第20話ギリギリ?ショッピング
素材を集めて武器を作ってと慌ただしく時間が過ぎていくがまだ1時過ぎ。
少し遅い昼食を食べて僕たちは再集合した。
「男のロマンと矢が完成しましたがあとはなにをするんですかカズさん!!」
「あぁ、男のロマン、矢ときたらショッピングだ!!!!」
そう言い切るカズの言葉は今日も理解できません。
その3つのつながりとは…。
「剣とか防具作るのはさすがにスキルないと厳しいものがあるからなー。
よっぽど手先が器用じゃないと作れないし、型紙から作ってたらイベントが終わっちまうぜ。」
生産スキル、中でも防具を作れるものは型紙もスキルで作るようだ。
大きさは着た人に自動的に合うようになるらしいが、素人が作った適当な型紙で防具は作れない…。
「って事で今日はプレイヤーメイド品とNPCメイド品を見比べつつ安くていいものを買いたいと思います。
脱・初心者装備!」
「おぉー!」
ショッピングをするならここ!噴水広場!
プレイヤーもNPCもごっちゃになって露店を開いている。
お店もあるけど、今の僕らには高いものが多いんだって。
「買わないといけないもの確認しとけよー。」
えーっと、僕が買わないといけないのは…、
服とズボンとブーツと指輪。
思ってたより多い、お金足りないかも…。
「俺は、剣と服とズボンとブーツだな。
あー、多い…最悪指輪とズボンは後回しにするか。」
なるほど、後回しにするのもありか。
お金ないのは仕方ないしね!
じゃあ僕は遠くから攻撃するから服とズボンを後回しにしようかな…。
「お、あそこ見に行こうぜ!」
カズに引っ張られていった先は服屋さんの露店だった。防具屋さんって言った方がいいのかな?
「体防具とズボン見せてくれないか?」
うーんどんなのがいいだろう。
あ、あの鎧かっこいいな!
、、お値段はかっこよくなかった…。
「ケイの所持金3000Gって言ってたよな?
じゃあこれはどうだ?」
そう言ってカズが見せて着たのは細身のカーキの襟シャツに黒いスキニーだった。
The.弓士って感じの組み合わせだ、いいね!
カズ曰く弓も使うなら魔法使いがよく着てるローブは動きの邪魔になるからやめた方がいいらしい。
これ、買おうかな。
後回しにするって言ってた2つだけど…。
お値段次第!
「2つでいくらですか?!」
「これはスキルのレベル上げに作ったやつだから、2つで800Gでいいよ。
効果もそんなに強くないしね。」
と、お店のお姉さんが答える。
このお姉さんがここの服を作っているようだ。
裁縫のスキルを持っているらしい。
お姉さんと話していると、買い物を終えたカズがやってきた。
装備は僕と似た細身の黒いシャツにカーキのカーゴパンツだった。
くぅ、悔しいぐらいに似合ってるよ!
ふと思ったが…
「これが双子コーデってやつなのかな?」
「え、そうなのか?まぁいいけど。」
お次にやってきたのは皮専門のお店で、さっき行ったお店のお姉さんのお友達がやっている露店。
裁縫スキルといっても派生が色々ありさっきのお姉さんは主に【布】をあげていて、今きているお店のお兄さんは【革】をあげているらしい。
このお店で僕とカズのブーツとカズの胸当てを探す予定!
「こっちもいいけど、うーん高いかな…。」
残金2200G、指輪の値段がいくら位かわからないからなるべく残しておきたい。
「ケイ決まったか?」
「まだー、全部見きれてないし。どれくらいお金残しておけばいいのか…。」
「あと指輪だろ?じゃあ魔力の指輪Iってのが手頃か…指輪は冒険者ギルドで買うから
えー700G残しとけば大丈夫だったはず。」
700Gからならここで使えるのは最大1500G…。
ワイルドボアのブーツ、赤茶色でかっこいいんだよなぁ。
agi+5もついてるし…1500Gだけど、えーい買っちゃえ!
「これ下さい!」
「まいどありー。」
よーし、あとは指輪!!
「カズは何の指輪買ったの?」
あの後、無一文になってしまったが指輪も買い脱・初心者装備を果たした。
「俺は指輪じゃなくて俊敏の腕輪、agiあげとこうと思ってな。」
ふーむ、カズはここでもstrをあげるようなゴリラではなかったようだ。
たしかに装備で少しでもagiあげとく方が生存につながるよね。
「よし、これでイベントが来ても大丈夫だよ!」
「そうだな!ちなみに必要なくなった初心者装備は二束三文で売れるぞ。」
何?!二束三文でも売らなきゃ!
無一文を脱出しなきゃ!
所持金80G
おぉふ、無一文は脱出したけど…。
「頑張って一緒に金策しような、ケイ。」
がんばろ…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます