第5話 会う

樹さんと待ち合わせている時間が刻一刻と近づくにつれて、私の鼓動が早くなる。その理由は2つある。1つは、男の人と会うことに緊張しているから、2つめは樹さんと2人で会うことにドキドキしているから。


緊張しいと、せっかちな私の性格が相まって、樹さんとの待ち合わせの時間の13時より20分ほど早く着いた。


樹さんは私が到着してから10分後に来てくれた。私が先に着いていることに少し驚いた様子で「待たせちゃってごめん!」と言ってくれた。

「大丈夫ですよ、気にしないでください!」と言い、ひと呼吸おいて「何か食べてきました? もし良かったら、少し食事でもしませんか?」と続けた。

「お昼はまだ食べてないから、軽く何か食べたいな!」

「じゃあそうしましょう。1件気になるお店があるんです。そこに行ってみてもいいですか?」

「うん、そうしよう!」

と、私と樹さんは、池袋駅の近くの交差点の角にある軽食ができそうなカフェに向かって歩き出した。



「このお店なんですけど…、どうでしょう?」

「うん、良さそうじゃん、ここで食べようよ。」


樹さんは、店頭に置かれている看板のメニューを見ながら言った。


店内に入り、店内の中ほどに席をとった後、私たちはそれぞれの注文をしに行った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る