第8話



ーーー




「…ふ~ん、お前も朝からついてないな…


ん?…」




話していた会話が途切れたと思ったら



「 見ろよ…ドアの近く…」



ついに気付かれてしまった。



「 おまえの 後ろ…」



あ~見なければ良かった。


男子とは関わりあいたくない


今更もう遅いのはわかっている…けど…


私は窓のほうに、くるりん、と振り返った。



ざーざー降りの雨が見え、窓に大粒の雫が容赦なく当たる音が聞こえている。


話の内容から、立っている生徒も私のほうを見ているのだろうか



「 あの子…確か… 」



もう詮索するのはやめてください


他の話題にしましょう!お願いだから…と


神にもすがる思いで願う。



「 ちび…」



「 え?知ってんの? 」



「 … 」



嗚呼!…伝わらなかった…


たしか今、ちびって聞こえたけれど、…絶対、気のせいだ。



「ちび?…て、犬かよ、ふざけてないであの子の名前教えろよ」



「 さあ… 」



「 はあ?…たくっ、おまえに聞いたのが間違いだった 」



ーーー



    

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