。しかも同じような内容を飽きもせずずっと。おかげで昨日は寝られなくて可奈芽が寝落ちしたのを確認して抜け出してきた。」


「なるほど...。って昨日夜から居たんですか⁉なんで呼ばなかったんですか⁉」


「ご、ごめん...。起こすのは悪いと思って...。しかも以前あんな事があったばかりなのに夜に押しかけるのもってさ。」


「だとしても家の前に居られるよりはマシです。で、どうするんですか?あともう少しで登校しないと間に合わなくなりますけど。」


「とりあえず時間ギリギリまで寝かせて...。」


そう言いその場で横になり寝だした。


とりあえず毛布を持ってきて掛けることにした。


それから数十分後彼女を起こし登校した。


一旦別れて教室へと向かう。


教室にはまだ片手で数えられるほどしか登校しておらずいつもどおりだった。


しかし、いつもと違うことが一つあった。


嵯峨野可奈芽が居ることだ。


しかし自分のやることは変わらない。


いつもどおり寝たフリをするのだ。


寝たフリをしていると突然起こされた。


可奈芽だった。


「ちょっといい?みっちゃんの彼氏クン?」


そういい彼女に連れられて人気がないところに来た。


「で、なんで君みたいなのがみっちゃんと付き合ってるの?」


「誤解がある。まだ付き合ってないしこの先付き合うかどうかは決まってない。」


「ふーん。まぁ、いいや。けどみっちゃんとは付き合わないで。みっちゃんにはもう許婚が決まっているの。だから私にしなさい。」


「...ん⁉とりあえず整理すると


・可奈美と付き合わないでほしい。


・可奈美には許婚がいる。


・だから君と付き合え。


これで合ってる?」


「そうよ!あんたみたいな冴えない人間と付き合うのは癪だけどみっちゃんの為に仕方ないわ。」


正直コイツ何言ってんだろと思った。


一般的に考えたら超絶可愛いってレベルだが彼女いない歴=年齢の人間からしたら訳分からんとしか言えない。


「とりあえず考えさせてくれ。話に着いて行けない。」


「まぁいいわ!それじゃあね。また後で。」


そう言い出ていった。


どうなってるんだこれ?

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