第六夜 バドミントンの大会、男子中学生2人対女子中学生7人。
バドミントンの大会に来た。上手い人はそのままで、下手な人は何人で戦ってもよいシステム。公式ではなく、特に何のアレも無いお遊び大会だ。私もエントリーしていたため来た。
準備運動をする人たちを横目にリラックスしていたら、目の前で試合が始まった。男子中学生2人対女子中学生7人。女子たちは流石に多かったようでコート外に2人待機していた。5人で2人を袋叩きにしている。痺れを切らした男子がスマッシュを打つ。返される。返されると思っていなかったのか、前に出て追撃をする予定だった男子は後ろにのけぞる体勢になってしまい、届かず空振りに終わる。すげえ喜ぶ女子軍団。「よわいねー!」
「田舎ってバグってるからさー」と言いながら、フォア側の後ろにいた女子がコートの一番後ろからサーブをする。バックハンド側の一番奥に届く。バグってる。そんなことできるレベルのうまさじゃなかったろ。このコートにいる誰もがそれをやれる技術を持ってるはずがない初心者たちであった。
男子は力強く打ち返す。後ろ側のアウト。白線から1メートルも出ていた。線審が「アウト!」と言う。男子「アウト?」「アウトってことはインだよ!」いやアウトはアウトだよ。次のサーブは勢いに押されて男子から繰り出されていた。普通の試合で使用されているルールだとバドミントンのサーブは点数を取った側からやる。このときの試合も同様のルールだった。
少し奥のコートでは普通にうまくて普通のダブルスの試合が行われている。なぜここだけこんなにカオス?
目の前のコートに意識を戻すと、いつの間にか男子ダブルスのうち1人が女子コートに入っていた。力強いスマッシュ。正しいコートにいる男子が「おい!ちげえって!なんでだよ!」と言葉を返しているが、スマッシュは打ち返せていない。女子たちに点数が入る。スマッシュを打った彼は「アレッ!?」と自分がいつの間にか敵コートにいたことに驚いていた。
さすがにそうはならんやろ、と笑ってしまった。ここで目が覚めた。悔しい。
夢の話 斯波らく @raqu_f
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