第6話



うさ子にとって、既にチョウは大事な友だちになっていました




しばらくして泣き疲れると

チョウを近くの土の中に埋めました



「いつか、またお話しようね

今度はもっと早くチョウチョさんだって気付くから。また会おうね」



そう言い、手を合わせると

ビュオッ、っと風が強く吹きました



「チョウチョさんが『またね』って言ったかな?」



そして、うさ子は大きく息を吸うと


「ありがとーーーー」


と空に向かって叫びました




バタバタバタバタ……



無数の鳥が空を羽ばたきました




「ありがとうって」


うさ子は笑いながら泣いています


「鳥さんビックリしただけかな?」


涙をぬぐいながら呟くと



更に1羽、羽ばたきました



「ありがとうって、またねとも言ってる!

ことにしよう!!

きっとどこかでまた会える!


またねーーー」




空に大きく手を振ると

うさ子は前を向き、大きな1歩を踏み出しました




「今日もまたがんばろう」

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うさ子の優しさ 花田 護(はなだ まもる) @denden_katatumuri

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